保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

17日(日)は大堰川(保津川)一帯で「三船祭」が催されます。

2009-05-15 21:56:50 | 京都情報
明後日17日の日曜日、京都嵐山・大堰川(保津川)一帯で
平安時代の舟遊びを再現した祭である「三船祭」が催されます。

三船祭は平安時代(898)宇多法皇が嵐山大堰川に竜頭の船を浮かべて
詩歌管弦を興じたことに由来する祭で、毎年5月の第3日曜日に
祭神である車折神社の延長神事として催されています。

当日は、渡月橋上流の水面に竜頭、鵜首などの美しい飾りを施した華やかな舟が
多数浮かび、その舟上で平安時代の衣装に扮した人達が詩歌、管絃、舞楽など平安時代の遊びに興じます。

まるで平安絵巻から飛び出した様な風雅な祭に、毎年、渡月橋周辺には
約10万人の拝観者が訪れる‘水’の祭りです。

昔、大堰川はたびたびの大洪水で毎年のように大きな被害が出ていました。
その都度、復旧工事に当たっていたのが車折神社・祭神の清原頼業(よりなり)公
の子孫一族であった事から境内に水の神様を祭り治水を祈願したという由来を受け
昭和3年(1928)より始められました。


祭の奉納行事の一つである舟からの‘扇流し’は有名で、足利将軍が天龍寺へ参詣の際、お供の童子が
誤って川に落した扇の流れるさまに、なんともいえぬ優美さを感じ魅了され事が広まり、
その後、天龍寺参詣の度に、お供の人々が競って扇を川に流したという故事に由来しているそうです。

さすがは「花の御所」に象徴される室町文化、華やかなりし時代。
なんとも優雅な美意識ですね。

扇流しは本物の美しい扇を流されるので、嵐山通船さんの貸しボートなどに
乗れば幾らでも拾い上げることもできます。

とても優美な模様が描かれた値打ちものの扇ですよ。


また、正午12時頃に亀岡を出航する保津川下りの舟に乗船いただくと
ちょうど三船祭の華やかな風景が舟上でご覧になれるかもしれませんよ!


☆「三船祭」スケジュール
 
 正午    車折神社において「おでまし式」
  
 午後1時   神幸行列神社御出門、三条通を西へ向い渡月橋を
         渡って嵐山中の島公園剣先に到着。
  
 午後1時40分 中の島公園剣先において神儀が御座船に御乗船。
  
 午後2時頃  御座船を先頭に龍頭船、鵜首船以下各供奉船が
         順次発船、この間御座船に対して龍頭船を先頭に
         各供奉船は奉納行事を行いつつ、
         大堰川(おおいかわ)を舟遊します。
 午後4時頃  神儀が北のりば付近に御上陸の後、車折神社
         嵐山頓宮に入御、祭事を了えます。