散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

食べる事に関して(3)

2006年08月31日 12時48分34秒 | 食べ歩き
好き嫌いが多く、食べ物への興味が薄かった私が、現在のようになった分岐点は18歳の時である。この頃に一人暮らしを開始したのと、酒を飲むように(1.法律違反だが、時効かと。2.それ以前に飲んだことがないわけではない)なったのが大きく影響していると思う。

大きく印象に残っていることと言うと、飲み会(私は体育会だったため、非常に厳しい環境で鍛えられた)の時に、焼鳥のネギを抜いて食べていた所、先輩に怒られたことが1つ目である。怒られたことと、酒を飲むと「食わず嫌い」の神経がゆるむせいか、出てきたものは殆ど手をつけるようになった。当時、最も通っていた居酒屋「K」では、数多いメニューを全て制覇したはずである(ヤツメウナギなんてのもあった)。

2点目には弁当屋のミックスフライ弁当で嫌いになった牡蠣フライ(冷えていた)を居酒屋「K(上記とは違う店)」で食べたところ、できたてだったせいで非常にうまかったことが今も記憶に残っている。その時「これはうまい!」と言ったところ、周囲の人間が「いや、普通だ」というので、食べ物にも水準があるということに気が付いたのである。この時まで、あまりそういうことに気が付いていないのも恐ろしいことであるが。

学生時代の初年度はまかない付きの下宿に住んでいたのだが(ここの食事が口に合わなかった記憶もあるなあ)、2年目以降は自炊になり、もちろん外食も多かったとは言え、自分で料理をするようになった。そうなるとますます食べ物の味に口うるさくなっていった訳である。

ちなみに私は一般的な家庭料理で作れないものはない。

栗焼酎

2006年08月30日 23時33分45秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
会議後、飲みに行った。グチモードから酒のピッチの上がるK氏の勢いに巻き込まれる。

すすきのの「G」にて、食べ物はサンマ刺し、タコ柔らか煮、蒸し地鶏、葉ワサビ、新ショウガ、するめ等。タコは山ワサビを添えて、海苔で巻いて食べるもの。中々のアイディア。

飲み物がビール、ダバダ火振(栗)、天下一(黒糖)、瀬戸の灘(黒糖)、ネリヤカナヤ(黒糖)、深山美栗(栗)・・・飲みすぎだ。今回は原材料に栗と黒糖で統一感を出してみた。ダバダ火振は以前広告を見てデパートに買いに行った所「売り切れました」と言われた事があるので、非常に嬉しい一品。栗っぽい感じはあまりしないが、程ほどにマイルドな甘い香りがする。

2軒目はバー「N」。1杯目にノアズミル。もう一杯何か飲んだが思い出せない・・・ああ・・・

食べる事に関して(2)

2006年08月30日 12時38分53秒 | 食べ歩き
私はとても好き嫌いが多かった。

過去の嫌いだったものをざっとあげると、ピーマン、ナス、ごぼう、レンコン、竹の子、キノコ(なめこ以外)、トマト、玉ねぎ、長ネギ、メロン・・・、素材に関しては良くある野菜嫌いだと思うが、トマトとネギ類がダメというのは、かなり食の範囲を狭める事になる。

意外と問題なのが調味料と料理法である。
調味料では、全ての種類のドレッシング、ソース、マヨネーズがダメ。料理法では、あんかけ及び中華風にトロみのついたもの、酢の物(キュウリ以外)、漬物、珍味類が全てダメだったので、これまた難しいことになる。

子供の頃、給食早食い大会といった催し物があったが、私はいわゆる「無冠の帝王」であった。食べるのは非常に速いのだが、すべての食品を食べきれる日がなかったのである。但し「給食を完全に食べきるまで居残り」といった悪習慣のない学校・先生であったことはラッキーだと思う。

その反面、お菓子の類はやっぱり好きなのであった。私が妙に好きなお菓子はラムネ、ゼリービーンズ、源氏パイである。ラムネは飲み物ではなく、錠剤状のものが8個くらい、ねじったビニールに包まれたものである。それを全て開けた後、色ごとに分類してから食べるのが好きだったのだ。ゼリービーンズはなぜ好きなのか良くわからないが、たまに食べると嬉しかったものである。源氏パイは誰もが認めるお菓子の傑作と言っても過言ではないと思う。

その他、思いつくままに子供の頃のお菓子名を。アポロチョコ、スポロガム、ベビーチョコ、ジューC、仮面ライダースナック、麦チョコ、フルヤウィンターキャラメル、マーブルチョコレート、オールレーズン・・・まあ、いいか。

火曜日

2006年08月29日 20時22分23秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
私はわりと日曜日・月曜日には酒を飲まないようにしている。その結果として、火曜日に飲みに行く事は多い。すすきののバー「C」へ。

1杯目はウィスキーソーダ。2杯目は生ミントがあるのを確認して、ミントジュレップ。夏の暑さにマスター宅のミントが死に絶えそうになったらしいが、最近の秋風で復活したとのこと。

3杯目はオールドパル、4杯目はマンハッタン。多少飲みすぎか。

食べる事に関して(1)

2006年08月29日 12時49分17秒 | 食べ歩き
「十代に何を食べたか」という本を読んで、自分のことを少々書いてみようと思う。話の展開はあまり考えていない。

***
私は今でこそ食べ歩き・飲み歩きを趣味の一つと考えているが、18歳位まではあまり食べ物に興味がなかった。特に目がないというものもなかったし、黙っていれば食べるものは出てくると思っているような、かなり無神経な人間であった。

今、思い出しても印象深い食べ物というのもそんなにないが、思い出したことを4つ程。

○白身の寿司
私の子供の頃は、寿司屋で寿司を食べるなどということはなく(特にカウンターでの注文など別世界の話である)、とは言ってもたまに出前を取っていた覚えがある。母親が近所の友人の家と行き来した時に、子供の昼食も合わせて出前を頼んでいたようだ。記憶にあるのはマグロ、白身ぐらいである(多分、玉子とかもあったはずだが)。

ある時母親の友人が「この子、白身ばっかり食べてるわ」と言われて自分も気が付いたのだが、マグロに手を出さずに白身ばっかり食べていたらしい。当時も「白身=通」の図式はあったようで、しばらく感心されたのだが、なぜ白身ばかりを食べていたのかははっきりしない。白身が平目なのか鰈なのか、オヒョウ(可能性が高い)なのかも分からない。

○スイカ
以前、スイカのカクテルの話の所で書いたが、取り立てのスイカというのはちょっと想像を絶するほど美味い。太陽のおかげで生ぬるくても美味いのだから、市販品とは別次元の美味さである。

○ホッケのかまぼこ
私の実家が特に貧乏だった記憶もないのだが、家庭の味と言われて真っ先に思い出すのが、ホッケをすり身にして粉などでつなぎ、蒸し器で作ったかまぼこである。ちょっと灰色がかって見た目は良くないが、まあこれはこれでおいしいものである。先日、居酒屋の通しでホッケすり身団子が出たので、「ああ、ホッケですね」というと、「よく分かりますね」と言われた。味の記憶というのは残るものはいつまでも残るものである。

○キングサーモン?
一度だけ祖母と市場に買い物に行った事がある。祖母は昔はいい暮らしをしていたそうで、かなり立派な鮭を半身でいきなり購入し、その値段が7000円だったので驚いた(当時、一人暮らしをしていたが、200円くらいの切り身しか買ったことがない)。祖母の家に戻って、その鮭を厚さ5センチ位の切り身にして、そのままのものと、味噌漬けと粕漬けを作って5~6切れも頂いたであろうか。あまりはっきりした記憶がないのが残念だが、死んだ祖母の思い出である。

***
少々、味覚自慢っぽくなっているところは、お許し頂きたい。

20060829最近読んだ本

2006年08月29日 12時30分44秒 | 読書
「駐在」佐竹一彦
田舎の駐在さんの所で起きる難事件。のんびりしたムードもまたよし。

「数奇にして模型」森博嗣
森風サイコサスペンス? 過剰に盛り上げない所が良いといえば良い(再読)。

「舌のフォークロア」FRONT編集部
日本在住の外国人の食べ物観を集めたもの。食事をしながら談笑するのはなじめない。

「十代に何を食べたか」平凡社、未来社
自分の話を別項で少し書いてみようかと思う。

「ぼくは旅にでた」杉山亮
突然、家族に宣言して一人徒歩野宿旅にでかけた話。考える時間はたっぷりあるのだろうけど、こんなに自省したり、いろいろ考えるのだろうか?

「風来坊のカレー見聞録」浅野哲哉
バイトでインド料理店に飛び込んだ体験記。インド料理は体系だっていないためか、世界3大料理とかに入ってこないが、やはり一国の料理というのは非常に奥深いものである。

20060828最近読んだ本

2006年08月28日 12時32分38秒 | 読書
「ナ・バ・テア」森博嗣
幻想的に書かれているが、もっとも森氏らしい作品と言う感じがする。

「まどろみ消去」森博嗣
短編集。読みながら想像していたものと違う意外な結末は星新一作品を思わせる(再読)。

「幻惑の死と使途」森博嗣
これは美しい。犯人に美意識がある(再読)。

「夏のレプリカ」森博嗣
犯行動機が美しくないこと以外は良くできていると思う(再読)。

「今はもうない」森博嗣
このオチに持っていくための延々と長い前フリが素晴らしいと言っておこう。いつの作品からこの構想が考えられていたのだろうか(再読)。

「南方に死す」荒俣宏
南方の国をテーマにしたいろいろな文章。量が少ないのだが、小さい図版の細かさがとてもいい(再読)。

以下、図書館の2冊。
「浮世絵の見方」吉田漱
かなり網羅的に詳しい本でありがたい。説明の近くに図版がないものが結構あって、そこだけ見づらかった。

「プロが選んだほんものの居酒屋」穂積忠彦、水沢渓
約10年前の本で、当時の居酒屋の姿勢やら経営方針やら今とは結構違うものだと思う。

北の彫刻展2006

2006年08月27日 12時51分53秒 | ART
北海道では学校の夏休みというものはとっくに終わっている(道外の人は知らないかも知れないが、北海道では夏休み25日間、冬休み25日間くらいなのだ)。

当然、夜は涼しくなってきたりしているのだが、昼は暑い。今日も公式には行かないかも知れないが、30度を超えたであろう。そんな中、歩いて彫刻美術館へ。「北の彫刻展2006」が始まったばかりなのである。

中江紀洋の「流れついた果て」は数多くの歯型と人骨を連想させる流木が展示されており、死のイメージ。艾沢詳子の「オマージュ-無辜の民-」はワックスがけされたティッシュペーパーが棺を思わせる形に配置されている。また壁側には「無辜の民(本郷新作)」を連想させる、人があてもなく寄り添って彷徨うような造形。楢原武正の「大地/開墾2005-3」もタイトルとは裏腹に、墓標を連想させるような造形だ。帯広の「百年記念館」のことを思い出したが、帯広の開拓の歴史は冷害による想像もつかない苦難にみちたものであり、開墾≒死であったかも知れない。

小林重予の各作品は生き物の芽生えや、植物が再生するイメージでこの一角だけはかすかな明るさを感じられるかも知れない。作品に静かに向かい合うことのできる展覧会であった(それは観覧者がいないとも言う)。


物産展

2006年08月26日 15時54分23秒 | Weblog
大丸の「うまかぁ~九州味めぐり」で馬煮込みを購入。本当は馬刺しも馬燻製も購入したかったのだが、ギャラリー巡り中のため、冷蔵しなければならない品物はちょっと無理だ。

丸井今井の「大新潟まつり」でメンチカツ(途中で食べた)、カップ酒4本購入。最近、飲み屋でもカップ酒を出す所があるのだが、原価-売値の関係上5~600円位する。カップ酒がその値段というのは高く感じるよな。今回購入したのは大体200円台。純米吟醸とかもあるのだが、あえてあまり高級そうなのは買わない。何だか似合わないし。

20060826ギャラリー巡り

2006年08月26日 15時49分38秒 | ART
本日のギャラリー巡りは、札幌市写真ライブラリー→ファクトリーホール→紀伊国屋→大同→たぴお→道新→時計台→さいとう→三越→大通の10箇所。

◎札幌市写真ライブラリーの「北海道彫像紀行-開拓-溝口 芳夫 写真展」。北海道内の開拓記念碑を撮影したもの。記念碑の人も豪華作成陣も興味深い。

◎時計台の「今橋加奈子日本画展」。今風の女性を描いているが、なかなか印象深い。その他「村谷利一展」、「鈴木悠高展-Evolution-」。鈴木悠高展では、「形は見るというよりは感じて、色彩を見て欲しい」との作者のお言葉。

◎三越「美術特選会」。東山魁夷の風景は気持ち良いなあ。それから向井潤吉の小品風景画もなかなか。ヴラマンクは1点だけ見るとインパクトがあるが、何点も続けてみると「またスピード感出してるよ!」と突っ込みそうになってしまう筆使いだ。その他、リアル静物・風景画で、安彦文平、山下徹、竹内康行、山本雄三など。

丸井の「大新潟まつり」でメンチカツを購入して、大通で缶ビール。札幌の夏の終わりが近づきつつある。最近の朝晩はやや涼しい。

手打ちそば

2006年08月26日 12時37分21秒 | 食べ歩き
札幌駅の北側「Bそば」へ。



手打ちのもり蕎麦を注文。しばし時間がかかって到着した蕎麦は手打ち感満点のワイルドなスタイルである。



東京風の蕎麦はつゆをちょっとだけつけて食べるべきだが、この蕎麦は蕎麦ちょこに完全に投入してたっぷりつゆをつけて食べる。食べ方も「つるつる」というより「わしわし」と噛む。

蕎麦湯がまた濃厚で、店の入口開けっ放しの入り易い雰囲気と共にお気に入りの1軒となった。

食べるか飲むか

2006年08月23日 21時58分48秒 | 飲み歩き・琴似界隈
予定通り早めに仕事が終わったので、二十四軒の「ビストロ・プロスペレ・アンサンブル」へ。本日はちょっと飲むほうに重きを置いてみようかという構想である。

とは言え、料理メニューもたまらない品揃えである。前々から(仕事時間中に)どういう展開で行こうかと考えていたのだが、すっかり忘れて自家製ソーセージと生ハムの盛り合わせ、鱒のソテーポテトソースの2品にした。

最初に白ワインを飲んでいると、ちょっとだけアイスバインが登場した。冷製肉料理と白ワインの組み合わせは、肉料理に? という話もあるだろうが、夏の暑い日には白ワインがぴったりだと思う。アイスバインも肉の部分も煮凝り状の部分も美味しい。

前菜のソーセージは和牛サラミ、豚ソーセージ、羊ソーセージ、生ハムは仔羊、豚、(もう一個なんだっけ?)である。まず焼いてある豚ソーセージにナイフを入れると肉汁がジュワッと流れる。ああ、もったいないと内心思いつつ口へ、旨い。

色々種類があるので、次々と口にするのだが、比べてみると味の違いが歴然で、非常に面白い。シュークルート好きの私には、付け合せのそれがまた嬉しい。自分でも作って見たりするのだが、やはり味の輪郭のくっきり度合いが違うのである(それはそうだ、比べるな)。

メインの「鱒のソテーポテトソース(名前違ったかな?「ポワレ」かも知れない)」が到着。鱒にポテトの薄切りを貼り付けてこんがりと焼き(ちょっとポテトチップ状態)、ポテトのソースをたっぷり添え、クレソンを上に盛ったものである。私の筆力が及ばないため、多分、この表現から想像されるだろう味よりもっと旨い品である。焼き加減か、ソースの風味(何か工夫があるのだろう)か、香草の香付けか…。飲み物は赤ワインに切り替えてみた。

今日は食べるのが45%、飲みが55%くらいのウェートかも知れない。最後に目の前にあるグラッパに興味が湧き、注文。ハードリカー好きの私は、飲まずには帰れない。アレキサンダープラチナという度数が60度のグラッパで、「おおっ」と思うほど多めにつがれたのを一口。

グラッパには「荒っぽいな」と思うものが結構多いのだが、これは風味がしっかり、香りも良く60度というアルコール度数を感じさせない(←それはとても危険なのでは)。料理も満喫、酒も満喫、いろいろ話もしていただき、すっかりご機嫌の帰還であった。