保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

清流の山里・清滝を襲う深夜の悪夢・・・

2008-08-02 21:28:28 | 船頭の目・・・雑感・雑記
先日、我がルーツの場所として紹介した清流の山里・清滝で
連日、若者による深夜の迷惑花火で、住民は眠れない日々
をおくっているという。

8月1日付けの京都新聞の記事によると、今年は特に酷く
例年より早い6月頃から、若者グループが深夜に車で
乗りつけ、清滝川の河川敷きや橋の上で花火し騒ぐという
迷惑行為を連日続けているというのです。

清滝では10年前頃から迷惑花火に悩まされていた
そうですが、今年は鴨川河川敷で打ち上げ花火やBBQを
規制する「鴨川条例」が施行されたことから、締め出された
若者たちが車で清滝に来る現象が起こっているという。
実際、例年より早く花火やBBQをする人がやって来て、
その数がかなり増えているそうだ。

清滝は峡谷の里という狭い空間に民家が建ち並んで
いるので、こんな所で花火をされると火災につながる
危険な行為です。
中には、わざと民家に向かってロケット花火を打ち込む
若者もいて、住民は恐怖すら感じているという最悪の状態。

事実、6年前の夏に空家になっていた旅館から原因不明
の火が出て、全焼するという事件も起こっている。
この時は風がなく、防火水槽から近かったこともあり
建物一軒を全焼するだけで、他の民家には飛び火しなかった
のだが、条件が悪ければ集落一つが消滅する最悪の事態も
けして考えすぎではない。


(全焼した元旅館の跡地)

もはやマナーが悪い程度の話ではなく、この行為は
無差別殺人未遂であり、テロ行為にも匹敵するものだ!

バカ騒ぎがあまりにもヒートアップする時は、住民が
110番通報するそうだが、距離があるためパトカー
が到着した時には逃げ去った後という始末。
右京署も「ただ花火をしているだけでは取り締まれない」
と規制がないとなんとも消極的で頼りにならない。

BBQ後のごみも河川敷や住民の家の前に捨てていく者
が後を絶たず、住民がごみを持ち帰るように注意すると
反対に逆切れされ、もの凄い剣幕で脅されるということ
もよくあり、怖くて注意もできないと嘆いている方も。

この国の常識やモラルは一体どうなってしまったのでしょう?

ただ物質的豊かさを享受することが「当たり前」と
育った世代が起こすこれらの狂気的なモラルハザード。
一体私達はどこで、何を、間違ったのでしょう?

そしてこのモラルハザードの波は清滝だけでなく、
保津川河川敷にも忍び寄っているのです。

休日明けの河川敷には毎度、打ち上げ花火の残骸が
持ち帰られることなく、散乱しています。

もはや、モラルや良心に訴えることでは解決できない
ところまで人の心の荒廃してしまったのでしょうか?
厳しい厳罰で取り締まる以外に道がないとしたら、
人としてあまりにも悲しすぎる時代を迎えたと
いえるのかもしれません。