学内の生協書籍売り場でのこと。
毎月、月末には翌月の新刊文庫がちょっと早めに並ぶ。先月はちょっと出遅れたために欲しかった文庫を買うことが出来なかった。そもそもそんなに大きな売場ではないので、新刊本といっても数多く置いているわけではない。だから、1冊誰かが買ってしまえばそれっきりということも沢山ある。
今月も月末を迎え、さすがにまだ並んでないかな、と思いつつ、昼食を終えてなんとなく文庫のコーナーに立ち寄ってみた。
平積みしているコーナーを整理していたのに、私の顔を見て「あっ!」と言ってその場を離れた店員さんがいた。私を見て突然奥に消えたように感じ、あら、どうしたのかしら、と不思議に思いながら、目当ての一角に行ってみた。
が、やはり来月の新刊はまだ並んでいなかった。
すると「新潮文庫の方・・・ですよね?」と声をかけられた。「実はもう入っているんです。今持ってきたのです。すぐに並べますからもう少しお待ち頂けませんか。」とのこと。
まさか、私のために新刊の段ボールを取りに行ってくれたとはゆめゆめ思わず、びっくりするやら、顔を覚えてくださってのだと分かって嬉しいやら。
いくら通っているとはいっても、月に1,2度新刊の発売を狙って5,6冊(多くても1度に10冊は買わない)、それ以外に面白そうな新書があればそれを数冊買いに行く程度の客である。
考えてみると、そんな私を覚えてくださるほど今の学生たちが本を買い求めないのかどうか。
彼女の台詞の“新潮文庫の”というのは確かに当たっていて、中学時代から文庫といえばなんとなく新潮文庫だった。「夏の100冊」など、夏休みに汗をかきかき一生懸命読んだものだ(かつてに比べて100冊のラインナップがずいぶん変わったことに驚いたのは、昨年の夏だったか一昨年のことだったか。)。
別に他社の文庫を読まないというわけではないが、文庫といって一番しっくりくるのが新潮文庫なのだ。
「いつも気をつけて見に来て頂いて嬉しいので・・・」とのこと。本好きの匂いがする方だな、と思った。
「まだ早いかな、と思ったのですが、先月出遅れて買い損なってしまって・・・」と応じ、早々に並べて頂いた新刊から5冊ほど選んで、お礼の挨拶をしてレジに向かった。
「なんだか押しつけてしまったみたいで・・・ありがとうございます。」とその方。「いえいえ、とんでもない。覚えていてくださってこちらこそどうもありがとうございます。」と私。
こんな小さな出来事だったけれど、とても温かな幸せな気分になった。
秋の夜長は読書に限る?そう、読書の秋にふさわしい嬉しい出来事だった。
さて、先々週、私が家族第一号で接種したインフルエンザの予防注射だが、今日は夫と息子の番。受験生の息子は、今年は2回の接種が必要ということで、来月末にもう1度予約だ。気付けばどんどん加速度がついて年末に向かっている。
毎月、月末には翌月の新刊文庫がちょっと早めに並ぶ。先月はちょっと出遅れたために欲しかった文庫を買うことが出来なかった。そもそもそんなに大きな売場ではないので、新刊本といっても数多く置いているわけではない。だから、1冊誰かが買ってしまえばそれっきりということも沢山ある。
今月も月末を迎え、さすがにまだ並んでないかな、と思いつつ、昼食を終えてなんとなく文庫のコーナーに立ち寄ってみた。
平積みしているコーナーを整理していたのに、私の顔を見て「あっ!」と言ってその場を離れた店員さんがいた。私を見て突然奥に消えたように感じ、あら、どうしたのかしら、と不思議に思いながら、目当ての一角に行ってみた。
が、やはり来月の新刊はまだ並んでいなかった。
すると「新潮文庫の方・・・ですよね?」と声をかけられた。「実はもう入っているんです。今持ってきたのです。すぐに並べますからもう少しお待ち頂けませんか。」とのこと。
まさか、私のために新刊の段ボールを取りに行ってくれたとはゆめゆめ思わず、びっくりするやら、顔を覚えてくださってのだと分かって嬉しいやら。
いくら通っているとはいっても、月に1,2度新刊の発売を狙って5,6冊(多くても1度に10冊は買わない)、それ以外に面白そうな新書があればそれを数冊買いに行く程度の客である。
考えてみると、そんな私を覚えてくださるほど今の学生たちが本を買い求めないのかどうか。
彼女の台詞の“新潮文庫の”というのは確かに当たっていて、中学時代から文庫といえばなんとなく新潮文庫だった。「夏の100冊」など、夏休みに汗をかきかき一生懸命読んだものだ(かつてに比べて100冊のラインナップがずいぶん変わったことに驚いたのは、昨年の夏だったか一昨年のことだったか。)。
別に他社の文庫を読まないというわけではないが、文庫といって一番しっくりくるのが新潮文庫なのだ。
「いつも気をつけて見に来て頂いて嬉しいので・・・」とのこと。本好きの匂いがする方だな、と思った。
「まだ早いかな、と思ったのですが、先月出遅れて買い損なってしまって・・・」と応じ、早々に並べて頂いた新刊から5冊ほど選んで、お礼の挨拶をしてレジに向かった。
「なんだか押しつけてしまったみたいで・・・ありがとうございます。」とその方。「いえいえ、とんでもない。覚えていてくださってこちらこそどうもありがとうございます。」と私。
こんな小さな出来事だったけれど、とても温かな幸せな気分になった。
秋の夜長は読書に限る?そう、読書の秋にふさわしい嬉しい出来事だった。
さて、先々週、私が家族第一号で接種したインフルエンザの予防注射だが、今日は夫と息子の番。受験生の息子は、今年は2回の接種が必要ということで、来月末にもう1度予約だ。気付けばどんどん加速度がついて年末に向かっている。