散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

2016年3月のカクテル

2016年03月31日 22時53分38秒 | 飲み歩き
今月はひたすらミントリキュール入りのカクテルを試し、その結果、創作していただいたのが13杯。いずれも飲んで十分美味しい味で、バーテンダーの皆様の力量に感謝である。但し、胃腸炎のせいもあり、全体的な杯数は少なめの25杯。今月は相当量の本を買っているので、こちらが控えめで良かった。

オリジナル 13
テキーラトニック 2
ウイスキーソーダ 2
ジンソニック 1
サイドカー 1
ウイスキー 1
ジンフィズ 1
ロブロイ 1
ギムレットハイボール 1
ラム 1
アクアビットギムレット 1
合計 25

20160330最近読んだ本

2016年03月30日 23時24分36秒 | 読書
■「わたしのノーマジーン」初野晴
環境悪化が進み、終末論が広がる地球。一人、皮工芸で生計を立てていた主人公のもとに、遺伝子操作をされ、子供程度の知能を持つ猿がやってきた。あまりにも不器用で、自分勝手な猿に怒りを感じる主人公だが…。まあ、分かっていても泣かせるパターン。

■「散歩の達人 4月号」
酒場100軒の特集なのだが、個人が紹介する形式なので、あまり有名店ではないところも多い。私はこの中で3軒しか行ったことがなかった。

■「ラスト・ワルツ」柳広司

■「ノノノ・ワールドエンド」ツカサ
人を消してしまう白い霧が大発生し、日本人がすべて消える日が近づいている。そんな中、家庭内で義父の暴力に耐えかねた主人公は家を飛び出し、途中で出会った少女と東京に向かう。少々、都合のいいところはあるが、なかなか面白い作品。

■「食の軍師5」泉昌之
東京にいて、各地の料理を出す居酒屋を責める本郷。しかし、少し本郷氏はズッコケすぎではあるまいか。ちなみに北海道居酒屋編では、いくら、新じゃが塩バター煮、鰊刺し、八角刺しが登場。そして、最後はなぜかカレーライス。

■「オーブランの少女」深緑野分
幻想風味、物語風味が多いと思っていたが、意外と論理的。悪くない。

■「鉄道旅で「道の駅”ご当地麺”」鈴木弘毅
道の駅にあえて鉄道で行く旅。運転しない人にもいい情報だ。

2016年3月の一言

2016年03月30日 09時16分42秒 | Weblog
3月30日
・月末という事情もあり、何とか出勤。

3月29日
・熱も38度台まで上がり、終日、うとうと。
・朝食はダメだったが、試験的に昼食はおかゆを食べる。
・夕食もおかゆを食べる。少し、腹が減るという感覚が戻ってきたようだ。

3月28日
・突然の下痢と嘔吐。久しぶりに胃腸炎にかかってしまった。
・すぐに病院で薬をもらうが、だるさでどうにもならない。
・結局、終日何も食べられず。

3月27日
・昨日はギャラリー巡り後に一杯行ったところ、疲れを今日に持ち越してしまった。
・何とか7時に起きるも、あまり外出する気になれない。

3月26日
・何とか体調も悪くなく、6時前に起床。
・東京出張(というか、遊んでいた)の記事を書いたが、一旦中断。
・出張の疲れはさほどではなく、無事ギャラリー巡りをすることができた。

3月21日
・本日は休養のため、外出なし。
・図書館にもいかなかったのだが、購入して読めていない本が珍しくたまっている。

3月20日
・本日は体調も回復し、5時起床。
・外出の予定だが、雪が降っているなあ。

3月19日
・3連続飲み会の翌日とあって、体がだるい。10時起床。
・今日は天気が悪いのもあり、ギャラリー巡りは中止。明日出かけることにしよう。
・ということで、残念ながら時計台ギャラリーとギャラリーたぴおには、今週は行けないことになる。

3月14日
・本日は休暇を取得。
・気が緩んだせいか、7時起床だった。
・3月9日の北海道新聞に載っていたが、三岸好太郎美術館の入場者が2011年度から2015年度で3分の1になったとか。
・確かに最近、見ごたえのある企画展もないし、行く人が減るのも無理はないよなあ。
・私も最近はスタンプラリーをやってなければ、あまり行かないかもしれない。

3月13日
・な、なんとキース・エマーソン先生が…
・やっぱり「恐怖の頭脳改革」だよなあ。
・ところで、今月は有給休暇取得推進月間なので、明日は休む予定。日曜日なのに、普段より楽しい気分。

3月12日
・調子よく5時過ぎに起床。天気もよさそうだ。
・ここ最近、私の身の回りではIT環境がいろいろ変化している。
・実は会社からカメラ無し携帯電話を支給され、ずいぶん長く使っていたのだが、それが先日スマホ(iPhone)に変わったのである。
・とりあえず電話を掛けられるようになり、ブラウザも使えるようになったのだが(何たるデジタルディバイド)、ほとんどアプリの類は入れていない。
・しばらくたってから歩数計がついているのに気が付いたくらいなのである。
・それから自宅の回線をついに光回線にして(遅い?)、WiFiも導入。家の中を引きまわしていた線が減ったのはうれしい。
・本日、初のWindows10のアップデートが行われたが、1時間以上かかった。これが普通なのか?

3月11日
・今年度の初めに航空会社の何らかのポイントが付き、プレミアムクラスへのアップグレードが何回分か可能になっていたらしい。
・すっかり気が付かずに1年過ごし、まもなく期限切れ。やむなくポイントをスカイコインとやらに変えてみた…

3月5日
・足はある程度良くなってきたのだが、歩数が1万歩を越えると痛くなってくる。
・世界卓球の男子イングランド、思った以上に強かった。
・次は中国か。ニュースの論調は「決勝進出!」だが、私の心は「決勝進出…か」くらい。

3月4日
・昨日は久しぶりに酒を飲まなかったら、いたって体調が良い。
・写真じゃそうでもないけど、雪は降り続く。



・突然のハヤブサの訃報。そんなバカな。
・しかし俺たちは忘れない。新崎人生・ハヤブサvs秋山準・大森隆男の熱き対戦を。そして冬木弘道vsハヤブサのあの素晴らしい試合を。

20160329最近読んだ本

2016年03月29日 23時19分21秒 | 読書
■「今夜はコの字で」加藤ジャンプ、土山しげる
実在の居酒屋を巡るマンガ。札幌には少ないからなあ。

■「沈黙のオヤヂ食堂」北尾トロ
有名店ではなく、自分が行き過ぎてもう美味いかどうかもわからなくなってしまい、本当に居心地のいい店を紹介。

■「HO 2016年5月号」
脱帽の美味い店特集。

■「宇宙軍士官学校10」鷹見一幸
異星人の倍倍攻撃の狙いは何なのか。その理由がついに分かった時には、既に大ピンチに追い込まれていた。地球防衛はできるのか?

■「発想力獲得食」眉村卓
食べ物に関するちょっと奇妙な話。

■「銅像歴史散歩」墨威宏
全国の銅像を巡る旅。私も旅先で目につけば写真撮影するくらいに、銅像は好きなのである。

■「ハミラー・チューブ ペリーローダン517」グリーゼ、フランシス

■「つめたい転校生」北山猛邦

20160326最近読んだ本

2016年03月26日 23時44分25秒 | 読書
■「卯月の雪のレター・レター」相沢沙呼

■「バー・スクウェアの邂逅1」福田和代
大阪のキタにある謎めいたバーに集う客と、謎めいたマスターが事件に絡む。

■「その鏡は嘘をつく」薬丸岳

■「大衆酒場の達人」

■「英国の夢 ラファエル前派展図録」

■「星籠の海 上下」島田荘司

■「フィフス・ウェイブ」リック・ヤンシー
謎の異星生命体の侵略で、人類の97%はすでに死滅していた。残された人間たちも敵味方に二分され、人口は減る一方。そもそも異星人の目的は? 果たして人類との接点はあるのか。

■「時間ブリッジ作戦 ペリーローダン516」エーヴェルス、グリーゼ

■「竜の雨降る探偵社」三木笙子

■「キャットフード」森川智喜
猫たちの中には人間と同等の思考回路を持ち、何にでも変身できる者がいた。彼らが人間に向かって仕掛ける犯罪とは? 相当無理な設定だが、本格推理小説として十分以上に楽しめる作品。

琴似の居酒屋にて

2016年03月26日 19時41分40秒 | 飲み歩き・琴似界隈
今日は久しぶりの琴似、居酒屋「D」へ。17時半ころだったのだが、結構なお客さんがいて、危うくカウンターに滑り込み。まずはクアドリフォリオ(四つ葉)という日本酒から。通しはさつま揚げとはんぺんに牛すじ? を合わせたような煮物。

 

そしていつもの刺身盛り合わせは、甘エビ、しめ鯖、タコ、鱈、宮城の無水牡蠣、カスベ、めじかルイべといつもながらに豪華。



このちょっとずつ食べられるところがいいんだよね。

次は二世古の特別純米生原酒を頂きつつ、豚ロース味噌漬け焼きを食べる。





うーむ、いい味付けだ。途中から一味唐辛子を使うが、何と言っても食べやすい味なので、どんどん箸が進む。しかし、直前にもう一軒行っているため、だんだん腹が満ちてきた。ここで洋酒にチェンジし、ちょっとだけつまみを頂こう。

 

ということでチーズを所望すると、見たところ全く同じに見えるが、3種の羊のチーズが登場した。飲み物はシャルトリューズVEPと食後酒にピッタリのものが出てきた。さらに、アードモアがマスターからサービスされる。



すっかり酔っ払い、今日も満足であった。さて、ちょっと早いけれども、もう家に帰ろう。


20160326ギャラリー巡り

2016年03月26日 17時01分32秒 | ART
本日は道新→時計台→たぴお→大同→エッセ→大丸→大通→富士フイルム→CAI02→らいらっく→三越→スカイホール→さいとう→ivory→資料館→教育文化会館の16か所。

■ギャラリーたぴお「高田稔個展」。いつもの海辺の風景に、犬を描いた作品が添えられていた。

■大同ギャラリー「園山茉生個展 私のParis」。趣味的に過ぎるような気もするが、パリのあれこれを取り上げた展覧会。パリの街を歩く動画も、自分で撮影されたものなのかな? なかなか興味深いものがある。

■ギャラリーエッセ「札幌北陵高校美術部校外展」。道展U21の入賞者多数と、なかなかの実力者揃い。好みの作品を一点あげるとすれば、澤田亜美「絵の為の温室」か。画室の中に食虫植物らしきものがはい回り、その中でしゃがみ込んでいる自画像という感じの作品。

■大通美術館「第23回千展」。相変わらず豪快。

■富士フイルムフォトサロン「前川貴行写真展「GREAT APES 森にすむ人々」」。撮影可だったので、写真を撮らせていただいたが、展示室一杯に緑の森が広がっている感じは伝わらないと思う。大きな写真が多く、迫力がある。

 

■らいらっくぎゃらりい「河野健個展」。どうも子供を描いた作品はピンとこないのだが、「夏の庭で」という段ボールの戦闘服を着て、水鉄砲を構えた子供を描いた作品はよかった。子供の表情がむき出しではないせいか。

■さいとうギャラリー「三浦真寿美ドールハウスの世界 vol.2」。ドールハウスという名称からイメージするより、ずっと私好みの展示である。小さなお店の作品が多いのだが、海産物屋、居酒屋、バー、八百屋、漬物屋、駄菓子屋、総菜屋と非常に庶民的。

大通美術館に立ち寄った後に、北菓楼の新店舗にも足を運んでみた。

 

 

定期的に展示替えされるという三岸好太郎作品は「花」が展示されていた。ここには他の場所に先んじて来年度の三岸好太郎美術館展覧会の案内が置いてあったのだが、中身はあまり期待できない模様。特別展では館外や他作家の作品も展示すると書いてあるものの、「三岸交響曲<オーケストラ>をめぐる人びと」というタイトルなので、三岸作品が中心になることが予想される。

ピータンが

2016年03月26日 16時53分06秒 | 飲み歩き・その他札幌市内
ギャラリー巡りの途中、久しぶりに西11丁目「O」へ。今日は先客が3名、給料日あとは混雑しないというのはやっぱり本当なのだろうか。飲み物は黒ホッピーを注文し、プチトマトのピクルスから。疲れた体に酸味がいい。



そしてこちらで初めて見かけるメニュー、ピータンを注文してみた。私はピータンが結構好きなのだが、中華系の料理店以外ではまず見ることがないメニューである。



上にネギがかかり、ゴマ油と酢醤油のあっさりしたタレがかかっている。これはいいね。

焼酎のお代わりをして、鯖スモークを注文。



先もあるので、この位にしておこう。次のギャラリーに行こうと地上にでると、空がまだ明るい。


さらば大同ギャラリー

2016年03月26日 12時24分27秒 | ART
ギャラリー巡りで大同ギャラリーに立ち寄ったところ、ついに3月29日で閉館する旨の掲示があった。



私は2002年頃から一定以上のペースでもってギャラリー巡りを行っているのだが、大同ギャラリーだけは1976年に行ったことがあるのだ(その時の事情については伏せておく)。その時の記憶も残っているため、何となく感慨深いものがある。

久しぶりにギャラリーの外側に出て、写真をいくつか撮影してみた。









2019年の秋に新ビルが完成するという話もあるが、果たしてどうなることか。


超B級

2016年03月26日 11時35分10秒 | 食べ歩き
今日の昼食はどうすべきかと大通付近を歩いていたが、ビルの地下の飲食店街で喫茶「E」に入ることにした。ここは土曜日は休みの場合もあるので、久しぶりに来たことになる。

まだ空のある席に座り、今日のおすすめメニュー、ミーポリタンを注文。ミーポリタン=ミート+ナポリタンということであろう。そして到着したのがこちら。



ナポリタンの味付けをベースに、重ねてもしつこくならないミートソースが合体している。ベーコンがしっかり感じられるのも嬉しい。途中からタバスコたっぷり、粉チーズも多めにかけて食べると、まさに喫茶店のドリームメニューだ。

私が子供のころ、やっとデパートの飲食店にミートソースとナポリタンという2種類のメニューが出始めたので、それを一緒に楽しめるとは夢のメニューというしかあるまい(王+長嶋、ゴジラ+ガメラ、ウルトラマン+仮面ライダーのようなものだと言ったら大げさ?)。

ドリンクはアイスコーヒー、そして喫茶店おなじみの週刊誌を読みながらの昼食であった。



札幌でも少なくなりつつある、正統派喫茶店。創業は1971年らしい。ちなみに、私から後に来た客にもミーポリタンは大人気だった。


春の東京(12) 月1の名物

2016年03月25日 23時24分52秒 | 食べ歩き
さて、最後に何か食べていこう。今日は3月の最終金曜日。となると、一度伺ったことがあるのだが、神田のビストロ「T」のローストビーフの日なのである。早速店に入ると、予約が入っているようではあるが、今のところ先客無し。

まずは赤ワインを注文し、おつまみとともにいただく。



前回もローストビーフは食べているので、できればもう一品と思うのだが、ご飯ものやしっかりした料理だと量が多すぎる。カニクリームコロッケが1個からの値段で書いてあるので、「1個でもいいですか?」と頼むとOKが出た。



うむ、期待通りの味だ。クリームはトロトロ、そして目立つくらいに蟹がたっぷり入っている。

そしてメインのローストビーフ登場。おそらくは今日焼き上げて、肉汁がいったん落ち着いたくらいであろう。ほんのりと温かいローストビーフはやはりいいものだ。マッシュポテトも合わせて食べ、これで十分満腹となった。





今回は金曜日の夜に札幌に帰宅することにした。土日もいようと思えばいられるのだが、疲労を蓄積すると、先に影響が出そうで怖い。ということで、神田から羽田空港に移動する。

以上で終わり、というところなのだが、羽田空港で千歳線が全線不通のニュースが飛び込んできた。気がもめながらも、飛行機に乗って千歳空港着。到着ロビーに出てみると、JRは復旧したものの、次の電車が動くのは30分くらい先のようだ。

判断に迷ったが、バスの切符購入の列に並び(100人は並んでいたと思う)、大谷地行きの切符を購入し(もうそれしかなかった)、バスに乗り込んだ。幸い、私が乗ってから5分後くらいにバスは発車し、予定通りの40分ほどで大谷地に到着。そこから地下鉄と徒歩で無事に帰宅することができた。

切符購入時に一人一人ずいぶん手間取っているようで、何やっているんだと思ったのだが、よく考えると北海道の人間以外には「大谷地」というのがどこなのかよく分からないから仕方がないのだな。大谷地から地下鉄があり、20分くらいで札幌市の中心部に到着できるという説明書きをバス会社が用意すれば良いのではなかろうか。大変不親切な気がする。あー、疲れた。

春の東京(11) バー再訪

2016年03月25日 17時35分10秒 | 飲み歩き・東京
六本木から銀座、そこから神田に移動し、昨日と同じくバー「H」へ。何より16時から開いているのが嬉しい。

1杯目は今日も爽やかにジンソニック。展覧会4連発の疲れをいやす。



次にミントリキュールのカクテルを注文すると、「昨日思いついたのがあって、けれどもベースを何にするかが決まってなく…」ということで、GET27+抹茶+レモンにウォッカ、ラム、テキーラの3種類をベースにした3杯が出来上がってしまった。



味見をした結果、テキーラが一番面白くなりそうなので、それを頂く(さすがに3杯は飲めない)。ちなみに抹茶はリキュールではなく、粉末を溶いたもの。そのため甘味が増さずに、しっかりした抹茶の風味がするのである。

最後はこれも昨日話題になった、カルヴァドスベースのアレキサンダー風カクテル。全体的にかなり甘口のカクテルだが、ベースのカルヴァドスの味が顔をのぞかせ、いい感じになった。



結構酔っぱらって、次の客も来たところで、おいとましますか。


春の東京(10) 宮川香山

2016年03月25日 15時52分36秒 | ART
サントリー美術館「没後100年 宮川香山」展へ。

「高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒蓋付水指」:猫の耳の中まで細やかに表現されている。
「瑠璃釉高浮彫猫花瓶」:猫が金ぴかのカマキリを食べている。
「高浮彫親子熊花瓶」:花瓶にくぼみを作り、そこに親子の熊を造形。冬眠のイメージだろうか。

「黒釉高浮彫粟ニ鶉花瓶」:花瓶からウズラが実体化しようとしている。
「高浮彫桜ニ鳩飾皿」:もはや皿というより、シャドーボックス化したような作品。
「高浮彫蔦ニ扇花瓶」:花瓶の表面に扇と枯れ葉が表現されている。

「高浮彫枯蓮ニ雀花瓶」:花瓶のどてっ腹に蓮の花があり、「ベムスターかよ!」と突っ込んでしまいそう。
「釉裏紅赤雲龍文花瓶」:色彩が絶妙。私が初めて宮川香山を見たとき、立体造形というよりもフォルムと絵付けの美しさに感動したのを思い出す。
「釉裏紅暗花柳図花瓶」:釉薬の下に潜ませた柳がかすかに見える作品。

「青磁菊花紅象嵌釉花瓶」:青磁に下から「ミヨヨーン」と紅の色彩が伸び、現代アートの雰囲気。
「緑花紅花瓶」:血か花びらのように赤の色彩が舞う。これも現代アートのようだ。
「仁清意少女立像」:右足のかかとを浮かせてあるという、絶妙な少女像。

「白磁十一面観音立像」:モデルの仏像があるらしいが、素晴らしい造形力、再現力である。
「高取釉高浮彫蟹花瓶」:有名な2匹の蟹が張り付いている作品。これが展示会場の冒頭にあり、否が応でも盛り上がる。
「高浮彫桜ニ群鳩三連壺」:リクエストが強かったのか、一部作品が撮影可能なのだ。





最近は香山と言えば、花瓶に蟹がついていたりするビックリするような造形が話題になりがちだが、そもそも素晴らしい色彩と形の作品を作る人だということも、忘れていない展示で良かった。見に来た人たちは、その辺もわかってくれたかな。


春の東京(9) 勝川春章

2016年03月25日 13時54分49秒 | ART
歩いて出光美術館「勝川春章と肉筆美人画」へ。全点肉筆とあって、なかなか見ごたえがあった。

勝川春章「美人鑑賞図」:美人たちが絵画を鑑賞している構図。素晴らしい色彩と優美な雰囲気。
菱川師宣「秋草美人図」:確かに「見返り美人」の雰囲気あり。
宮川長春「四季遊楽図巻」:これは実に細やかな巻物。

稲垣つる女「人形遣図」:女性が虚無僧の人形(それがまた人間っぽい)を操るという、これまで見たこともないような不思議な画。
勝川春章「立姿美人図」:いわゆる「シュッとした」美人図。これはいい。
勝川春章「雪中傘持美人図」:着物の黒と雪の対比がいい。

勝川春章「遊女と達磨図」:ワイルドな達磨に対して、これまた美人さんだ。
勝川春章「婦人風俗十二か月 正月」:いろいろなものを描き込んで、力量がよくわかる。
喜多川歌麿「更衣美人図」:近代日本画に通じるところのある、色っぽい女性像。

正統派美人図を描く勝川春章の力量はなかなかのものであると思った。



最近、この話ばかりするが、展示のガラスケースに触ってはいけないことと、日本の絵巻物は原則的に右から見ることをわきまえてほしいものだ。小学校の美術で必ず教えるべきではなかろうか?(クソ下らない道徳なんかは置いといて)

近くの第一生命ギャラリーでは「VOCA所蔵作品展」が開催されており、なかなかいい作品が展示されていた。以下の写真は展示会場ではなく、ビルのロビーに展示されていた、鈴木星亜「絵が見る世界 11_03」。

 

もう疲れてきたが、ここで日比谷から六本木へ移動。

春の東京(8) インターメディアテク

2016年03月25日 13時22分42秒 | ART
東京駅丸の内口から南方面へ。そういえば、JPタワーに博物館があるんじゃなかったっけ。



ということで中に入ると、2・3階に「インターメディアテク JPタワー芸術文化総合ミュージアム」というのを発見した。



日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館が協働で運営しているとのことで、予想をはるかに上回るスケールの展示であった。写真撮影禁止なのが無念であるが、エジプト神像・ミイラの木棺、動物の骨(イルカ、カエル、魚類、鳥類、鯨、キリン、馬、マチカネワニ)、鳥類はく製、パプアニューギニアの木彫像、各種鉱石などがあり、素人目にも楽しめるが、心ある人が見るとスゴイ展示なのではなかろうか。

北海道大学の博物館を見たことがある人には、少なくともその数倍のスケールであると言っておこう。無料だし、東京駅の近くだし、時間つぶしにもってこいだが、簡単な気持ちで行ったら、とても見切れないと思う。