散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

2007年のまとめ(アート編)

2007年12月31日 09時52分37秒 | ART
今年見た展覧会の中で、何かしら感興を得たものを上げる。今年は結構良いものを見た気がしている。

さいとうギャラリー「MITORAMA13」
市民ギャラリー「大谷学園開校百周年記念展」
時計台ギャラリー「第22回北の日本画展・企画展」
時計台ギャラリー「佐藤武展」
時計台ギャラリー「第6回サッポロ未来展」

市立小樽美術館「一原有徳・版の魔力」
芸術の森美術館「ディズニーアート展」
相国寺「若冲展」
ギャラリーユリイカ「川上直樹展-2」
テンポラリースペース「木村環展 LIFE GOES ON」

北海道立近代美術館「空海マンダラ展」
ドラマシアターども「木村環作品展“夢みる人”」
コンチネンタルギャラリー「北翔大学美術サークル米-YONE- 夏休み直前追い込み美術展」
北海道立近代美術館「野田弘志展」
札幌市写真ライブラリー「Railway Story 衣斐隆・ウリュウユウキ写真2人展」

セラミックアートセンター「吉田初三郎の絵地図 まち・乗り物・たてもの展」
苫小牧市博物館「マッチワンダーランド」
北海道立近代美術館「創造する多面体 ダリ展」
三の丸尚蔵館「京焼き多彩なり」
目黒区美術館「線の迷宮<ラビリンス>Ⅱ 鉛筆と黒鉛の旋律」

ギャラリーNEW STAR「木村環作品展 リトル・フューリー・シングス」
芸術の森美術館「澁澤龍彦幻想美術館」
彫刻美術館「前田哲明彫刻展」
スカイホール「白江正夫展」
北海道立近代美術館「日本美術ノ光華」

国立西洋美術館「ムンク展」
苫小牧市博物館「パリを愛した画家たち展」
ATTIC「藤谷康晴ライブドローイング "無言の警告"」「木村環鉛筆画展 "愛の挨拶"」
テンポラリースペース「木村環×藤谷康晴作品展-乱-」

※見辛いので5行毎にスペース。大体見た順番だと思う。

辛い

2007年12月30日 23時38分28秒 | 食べ歩き
ライブドローイングを見終わって、琴似に移動。中華料理「R」へ初めて行って見る。中は結構広く、テーブルの一角にすわり紹興酒を注文。前菜はザーサイとくらげの酢の物。基本形だがなかなかいける。



まずは、小龍包、鶏のパリパリ揚げ、海鮮おこげを注文。小龍包はむっちりとした皮が美味しい。内部のスープは少なめかな。鶏のパリパリ揚げはそんなに皮がパリッとしている訳でもないが、むしろこの方が美味い。下味がよい感じについており、肉が柔らかい。もう、バリバリ食べてしまう。



海鮮おこげは熱々のところをサクッと食べる。あんの部分が美味しく、皿に残るのがもったいない。



続いて、野菜と豚肉の煮込み、イカの唐揚げ、麻婆豆腐。野菜と豚肉の煮込みは辛そうなスープに浸っている状態。これをすくいながら食べると、うーん、ほど良い辛さが効いたスープがしみわたる。「これはご飯欲しくなりますね」とお店の人に言った所、もともとまかないとして食べられていたそうで、ご飯との相性は抜群との事。



最後の麻婆豆腐がまた唐辛子+山椒のダブル辛さでたまらない。耐え切れずにご飯を注文し、あんの部分をタップリかけてご飯をかっ込む。もうこれは箸が止まらない勢いだ。



最後にイカの唐揚げをつまみに、すっかり存在を忘れていた紹興酒を飲む。刺激的な味に大満足だ。続いて、バー「D」へ。

久しぶりにやってきたが、年末のせいか大繁盛である。ちょうどカウンターの隙間にはまり、ローズバンク1991、アブソリュートシトロン+ストロベリーのカクテル、マティーニ、グラスホッパーで今年の飲み歩きの締めくくりである。

20071230ギャラリー巡り

2007年12月30日 19時49分16秒 | ART
今年最後のギャラリー巡り。ウェスト4→ミヤシタ→ATTIC→三越→ロフト→テンポラリースペースの6箇所。

■ギャラリーミヤシタ「Mari Fujita Exhibition 2007」。ギャラリーの入口が暗幕で仕切られている。それをくぐって入ると、ブロック塀状のもの。そこからはみ出す泥のような形とタンポポ。隙間から覗くとそこにはタンポポの生えている小さなスペースがある。これらには色彩がなく、全てが白色なのである。

タンポポってそこら辺に生えている草花という感じもあるが、よく考えると不気味な気がしないでもない。何とも言えない感興をわき起こすインスタレーションであったが、会場番の人の電話の声がうるさいのが残念。

■ATTIC「佐々木秀明 雫を聴く」。漏斗に入れた氷が解け、滴る水滴を下の器で受ける。その器を明りが照らしており、揺れる水面を通して背景に映し出すという光と音のインスタレーション。

暖炉の火や焚火を見ていてあきないように、この「冷たい炎」とも言える作品も見ていて飽きない。非常に気持ちよくなり、良い意味で眠くなりつつ約1時間ほど見てしまった。もう一つの特徴が音を聞かせることで、かすかに聞こえるビル外の自動車の音をバックに、水滴の音がする。実は見ている最中にリラックスしたせいか、急に体が軽くなった。「癒し」という言葉は好きではないが、そんな感じ。

話は変わるが、もう一つ見ていてあきないものにバーテンダーが氷を割る場面がある。大きな角氷を小さく分割していくのだが、意外とランダムな割れ方をするため、結構見ていて飽きないのだ。

■三越「黄金展」。金のすき焼き鍋、1200万円。バカバカしくてイイ。

■テンポラリースペース「木村環×藤谷康晴作品展 乱」。少々長くなりそうなので、別項。

20071230「木村環×藤谷康晴作品展 乱」

2007年12月30日 19時07分02秒 | ART
16時頃、テンポラリースペースに到着。藤谷康晴ライブドローイング実行委員会のメンバーが数人いる中、まずは木村さんの作品を見る。前回ちょっと見たときに作品のサイズが大きくなることによって違うものがあると思ったが、今回はドローイングのために作品が張られている位置と方向が変わっている。方向が変わるだけで、また新しい作品に触れているような気がしてくるものだ。

基本的に「頭部志向」なのだなと思う。今回は人の胸から湧き出しているものもあるのだが、首が長かったり、髪の毛が特徴的に描かれているものが多く、人間が頭の中で考えたものが実体化しているように見えるのである。

今回私の好きな作品は、蜘蛛の糸で紡いだスカーフのようなものをかぶっている女性。頭の上の蜘蛛に、さらに糸を伸ばして飛んできたのであろうか、もう一匹の蜘蛛が寄ってきている。

もう一つは、頭の上に木のやぐらを組んでいる人。屋上屋を架しすぎてしまい、妄想でどうにもならなくなっているかのようだ。

***
などと拝見しているうちに、17時、ライブドローイングが始まる時刻になった。観客は結局20人強だったかな? あまり広くない会場なので、わりとみっしり人がいる感じ。

藤谷さんが無言で登場、そのまま木村さんの作品の上に筆につけたインクを飛ばす。知らない人のために説明しておくが、今回のライブドローイングは木村さんが書いた画の上に、藤谷さんが画を描いてしまうという普通では考えられないようなことをするのである。

まずは、以下のような感じ。
・羽のようなものにインクをはじいて飛ばす。
・さらに雷のような線を入れる
・別の翼の上に金属製の筆のようなもの(名称をしらない)でインクを伸ばす。暗黒の裂け目を作っているかのようだ。
・人の胸に広がる海のうえに、謎の生命体を描く。海にいる人たちに魔の手を伸ばすかのよう。
・男の肩にうねうねとした線を伸ばし、人面瘡のようなものが生ずる。さらにその一筋が一人の女を縛る。

ここまで見て思ったことは、「業や念の実体化」ということである。木村さんの作品は気持ちよいだけの見やすいものではない。そこには何かしらの想い、時には暗い想いが隠されていると思う。藤谷さんの線はそれを実体化させているような気がするのだ。従って、暗い想いをかかえた作品(と、私が勝手に思うもの)ほど、藤谷さんの線も走っているように見える。

さらにドローイングは続く。
・女性の喉首に細かいひび線を入れる。この細かさからすると、女性の念の深さはストーカークラスだ。
・木村作品の命とも言える髪状の線にも書き込む。これは隣の作品まで線が伸びる。
・作中の鉛筆を持った手に細かい書き込み。この「手」が一番業が深いかも(作者だから)。鉛筆から放電しているかのよう。
・キャベツの中で眠る3人の前で、一瞬藤谷さんの手が止まり首がひねられた。

今回の形式では「後攻有利」だと私は思っていた。後に書くほうが好き放題できるのだろうと。しかしここまで来て急に逆のことを思うようになった。「先行(先攻の間違い)有利」であると。どうしても先に描いてあるものの形と想いは無視できない。「場」の強さというべきものを感じるのだ。

武道でも「後の先」という言葉があって、先に動き出した方をわずかに後から動いて制するということがあるらしいのだが、それはあくまでも一瞬の場合のことであろう。先に動いた方に完璧なワールドを作られてしまっては、後から動く方に勝機は少ない。最善でも引き分けではあるまいか。

その証拠に、業や念を感じさせにくいキャベツ作品では、元々描かれてこそいないが、存在していたキャベツの葉のしわをなぞっているだけのように見えた。藤谷作品の線の強さが感じられない。

さらに、続く。
・黒髪の女性。この人も業が深そうだなあ。案の定、顔全体に黒い線が伸び、まるで耳なし法一(しかし、黒髪そのものと女性の胸には筆が伸びない)。
・次はやぐら男のやぐらをつたって線が延び、油田のように噴出する。
・頭部が石筍のようになった人にインクを載せる。想いが石化しているせいか、わりとあっさり。
・さらに2枚の作品の中間に異界を出現させる。

ここに来てまた思った。まさに女性の象徴たる黒髪とバストには手が出ないのか。木村さんが描いた上に描けば良いって訳でもないが、何にもない白い部分に突然画を描いてもなあ。なんだか勝負に関係のないところで得意技を出させてもらったプロレスラーの気分だ。

・頭の割れた男の頭部から、エビか蠍のような奇妙な物体。
・一輪の花か? と思えるもの。
・巣から落ちた石のような卵を守るようにネット状の線。守るというより逃がさずに魔界に取り込もうとしているかも知れない。
・3つの作品の間に関係性を作り出すかのように線を引く。
・終盤、白いインクのしぶきを飛ばす。
・ビーカーから流れる液体を、白インクで塗る。
・黒髪女の唇を丁寧に白く塗り、爪でスクラッチして黒い色を出す。

白いインクは何の象徴だろう。業や念の中に、一点の清らかさの象徴だろうか。作品同士の関係性を生み出す線と、液体を浄化する白い色は「効果あり」という所だろう。

19時になり、これにてライブ終了。万雷の拍手。私にとっては緊張と腰痛の2時間であった。ライブ終了と同時に、見ていた人たちが急に写真を撮り出す。それを見て、私は絶対撮らないぞと思う。この場の空気と私の思ったことは写らないから。

普段私は展覧会を見ても、ブログには極端な話「見た。私は好き」位の事しか書いていない。今回は思う所が色々あり、好き放題書かせてもらった。勝ち負けをつけることに不愉快な思いをする人や、異論がある人もいるのだろうけど、少なくとも正直な感想である。

(なんだか、珍しい調子で書いてしまいました。それだけ興味深かったことは間違いありません。人の作品やすることに対して偉そうなことが言える者でもないのに、好き勝手を書いてすみませんでした)

おせちの前にカレー

2007年12月30日 12時24分49秒 | 食べ歩き
今日の札幌は天気もよく、雪がすっかり融けてしまったため歩きやすかった(一部、交通量の少ない通りを除く)。最後のギャラリー巡りをし、途中、大通のカレー屋さん「K」へ。

今日は珍しくベジタブルのカレーにしてみた。ここは小さめのナンとライス盛り合わせで出てくるので、どちらも試すことができる。ナンは写真を撮っている間にも良い香りが立ち上ってくるのだ。





さて、今日のカレーは中辛だが、やはり私としては食べるのがギリギリの辛さ。少々油もあって、ちょっと胃が重たい感じになってしまった。ふつうと中辛の中間にしたいのだが、今日オーダーを取りにきた人はインドの人だろうか。日本語があやしい感じだったので、うまく注文できる自信がなかった。英語で喋れば良いのかな?

2007年のまとめ(読書編)

2007年12月30日 08時15分22秒 | 読書
今年読んで面白かった本を上げるが、多分これ以外にもあるのだと思う。また、私は本を読みすぎて多少感性が摩滅しているので、これらに非常に感動したと言うわけでもない。1年を振り返ってみて、何となく面白かった記憶のある本だ。

「鉄の神経お許しを 他全短編」エドモンド・ハミルトン
ハミルトン大好きなんだよなあ。全然今風じゃないクラシックSF短編。

「バビロニア・ウェーブ」堀晃
日本のSFもこれだけの壮大なヴィジョンを描けたのだなあと、昔を懐かしむ限りである。

「大原美術館Ⅰ 西洋の近代絵画と彫刻」「同Ⅱ 現代絵画と彫刻」「同Ⅲ 日本の洋画」
小樽文学館で入手。何点か国立近代美術館で見ていたので、実感がわく。

「膚の下 上下」神林長平
これは神林の久々の大傑作では。年間ベストワンにおしたい所。

「若冲展図録」
市販本を超える印刷技術で若冲ワールドを堪能。この図録はお買い得だった。

「国宝」芸術新潮編集部
国宝好きとしては、便利な本。

「子どもと親の美術館 ’83~’85、’88~’91」
これはラルズの古書市で発見したのかな。安く入手できた上に、道立近代美術館の所蔵品にこんなものがあるということが分かる本。

「輝くもの天より堕ち」ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
必ずしもテーマを好むものではないが、さすがティプトリー。SFとしてのアイディア、ストーリーの緊迫感、どこをとっても一線級。

「冷たい校舎の時は止まる 上下」辻村深月
色々の欠点はあろうが、学校を舞台にした謎・推理ものとして最後までわくわくしながら読めた。文章に仕掛けられたトリックも良いのではないか。

「マッチレッテル万華鏡」加藤豊
苫小牧市博物館で購入。見るだけで楽しい。

「銀輪の覇者 上下」斎藤純
自転車レースをテーマにした、つい引き込まれてしまう傑作。

「キルンピープル 上下」デイヴィッド・ブリン
自分のコピーを作ることができるようになった時代のハードボイルドもの。軽妙で楽しいが、後半の熱血描写に引き込まれる所はさすが。

「本棚探偵の回想」喜国雅彦
普通の人にはついていけない古書趣味だが、読者サービスを良く分かっている作者のおかげで楽しく読める。

「リピート」乾くるみ
意識だけが過去に遡れるという設定の小説なのだが、遡ったメンバーは何故か一人一人死んでいく。エンディングの驚きという点ではさほどでもないが、よくストーリーが考えられている。

2007年のまとめ(味編)

2007年12月29日 09時41分33秒 | 食べ歩き
今年飲み食いして美味かったもの。

■二十四軒のビストロにて
・鯵のムニエル菜の花ソース:付け合せのほうれん草がまた凄い
・魚介のリゾット:複雑な出汁を米がたっぷり吸っている
・熟成男爵とカペリーニ:細い冷製パスタにジャガイモのソースがピタリ
・桜姫鶏の香草焼:火の通し方満点。スパイシーなソースに負けない鶏の味
・牛バベットステーキ豚足と野菜のソース:ソースのコッテリ味がたまらない


・小鴨のローストレッグコンフィ:ソフトな鴨の身とパリパリの足、付け合せのフォアグラクロケットがまたコッテリ


■琴似の居酒屋にて
・ラムハンバーグ:かすかなラムの癖を生かした、ワイルドなハンバーグ
・SPF豚バラチャーシュー:コッテリボリューム感
・一口ほっけ:普段食べているほっけは何なんだ。しっとりとした味わい
・ホワイトアスパラの煮びたし:焼いたものが一番という固定観念を覆す


■琴似の蕎麦屋にて
・鴨じぶ煮:からみつくタレの味が日本酒にぴったり


■琴似の中華料理店にて(2007/12/30追記)
・野菜と豚肉の煮込み
・麻婆豆腐:共に辛さの刺激がたまらない。ご飯との相性が最高。

■札幌市内のバーにて
・ドメーヌデュポンOver38years
・マールフランソワゴヌー1949
・マッカラン35年
・アクアビットスモーキーマティーニ:香り対香りなのに調和が取れている
・SMWSテイスティング会の各種モルト
・シャルトリューズジョーヌ+ベネディクティン+アップルジュース:全く予想外の味

■札幌駅~すすきのの居酒屋・焼鳥屋にて
・銀ダラの炭火焼:魚のエキスが身の中にたっぷり含まれている
・黒カレイ煮付け:身が厚く、あっさりした味をすっている
・鶏せい:大き目の状態で焼いて、焼き上がりに半分にカット。それだけにジューシー。
・かけそば:美唄焼鳥屋のかけそば。ほど良い鶏の脂
・ヒラメフライ:一転の曇りもない白身。パーフェクトな加熱


■小樽の洋食屋にて
・厚切りポークソテー:豚の力はすごい。柔らかく味わいたっぷり


■小樽のおでん屋にて
・とりめん:そうめんにあわせ少し控えめなつゆの味


■芦別市にて
・おためしガタタンスープ:これぞ本来のガタタンではないだろうか。熱々のトロミに魚介が具沢山。


■富良野市にて
・アスパラ天:採れたてをサクッと揚げたもの。これが一番ではないか。
・富良野地養豚塩たれかけ:肉の味が濃い。そして絶妙のたれ、冷めても美味い。


■帯広市にて
・鯛アラ唐揚げ:300円の通しなのに、気が利いている。身も結構ついているし、ポン酢味がいい。
・マティーニ:私の好みピタリ。店の方が明るく朗らか。

■東京にて
・ハイボール:やはり奇跡的な味
・カルヴァドスの官能的カクテル:現存する中で最高か
・串キャベツ:パリっとしたキャベツに煮込みの味がまとわりつく
・馬刺し:実にきれいな肉の色合い。今まで食べた馬刺しの中でナンバーワン


■京都にて
・マティーニ:こちらも好みにピタリ。カクテル作りを見せる要素にも工夫あり
・ムール貝トマトソース:大人の店で刺激的な味わい。トマトとニンニクの風味が
効いている。
・ラーメン:絶妙の味、ネギたっぷり、脂ほどよく。店の人の客あしらいが見もの。


・若竹煮:京都の筍料理、出汁の美味さが神がかり。若布の香りもいい。


・とり雑炊:こちらも出汁を生かした傑作。酒の〆に必ず頼んでしまいそう。


・鱧皮、とり肝もつまみとして絶妙




・タコ天ぷら:昼から飲める名店で、タコの味わいかみ締める


他にもあったかもしれないが、以上。

20071229最近読んだ本

2007年12月29日 08時00分50秒 | 読書
「富士山大噴火」鯨統一郎
この作家のとりとめのなさ(複数人説もあるらしい)は大体において悪い方向に出る。この作品もただ富士山が噴火しただけで、読むべき内容はない。

「世界のSF文学総解説」伊藤典夫
ちょっとSFの名作を推薦しようと思って読み返した見たのだが、あまりの面白さにSFが読みたくなってきた。ということで、ハヤカワSF文庫をアシモフから再読中(再読)。

「少女には向かない職業」桜庭一樹
過酷な環境から殺人に至ってしまう主人公。若気の至りというかやるせなさ爆発。

「深層」朔立木
犯罪や事件にまつわるストーリーだが、推理小説要素はまるでない。いかに自分が通常小説を求めていないかが良く分かる。

「永遠の終わり」アイザック・アシモフ
アシモフ唯一のタイムトラベルものか? タイムトラベル及び歴史修正が実現している世界では、いつか必ずこの結論に達してしまうのだろうと思える。しかしその先に銀河帝国がつながっているかと思うと、面白い作品だ。最初に書き出したとき、アシモフはどこまで構想を立てていたのだろうかと思う(再読)。

「略奪都市の黄金」フィリップ・リーヴ
移動都市というのが基本アイディア。略奪をなりわいとしている都市に狙いをつけられたある都市に主人公二人は漂着する。その二人の恋愛のもつれから事件は拡大し…、ややファンタジックな世界観とストーリー。

以下、図書館の1冊。
「困ります、ファインマンさん」R・P・ファインマン
かなり歴史上の人物のような気がしていたので、スペースシャトル・チャレンジャー爆発の原因調査をしていたとは知らなかった。初恋の人アーリーンが非常にユーモアのある人で可愛らしいなあ。

北へ北へ

2007年12月28日 23時23分09秒 | 飲み歩き・その他札幌市内
御用納めの飲み会をうまくビールだけで切り抜けた私は、久々に札幌に来るという知人との飲み会で北18条に向った。途中で気がついたのだが、北18条に行くならあそこに行かなくては。

地下鉄駅で同じ会場に向うS氏と会うも「ちょっと、展覧会見てくる」と、私は一人テンポラリースペースへと向った。もちろん「木村環×藤谷康晴 乱」を見に行くのである。

少々酔っていたので今回はあまり感想を書かないでおくが、やっぱイイ。作品サイズが大きくなると、また一味違うものがあるな。30日には藤谷氏のライブドローイングがあるので、その時間の少し前にまた行くことにしよう。

ちょうど会社帰りに立ち寄ったと思われるYさんと挨拶を交わしつつ、会場を出て居酒屋「K」へ。今は場所が移転して建物自体新しくなってしまったが、かつて北17条にあったときには、おそらく3桁の回数は行っているだろう店だ。北大の体育会系の人たちは必ず行っているんじゃないだろうか。

すでに先行チームが飲んでいるので、ビール、酒と切り替えつつ、残っていたつまみを食べる。諸般の事情により、子ども達が数人連れてこられているのだが、みんな大人しいなあ(個室なので、多少騒いでも問題ない)。でも、もう飽きているようだ。確かに大人が延々と酒を飲みながら話をするのには付き合いきれないだろうな。

最後につくねを頼んで(予想以上に美味かった)、程ほどで切り上げる。子連れチームは帰宅し、残った4人で北24条へ。地下鉄もかえって面倒なので「歩こう」ということになった(当然私が言い出した)。

北24条ではこちらも20年以上通う「T3」へ。カウンターの席を詰めていただき、何とか4人座ることができた。ここでは焼酎水割りをやりながら、焼鳥、煮込み、湯豆腐。本人も画を描くS氏(今いる4人は全員S氏だ)に、テンポラリースペースの場所を無理やり教えておく。

下らないバカ話に終始し、結構な時間に帰宅。

カクテルの会・忘年会

2007年12月26日 22時59分47秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
4月から参加している「カクテルの会」、今回は忘年会としていつもと同じ「G」ホテルのバー「O」にて開催である。

1杯目:ソルティードッグ
2杯目:バカルディ
3杯目:大雪
4杯目:赤ワイン
5杯目:ギブソン
6杯目:ジプシー
7杯目:サイドカー
8杯目:12月23日のカクテル
9杯目:ニコラシカ
10杯目:1934

また馬鹿みたいに飲んでしまった。12月23日のカクテルはジン+ミントリキュール+レモンジュースのさっぱりしたカクテル。これは悪くない。

帰りがけに会長T氏に「いつも3500円集めてるけど、微妙に余るんだよ」と余ったお金でエビスビールのお土産をもらった。予想外でちょっと嬉しい。

同僚F氏と地下鉄で帰宅。琴似で1人降りた私は、酔った勢いで「R&R」へ。たまに写真などの展覧会をやると言うことで気になっていた店である。ビルの3階までふらふら上がり、店内に入ると満員。カウンターの片隅にかろうじて座ることができた。

さすがに酔っているため、ブランデージンジャーなどと薄めのものを飲む。「今日は騒がしくてすいません」としきりに申し訳なさそうに謝るマスターに、「時々展覧会をやっているそうですね」と聞くと「ええ、でも今日はやってないんです」とこれまたすまなそうであった。もう一杯何かを飲んで帰宅。

20071224最近読んだ本

2007年12月24日 16時12分26秒 | 読書
「仔羊たちの聖夜」「スコッチゲーム」西澤保彦
再読。

「きのう何食べた?」よしながふみ
ゲイのカップルが主人公のマンガ。それよりも家庭的でリアルな料理シーンが見所。

「美味い話にゃ肴あり4」「酒のほそ道22」ラズウェル細木
この2冊が同時に出て、ゆっくり読みながら酒を飲めるのは幸せなことである。

「ご当地B級グルメ」
最近町おこしでつくった名物ってのはつまらないな。町の人たちが全然気づかずにその町で食べていたものが、やはり興味深いのだ(再読)。

「超人類カウル」ニール・アッシャー
人類の命運をかけてタイムトラベルで過去に遡りながらの戦闘。ちょっと分かりにくい部分もあるけど、面白い。

「あなたが怖い」室井滋
今回はオカルト、怪奇、恐怖特集というべき連載エッセイ集。

「黒の貴婦人」西澤保彦
再読。

以下、図書館の2冊。
「90分でわかるホーキング」ポール・ストラザーン
理論は全然分からないが、ホーキングの人となりはある程度分かる本。

「湯川秀樹 白紙の講義録」桜井邦朋
敬意のあまりか、少々くどい。

カロリー計算などあったものではない(2)

2007年12月23日 22時28分51秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
ホワイトイルミネーションが光り、クリスマスのために街に出ている人も多いであろう日曜日。ちょっとやさぐれた気分で、札幌駅近くの焼鳥「T」へ。以前一度連れてきてもらい、気になっていた店である。



まずは燗酒とハムカツ、マカロニサラダを注文。何しろマカロニサラダが210円なのである。札幌の飲み屋でこういう平凡なつまみを安く出してくれるところは、なかなかない。



ハムカツには最初醤油と辛子、2枚目からソースで食べる。ちょっと油切れがもう少しのような気がするが…。マカロニサラダにも少々の醤油、これはつまみにピッタリだ。



店内が暑いので、2杯目は黒ビール、さらにチーズをもらおう。昼飯のボリュームが大きかったため、軽いつまみしか食べられないが、返ってそれが良い気がしてくる。以上であっさり1690円、一人で飲むには良い店である。

2軒目は腹ごなしにすすきのまで歩き、「N」バーへ。お店をリニューアルしてから初めてになるが、一度カウンターでゆっくり飲んでみたいと思っていたのである。



先日、余市に行ったから原酒ははずして、何を飲もうかな…。珍しくキングスランドをストレートで飲んでみることにしよう。モルトを沢山飲むとブレンデッドの構成が分かるようになってくるな。といっても、キングスランドはそれ程モルトの風味が強くなく、きちんとしたバランスで飲める作りになっている。

さてもう一杯はと、ニッカブランデーXO・DXを飲んでみることにした。名前は大げさだが、それ程高いものでもない。味は値段相応と言う所か。ちゃんとした果実風味はするが、かなり硬質な味わいで、深さと広がりはそれほど感じられない。



と、ここはこの辺で切り上げて、久しぶりのバー「Z」へ行くことにしよう。本日飲んだものはチェリーブロッサム、ジンとジンジャーワインのカクテル、マッカラン35年。マッカランの香りの広がりには驚きである。

前回来たときにマスターに京都で若冲を見た話をしたのだが、マスターが「若冲が好きなお客さんがいて、画集を貸してもらっているんですよ」という話になった。で、しばらくすると偶然そのお客さんが来店。「若冲お好きですか」などと画の話になった。

札幌在住の画好き氏は中学生くらいから美術館に通うようになったらしく、「昔は結構凄い展覧会来てましたよ。デパートでもやってたし」と私には羨ましい昔話をしてくれた。悔しいのでプライスコレクションと、京都相国寺の若冲展を見てきた自慢をしておいた。

さらに、好きな画家は誰ですかという話題で「ヴラマンク」「えっ、私も好きです」「ギュスターヴモローなんかも」「東京のBunkamuraで見てきました」などと盛り上がる盛り上がる。お互いに「職場でこういう話できませんものね」「今日は久々に全開で喋りました」と満足してお別れした。マスターSさん、良い出会いでした。

興奮のせいか小腹がすいてきて、すすきのの「M」へ。知床鶏の昔風醤油ラーメンと言うのを頼んでみた。珍しい食感の細ちぢれ麺はなかなか良いが、スープにニンニクの風味が強すぎて、知床鶏だか何だか分かったものではない。もう少しシンプルな香りにしてほしいと思いつつ、飲みすぎ食べすぎだったなあと帰宅。


20071223ギャラリー巡り

2007年12月23日 16時25分29秒 | ART
昨日市内のギャラリーはおおかた見て回ったので、今日はまず北大の総合博物館へ行こう。まず、1階展示室でちょうどチェンバロのミニコンサートが始まる所だ。このチェンバロは例の倒れてしまったポプラから作ったものらしい。



博物館のスタッフが何曲かクラシックを演奏。チェンバロの音は鍵盤楽器というより弦楽器のような硬質で金属的な音がする。約5分で終了したが、音色を聞くことができてよかった。

さて、本日のメイン展示は「水産科学館に蓄積された水産学部100年の歴史」である。北大には水産学部が函館にあるのだが、冷たいもので私は所在地を全く知らない。水産学部生は入学から1年半たつと函館に行ってしまうため、追コンが行われたりするのだが、行ったらそれっきりである(但し、私は現在でもお付き合いしている知り合いは何人かいる)。

展示内容はパネル主体でそれほど珍しいものもなかったが、鯨の缶詰のラベル、鯨の鬚などの鯨関連展示が数点あった。こりゃ、次回函館に行った時には水産科学館に行ってみないといけないな。



さて、次は芸術の森美術館だ。「愛する美術Part1 ヒューマン・ラブ」展を見る。芸森・近美所蔵の作品が多く、それほど新鮮さは感じない。



「LEDA」国松登:初めて見るか? 緑と青の国松カラーにレダの白い肌が映えている。
「氷上のひと」国松登:このシリーズで1992年に描かれた作品があるとは知らなかった。夕焼け色で随分イメージが違う。
「インターバル」佐竹真紀:作家の父が過去に撮影したビデオを、現在の風景と重ねた映像コラージュ的な作品。画面も面白いし、小学生の頃を思い出させる。作者は父に感謝しないといけないな。

この他にも新明史子「生しく草々」「家home」は家族の歴史を表現した、懐かしくも愛のある作品である。

芸森を切り上げて、途中澄川の古本屋により、大通に戻る。行きそびれていた所をちょっと回ろうかと思ったが、時間切れである。

カロリー計算などあったものではない(1)

2007年12月23日 12時31分16秒 | 食べ歩き
ウェートが気になる今日この頃。北大の総合博物館に行く前に、北12条近辺のラーメン「H」によってみた。今日はラーメンじゃなくてチャーハンが食べたい所だ。でもチャーハンって最初っから最後まで同じ味だし、何か違う味が欲しいよな。



ということでスープギョウザのついたセットにしてみた。チャーハンはタマゴふんわりの柔らか味。パラパラとした感じではないが、これはこれで良い。混じっているチャーシューの味付けも良いな。



スープギョウザには野菜たっぷり+ギョウザ5個入り。具沢山でチャーハンに付いてくるスープの寂しさがない。途中からラー油を少し投入して食べきった。全く、体重が気になる人のすることではないな。


雑談

2007年12月23日 08時50分14秒 | Weblog
■雑談1
現在、札幌の紀伊国屋では古本を売るイベントが開催されている。一応、絶版文庫を出しているらしいが、全然珍しくない本(そこらの100円コーナーで売ってる)が多いなあ。それでいて値段は正直高い。

■雑談2
地下鉄札幌駅の入口のところで「テレビ朝日です」と声をかけられた。衆議院北海道1区で杉村太蔵と長谷川岳が立候補の候補になっていることについて意見を聞きたいらしいのだ。とっさの事で舌足らずに「人に話す気ない」と断ってしまった。政治に関する意思表示を選挙以外の場でする気になれないのだ。