本日は円山動物園→レタラ→富士フイルム→SYMBIOSYS→ivory→アートスペース201→スカイホール→三越→大通→道新→チカホ→紀伊国屋→大丸→近美の14カ所。
■チ・カ・ホ「PARC7 とおくのことを考える」。PARCとはPublic Art Research Centerの略称で、パブリックアートとパブリックスペースを考察する団体らしい。9/24には「「わからない…!」そこからはじめるアート鑑賞」というプログラムもあるようだが、今展示されているものがかなり分からないものなあ…。
照屋勇賢「Notice-Forest」:これはまあ、分かりやすいよね。
小林耕平「P/O/S/T」:ビデオを見ていて、正直何だろうと思った。まあ、2分くらいしか耐えられなかったのが悪いのかもしれない(作品全体で17分強)。
PARC図書館。童話と画集かな。
■北海道立近代美術館「ゴッホ展」。最初の方の混雑っぷりは、今年私が見た展覧会最高かな(東京、大阪含めて)。何年か前に札幌ではゴッホ展が開催されているので、「またかよ」とか「ゴッホ展って、猫も杓子も来ちゃうんだよな」と思っていたが、なかなか収穫のある展覧会だった。
ゴッホ「花魁(溪斎英泉による)」:単純に「面白い」って感じる画だ。
ゴッホ「三冊の小説」:楕円の板に本が3冊描かれている。ペーパーバックのフニャっとした感じがでている。
ゴッホ「カフェ・ル・タンブランのアゴスティーナ・セガトーリ」:しっとりした雰囲気の人物画である。
ゴッホ「雪景色」:雪が白というよりはピンクに見え、春へ向かう感じがする。地平線の辺りの円形がどことなく浮世絵っぽい。
歌川広重「東海道五拾三次/蒲原」:見てるはずだが、久々に見る蒲原。やっぱりいいね。
ゴッホ「花咲くアーモンドの木」:小さな木を一本描く。いわゆるゴッホイメージとは、違う印象を受ける。
ゴッホ「水夫と恋人」:緑の水面に赤と青の服、黄色の帽子とオレンジの髪。大胆な色彩が見どころだ。
ゴッホ「寝室」:コンパクトながらに、明るい色なので「楽しい我が家」という印象。
ゴッホ「アルルの女(ジヌー夫人)」:比較的薄塗りの作品。ジヌー夫人のいい人感がでている。
ゴッホ「男の肖像」:こちらはあまり見たことのない印象の人物画。背景色の黄緑がインパクト強く、男は頑固そうだ。
ゴッホ「夾竹桃と本のある静物」:何かの生き物のようにくねる夾竹桃の葉。横に本があるが、「三冊の小説」に似た描き方だ。
ゴッホ「渓谷(レ・ペイルレ)」:執拗な印象を受ける風景画。夏目漱石が精神的に参っていたときの画を思い出した。
ゴッホ「河岸の木々」:割と軽めの印象を受け、西村計雄を思い出す。
ゴッホ「ヤママユガ」:シュール自然画の系統か。蛾の背中に人の顔があるようにも見えるが、どうだろう。
ゴッホ「ポプラ林の中の二人」:人の顔がはっきりと描かれず、林の木々の間にそっと立つ様は、ムンク的な印象だ。
里見勝三「オーヴェルの正面」:これ、ヴラマンクの画風そのもので、これはこれで怒られるのではあるまいか。
佐伯祐三「オーヴェールの教会」:ゴッホとは違うが、教会の質感には素晴らしいものがある。
最初の方は混雑していたと書いたが、もしかすると、以下のような手段を使うと少しはスムーズに見られるかもしれない。
・16時ごろ展示室に入室し、第2室以降から見る。さすがに第1室よりは空いており、一番前の列でそれなりに見ることが可能
・16時40分くらいまでに最後まで一通り見て、第1室に戻る。さっきあれだけいた人が激減しており、円滑に見ることができる
・私は浮世絵は結構見たことがあるので、ものによっては割り切って見なかった
・手紙などの資料があるが、どうせ大して分からないものだ。これを捨てる手はあると思う
これから会期末に向けて、もっと混雑してくるんだろうな。平日夕方か天気の悪い日があれば、そういう時も狙い目かも。