保津川下りの船頭さん

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楽天・野村克也監督のお話・・・聴いてきました。

2009-05-08 00:32:46 | 船頭
GWも終わり、ハードだった仕事も一段落。

今日は久しぶりの休日を利用して、プロ野球楽天の野村克也監督の
『トーク』を拝聴しに行ってまいりました。

野村監督は前衆議院議員の「田中ひでおさんを励ます会」の特別講演者として
只今、首位を走る多忙なシーズン戦の合間を縫って東京から、わざわざ
京都駅横にある「ホテル・グランヴィア」まで、会を盛り上げるべく
駆けつけて下さったのです。

野村監督の魅力といえば現役時代の偉大な成績はもちろんですが、職人気質な
野球への姿勢や野球理論、そして組織のあり方までを含む野村イズムにあります。

その理論の正しさは、弱小チームだった南海の黄金期を築き、その後
ヤクルトを日本一へと導き、今、また楽天を強い球団に育てている
実績にもあらわれています。

そしてなにより朴訥とした飾らない人柄にも好感がもてます。

トークの中では世間知らずの野球選手をまとめる監督という仕事の苦労や
オーナーや球団サイドとの駆け引き、伝統のある球団独特の取り巻きとの
確執などについて、実名を登場させ得意のぼやきとユーモアーを交え
お話下さいました。

その中でも楽天の監督になるきっかけの話では
「オーナの三木谷氏が『野村さんの野球解説や新聞での解説記事を読み、この人に
野球を教えて欲しいと思いお願いに上がった』と言って下さった時、どのような
小さな仕事でも与えられた事をしっかりしていればいい」

「無理にゴマをすったり、自己顕示欲を出し目立とうしなくても
小さな仕事でも『人は必ず見てていてくれる』それが新たな
人生のチャンスを生むと確信した」と仰った言葉には
王さんや長島さんという当時のスーパースターの影に隠れながらも
二人に引けを取らない成績と監督として実績を残されている
野村監督ならではの説得力を感じました。

また「人は一人では生きていけない」と人生哲学にも触れ、
「人は少し成功すると己の力だけで成せた事と過信し、それまで人から
受けた恩や義理を忘れることが多いが、その後を見ると殆どの者が
上手くいっていない」とこれまで出会った幾人かの選手を例に出し、
今の世間の風潮を憂いてられました。

とにかく、これまでも、今も、あくの強い野球選手たちばかりの組織を
まとめてられる野村監督の話は逐一納得するものばかりでした。

時代は移り変わろうとも‘人’として変わってはいけない心情もある。

政治にしろ、野球にしろ、受けた恩や義理を忘れることなく、
それぞれ与えられた仕事に信念をもって行うことの大事さを
改めて教えてもらった気がしました。