散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

電車で発見 恵庭

2001年03月02日 21時10分05秒 | 飲み歩き・北海道内
JRめぐみの駅に昼過ぎに到着。千歳出身の私だが、恵庭市に足を降ろすのは実は初めてだ。駅には観光パンフレットのようなものも全く無く、駅の地図でとりあえず図書館へ。新しく立て替えたばかりのようで、非常にきれいだ。「じゃらん」を読むと、先ほど通り過ぎてきた蕎麦屋が結構な有名店らしい。

ということで、昼食は蕎麦屋「S楼」という店で、もり+冷や酒。蕎麦は太く・黒く・硬い。好みの分かれるところであろうが、田舎蕎麦好きの私にはぴったり。酒にタクワンがついてくるのも嬉しい。

その後、線路伝いに徒歩で恵庭駅へ。夕方までは時間があり、暇をつぶしたいところだが徒歩圏内に見学できるところが何もない。街らしいものも極めて小さい。その私を救ってくれたのは、市役所に併設されている図書室だった。ここで夕方まで時間をつぶす。

やっと5時。飲み屋街に繰り出す。暖簾や提灯が出だすと、それなりの風情がでてくる。まず、1軒目。店構えが上品そうな「T」へ。寒かったため、燗酒を頼むとこれがうまい。お通しにカニ身+生湯葉+トンブリの酢の物が出てくる。これはできる!

刺身に岬(はな)サバを頼む。これは有名な関サバと同じ漁場から四国側に上がるサバのブランド名である。温かいものが食べたくなり、金目鯛の煮付け。一見大雑把に作っているように見えるが、味付けがいい。魚にも脂がのっている。酒も私好みの「醴泉」「醸し人九平次」がある。

ここに店を出して2年という店主は、板前姿も様になり、また小上がりで料理の説明をしている女将も初々しい(といっても私と同年輩だと思うが)。恵庭で飲むならこの一軒。お勧めしても間違いないだろう。

※この店は今でも時々行く。名店なのである。

続いて店の傾向をがらっと変え、「焼き鳥G」へ。店に入ると奥からお母さんが「まだご飯食べてたのよ」などとのろのろ出てくる。これは外したかなあと思いつつ、酒、豚、つくねを注文。大将が出てきて「俺は昔ね、アメリカ軍の駐留している土地ばっかり周ったよ。あちらさんはハムの缶詰とか有り余ってたね」などと話を始める。

決して昔の自慢話風ではなく、素直に面白い。隣でお母さんもニコニコうなずいている。ウッドテイストあふれる(というか木造というか)店構えも和むなあ。

いい気分になり、居酒屋「N」へ。寒のり+姫竹の皮、菜の花の黒胡麻和えがお通し。渋い。また燗酒を頼み、いいかげん酔ってきて口が軽くなった私は、「酒飲むためだけに恵庭に来たんですよ。しかもめぐみのから歩いて」などというと、店の人にウケル。「恵庭は夜が遅くて困ったでしょ」などとローカルな知識を教えてもらい話し込む。

時間はさほど遅くはないが、ここまで7~8合は飲んでいるため、さすがに限界だ。JRで琴似に帰宅。今回は店主+女将さんの組み合わせが3店舗ともよく、店の基本はここだなあと思えた。

※後半の2軒は多分、すでに営業していないものと思われる。