今日も一日長かった。早速ビール、通しはカツオとマグロの刺身。いつもながらの家庭的雰囲気を感じつつ、馬刺しを注文。店の大将が”シマッタ”という顔をし「昨日、馬刺し全部でちゃってさあ、解凍にすこしかかるんだけど」とのこと。オカミさんも「何で出しておかないのよ」と責めるが、まあ多少の待ち時間である。その間に、ホッキ貝塩焼き、鰯塩焼きをもらうことにした。
・・・何となく写真が全部ブレていたのだが、酔っているのだろうか?
一般にホッキ貝は火を通している間にすぐ硬くなってしまうものである。これは、かなり時間をかけて焼いているように見えたのだが、塩味の汁気がたっぷり残り、柔らかく焼けている(さすがプロ!)。鰯は丸ごと焼いてあり、ハラワタがほど良い苦味。普段食べているのはもっと苦いような気がするのだが、サクサク食べられてしまう。
さあ、馬刺しがちょうどいい状態になってきたようだ。うむ、脂身の甘さがいいねえ。最初にこの店に来たときに良い馬刺しだなと思ったのだが、冷凍ものだとは思わなかった。ここで、どぶろくを追加。
店の常連のオッチャンが「タケノコ取れたよ」と大量に持ってきたのを一本おすそ分けしていただき(かなり成長しすぎかな? 先の方以外は青っぽくなっていた)、最後に念願のラーメン。以前、大将に「うちはラーメンも旨いから」と言われて気になっていたのだが、なかなか居酒屋でラーメンまでたどり着くことはできない。今回は何とか行けそうな状態である。
熱々のラーメンはまず麺がプリプリ。これは江別小麦の麺かなあ。そして昔懐かし風でありながら、力強い醤油風味のスープ。脂がほど良く回って、しかも妙に濃厚ではなくて、味噌ラーメンが席巻する前の札幌ラーメンはこうではなかったかと思わせるような味だ。
少々満腹の度合いを越え、お勘定。今日はいろいろいい日であったと思いつつ、まだうっすらと明りの残る道を江別駅に向かう。
さてこれで帰宅すれば大人なのだが、琴似に到着してからバー「D」へ。1杯目は消化促進のため「ギムレットにビタースを入れたような」というと、マスターがいろいろ持ち出してきた。「普通のアロマティックビタース、それからアブサンビタース、シャルトリューズエリクシールヴェジタルがあります」というので、ちょっとビタースというわけではないが、エリクシールヴェジタルを使ってもらうことにした。
【毒薬3種類という感じですね・・・と言われた】
アルコール度数71度、130種の薬草が漬け込まれたリキュールをほんの少量いれると、味の深みが格段に違う。ついでにアブサンビタースも味見をさせてもらう。これまた刺激的な香りだが、アルコールの強さを感じさせない。
2杯目はグレンスコシア1973。25年熟成のキャンベルタウンのモルトは、ガツンと来る強さはないが、ほど良い風味が長く続く。最後に「ブランデーベースで甘いカクテル」と締めの注文。ブランデー+オレンジにアマレットの風味が効いた、ラストにふさわしい味のカクテルが来る。段々混雑してきた店内で、それでもゆっくり飲んでから帰宅。
さらに家でちょっと飲む。まあ良いか(翌日は快調な目覚めだった)。