本日のギャラリー巡りは芸森→大丸→大同→チカホ→グランビスタ→たぴお→クロスホテル→時計台→道新→ivory→さいとう→スカイホール→三越→教育文化会館→資料館→大通→富士フイルムの17か所。
日中は暖かかったが、朝はまだ涼しい札幌。今日は芸術の森に行くため、少し早い出発なのだ。
■芸術の森美術館「笠井誠一展」。なんとか会期ぎりぎりで訪問。
「札幌北一条風景」:近年の画風とは全く異なる古典的風景画。
「札幌郊外」:写実という感じではなく、混沌とした色彩と形の風景画。こういうの好きだ。
「田園」:小川原脩の初期プロレタリアート絵画とヨーロッパ古典画のミックスされた味わいがする。
「カップとノコギリ」:フランスのパリ留学時代に、突如、赤が目立つようになる。
「水差しと椅子」:この輪郭線の太さはルオー的だ。
「卓上静物」:この作品でも赤が目立つのだが、現在の笠井テイストに近づいてきた。
「室内(ストーブと椅子のある)」:1975年の作品で、ほぼ現在の作風と言っても良いだろう。
「フルートとドリルのある静物」:最近の作品は穏やか過ぎると言っていいくらい穏やかなのだが、この作品にはドリルが描かれており、何となく異物感がある。単なる静物の一つと言われれば、その通りなのだが。
「卓上静物(ランプと洋梨とウニ)」:こちらも結構ごついランプとスパナが描かれている。しかしウニはマンジュウウニでちょっと可愛い。
「ヴァイオリンとランプのある卓上静物」:ヴァイオリンが描かれている作品があるのだが、見たままなのか、それとも女性の隠喩なのか。色が木材の色と言うより赤に近い所に、女性の感じがある。
「水差しとかりんとあけびのある静物」:フルーツのバリエーションの多さも特筆すべきこと。
「空豆」:リトグラフの作品だが、すんなりとした形と緑色がいい。
「二ツの卓上静物III」:テーブルは台形に描かれており、卓上の果物は即座に転げ落ちるだろう透視法などあったものではない作品。他の観覧者の声にもあったが、セザンヌ感はあるな。
「静物A」:2014年の作。笠井カラーというと灰色と黄色という感じがするのだが、これはオレンジ色のポットと水色の壁が描かれており、少々変わった色の使い方に見える。
年代に沿って作品を見ると何か理解が深まるかと思ったが、実はそうでもなかった。熱狂的でもなく、単なる静かで平板な作品でもなく、どう言っていいのか分からない。
芸術の森入口付近の小池はまだ凍っていた。帰り道で橋から見下ろす景色にも、まだ雪は多い。
■大丸画廊「祈りと祝祭 村越由子日本画展」。色彩を非常に多く使いながら、日本画として落ち着いて見ることができる。
■札幌駅前通地下歩行空間札幌駅側イベントスペース「PARC 4 OPEN STUDIO」。
野原万里絵の作品。
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■札幌駅前通地下歩行空間北1条イベントスペース「mori-forest つながろう2015」。
砂金隆則「森の大地」。
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内藤克人「森と生き物」。エッシャーの黒と白の鳥が交差する作品を思い出す。
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中島義博「森ニイルカラ」。
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菱野史彦「The depth of the forest」。
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SHIMAUMA DESIGN「森の人」。体まで緑色だ。
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富樫麻美「quattron」。金属のキノコ。しまった、音が鳴るらしい。試してこなかった。
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平向功一「ワンダーランド王子の秘密」。いつもの作風とは少し違う感じ。
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金兵直幸「森への入口」。ならの木にシイタケ菌をうったホダ木なのだそうだ。
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川上りえ「trace」。針金の犬たちが地下街に登場。
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菊地さくら「大きな月と樹の下で」。
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経塚真代「星の子moment」。最近活躍の人形作家。
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JOBIN.「とある役目、とある森」。星や雲の部分が作品だろう。
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■クロスホテル「米澤卓也個展 プリズム」。リアルな果物とマンガのごとき集中線の対比が面白い。レストラン内の作品も見せてもらったが、一部は食事中の人がいるのでダメだった。やはりレストランや喫茶店に併設された画廊の展示は難しい。
■時計台ギャラリー「北海道教育大学岩見沢校 芸術課程美術コース 日本画研究室展 いわならべ」。
吉田弥生「凛」:雪の中、こちらを睨む白い狼。上手い。
佐藤佳奈子「つくよみち」:月下にすっくと立つ鹿。こちらもいい作品だ。
■ivory「花由版画展」。上手く感想が書けなかったが、なかなか面白い。
教育文化会館に行く途中、関根伸夫「北のまつり」。存在は知っていたが、写真は初めてか?
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石2点。STVの前に意味ありげに置いてある石には、作品名などの表示はなかった。ただの石なのか?
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