今日は、8月末以来5週間ぶりの通院日。
昨日までの少し汗ばむくらいのいいお天気から一転して、肌寒いほどの曇天。なんとなくいつもの癖で日傘を持って家を出てしまったが、もしかしたら雨が降るかもしれないなと思いながら駅まで歩く。
最寄駅でも乗換駅でも電車は順調。ラッキーに席を確保出来て、落ち着いて読書タイム。今日のお伴は、先日読んだ碧野圭さんの「書店ガール3」(PHP文芸文庫)がとても面白かったので(読書レビューをしたいと思いながらそのままになっているのですが)、引き続き“お仕事小説”を手に取った。千梨らくさんの「翻訳ガール」(宝島社文庫)。
病院最寄駅で下車。2週間前、家族3人で京都から降り立ったのがずいぶん昔のように感じる。折しも今日は東海道新幹線開業50周年の記念日。みどりの窓口には“最後尾”の看板を持った方が立っており、入場制限中。一体何事かと思うほど男性メインの長蛇の列。何か記念切符販売があるのだろう、と横目で見ながら病院へ急ぐ。既にポツポツと雨が降り出しており、晴雨兼用の日傘を開いた。
自動再来受付機前では並んでいる人がなくスムーズ。採血受付へ移動すると、受付カウンター前の椅子はそこそこ混んでいる。ピンクの番号表を受け取り電光掲示板を見ると、“待ち時間7分”と出ている。お手洗を済ませて戻ると、もう自分の番号までが中待合へどうぞ、に変わっていた。
今日はよく見かける看護師さん。刺すときの痛みも、抜く時の痛みもそれほどでなく、幸先のいいスタートだ。いつものように腫瘍マーカー等全て測定なので3本の採血。
止血部分をしっかりと押さえながら、エスカレーターで2階に上がり、レントゲン受付へ移動。こちらは結構椅子が埋まっており、病棟からの、点滴をしたままの患者さんも複数いた。終了後、再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。ここ迄で病院に入ってから40分ほど、極めて順調である。
受付では数名並んでいたが、それほど待たずに保険証チェックを済ませ、ファイルを頂いて待合椅子に腰を下ろす。
採血結果が出る迄は最短でも1時間はかかるため、待ちの態勢を整えて読書を再開する。月初めの割には待っている人数が少ないように見えたが、30分ほどして“中待合へどうぞ”のランプが点いてしまい、びっくり。そして、自動血圧測定機で計測する時間もなく、中廊下へ入ることに。
中待合に入ってから読書を再開しようとすると、5分ほどで先生が診察室からお顔を出されて、名前を呼ばれた。いつもは病院に入ってから、先生のお顔を見るまでは順調に行っても2時間はかかる。
が、今日は僅か1時間半弱。これまでの最短記録かもしれない。
「5週間どうでしたか」ということで、「概ね元気でした」とお話しする。初回ランマークでは発熱はなかったが、体中ギシギシと痛かったこと、その他は特に問題なかったことをご報告。タイケルブの副作用でいつも下痢気味なのは相変わらず、胸部の鈍痛・圧痛も相変わらずだ。今日のようなお天気だとやはり痛みが気になることを話すと、空咳が出ますね、と先生から指摘される。頭痛も含め、ロキソニンを日に2度、3度飲んだのは5回ほどであり、忙しく動き回っていた時、数回鼻血が出たことがあったとご報告。診察室での検温は6度7分。
採血の結果、白血球数は3,600。(ランマークの副作用である)カルシウム値も下がっていないので問題なし、とのこと。腫瘍マーカーCA15-3は(診察室に入ったのが早すぎて)まだ出ていないという。レントゲンの画像が7月、8月と今回の3枚並んでいるが、肺の腫瘍は左右とも概ね不変とのことで、大人しくしてくれているようだ。骨の転移層が増悪しているかどうかはレントゲン画像ではわからないのだけれど。
ということでまた5週間、治療を継続することになった。
次回までタイケルブ1日2錠、下痢対策に毎食前の小建中湯・毎食後のラックビー各々5週間分、痛み止め(+解熱)のロキソニン、低カルシウム血症対策のデノタスチュアブルを、それぞれ5週間分処方して頂いた。ここ数年、毎日ロキソニンを飲み続けているので、腎機能に問題がないか質問したが、この程度の量と回数なら大丈夫だし、腎臓よりむしろ胃が荒れないように注意を、とのこと。いずれにせよ、きちんと食べてから飲めば問題なさそうだ。
「では、ランマーク注射とポートフラッシュもしていってください。」と言われ、ご挨拶して診察室を出る。
中廊下の椅子で待っていると、針刺し名人のOさんの姿が。今後は注射だけの場合、中央点滴室に移動することになったようだが、ポートフラッシュもあるので、引き続き化学療法室で処置してもらえることになる。
15分程待って、Oさんから化学療法室の一番手前のベッドに案内される。「今日は本当に早く呼ばれてびっくりしました。マーカーの数値もまだ出ていなくて・・・」とお話ししながら、なんとなく先にベッドに横になってしまい、今日はポートフラッシュから。今日は刺すと時は一瞬チクリでスンナリいったが、抜く時はOさんにしては珍しくちょっと衝撃があった。
続いて、ベッドの上で座り直してランマーク皮下注射。前回同様右上腕部に。5週間ぶり2回目とはいえ、薬液が入ってくると結構痛む。フェソロデックスはお尻に2本で計10分はかかったし、「ゾメタで小1時間点滴に繋がれるより、こうして数分で終わるこちらの方がいいですね。あまり楽をし過ぎて、また点滴で数時間のフルコースになるのが、怖いです」と軽口を叩く。
もし、もうマーカー値が出ているようなら、とチェックして頂いたが、やはりまだ出ていなかった。 「それではまた来月訊いて下さいね」と言われ化学療法室を後にする。毎週通っていた頃は次回でもそれほど気にならなかったが、今や次の来院が5週間後。それ迄マーカーの数値が気にならないわけではないが、まあ考えても仕方ないので、不変ということでまったり過ごすことにする。
会計を待ちながら、自動血圧測定機で測定した結果は109-67、脈は71で、私にしてはやや高め。
会計が出来るまで15分ほど待ち、読書を続ける。自動支払機は長蛇の列。こんなに早い時間から混んでいるのは珍しいとのこと。支払は前回同様2万円弱。
外に出るとすっかり本降りの雨になっている。院外薬局へ移動すると、待合椅子が一杯だ。これは長期戦だな、と覚悟する。毎度のことながら、後の方たちからどんどん抜かされる。40分ほど待っている間に2冊目の本に突入。北杜夫さんと斎藤由香さんの「パパは楽しい躁うつ病」(新潮文庫)。エコバックを取り出して袋一杯の薬を受け取る。今日の支払も前回同様4万円弱。
今日は、病院と薬局併せて滞在時間は3時間ちょっと。お昼で解放されるなら、職場が近ければ午前休だけでも大丈夫かも、などと思ってしまう。
駅に行くと、相変わらずみどりの窓口の長蛇の列は続いていた。駅ビルで昼食を摂りながら、読みかけだった本を読み切る。
改札口に行こうとすると、みどりの窓口の列がちょっと短くなっているではないか。訊いてみると、「まだ買えますよ」とのこと。これは、鉄男の母としては頑張らねば、と鉄男さんたちに交じって「東海道新幹線開業50周年記念入場券全17駅セット」なるものをゲットした。
皆さん、2セット、3セットと大人買いである。台紙とケースに入った入場券、カラフルなクリアファイルのセットを手にして電車に乗り込み、早速LINEで息子に連絡。ちょうどこの日が通院日でラッキーだったね、と。
ふと、私が一番初めに新幹線に乗ったのは開業の1年後くらいのことで、大阪の伯父を訪れた時だったことを思い出した。もう半世紀経つとは、しみじみ長く生きてきたんだなあ・・・と思うのである。
帰宅すると、今月第1回目のお花が届いていた。オレンジ色の薔薇が3本、淡い紫のリンドウが3本、黄色のオンシジュームが1本、こちらのお花屋さんから届くのは初めてではないかと思うセダムが1本、ドラセナの葉が1本。それぞれ花言葉は「愛らしい」、「正義感」、「清楚」、「静寂」だという。
昨日までの少し汗ばむくらいのいいお天気から一転して、肌寒いほどの曇天。なんとなくいつもの癖で日傘を持って家を出てしまったが、もしかしたら雨が降るかもしれないなと思いながら駅まで歩く。
最寄駅でも乗換駅でも電車は順調。ラッキーに席を確保出来て、落ち着いて読書タイム。今日のお伴は、先日読んだ碧野圭さんの「書店ガール3」(PHP文芸文庫)がとても面白かったので(読書レビューをしたいと思いながらそのままになっているのですが)、引き続き“お仕事小説”を手に取った。千梨らくさんの「翻訳ガール」(宝島社文庫)。
病院最寄駅で下車。2週間前、家族3人で京都から降り立ったのがずいぶん昔のように感じる。折しも今日は東海道新幹線開業50周年の記念日。みどりの窓口には“最後尾”の看板を持った方が立っており、入場制限中。一体何事かと思うほど男性メインの長蛇の列。何か記念切符販売があるのだろう、と横目で見ながら病院へ急ぐ。既にポツポツと雨が降り出しており、晴雨兼用の日傘を開いた。
自動再来受付機前では並んでいる人がなくスムーズ。採血受付へ移動すると、受付カウンター前の椅子はそこそこ混んでいる。ピンクの番号表を受け取り電光掲示板を見ると、“待ち時間7分”と出ている。お手洗を済ませて戻ると、もう自分の番号までが中待合へどうぞ、に変わっていた。
今日はよく見かける看護師さん。刺すときの痛みも、抜く時の痛みもそれほどでなく、幸先のいいスタートだ。いつものように腫瘍マーカー等全て測定なので3本の採血。
止血部分をしっかりと押さえながら、エスカレーターで2階に上がり、レントゲン受付へ移動。こちらは結構椅子が埋まっており、病棟からの、点滴をしたままの患者さんも複数いた。終了後、再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。ここ迄で病院に入ってから40分ほど、極めて順調である。
受付では数名並んでいたが、それほど待たずに保険証チェックを済ませ、ファイルを頂いて待合椅子に腰を下ろす。
採血結果が出る迄は最短でも1時間はかかるため、待ちの態勢を整えて読書を再開する。月初めの割には待っている人数が少ないように見えたが、30分ほどして“中待合へどうぞ”のランプが点いてしまい、びっくり。そして、自動血圧測定機で計測する時間もなく、中廊下へ入ることに。
中待合に入ってから読書を再開しようとすると、5分ほどで先生が診察室からお顔を出されて、名前を呼ばれた。いつもは病院に入ってから、先生のお顔を見るまでは順調に行っても2時間はかかる。
が、今日は僅か1時間半弱。これまでの最短記録かもしれない。
「5週間どうでしたか」ということで、「概ね元気でした」とお話しする。初回ランマークでは発熱はなかったが、体中ギシギシと痛かったこと、その他は特に問題なかったことをご報告。タイケルブの副作用でいつも下痢気味なのは相変わらず、胸部の鈍痛・圧痛も相変わらずだ。今日のようなお天気だとやはり痛みが気になることを話すと、空咳が出ますね、と先生から指摘される。頭痛も含め、ロキソニンを日に2度、3度飲んだのは5回ほどであり、忙しく動き回っていた時、数回鼻血が出たことがあったとご報告。診察室での検温は6度7分。
採血の結果、白血球数は3,600。(ランマークの副作用である)カルシウム値も下がっていないので問題なし、とのこと。腫瘍マーカーCA15-3は(診察室に入ったのが早すぎて)まだ出ていないという。レントゲンの画像が7月、8月と今回の3枚並んでいるが、肺の腫瘍は左右とも概ね不変とのことで、大人しくしてくれているようだ。骨の転移層が増悪しているかどうかはレントゲン画像ではわからないのだけれど。
ということでまた5週間、治療を継続することになった。
次回までタイケルブ1日2錠、下痢対策に毎食前の小建中湯・毎食後のラックビー各々5週間分、痛み止め(+解熱)のロキソニン、低カルシウム血症対策のデノタスチュアブルを、それぞれ5週間分処方して頂いた。ここ数年、毎日ロキソニンを飲み続けているので、腎機能に問題がないか質問したが、この程度の量と回数なら大丈夫だし、腎臓よりむしろ胃が荒れないように注意を、とのこと。いずれにせよ、きちんと食べてから飲めば問題なさそうだ。
「では、ランマーク注射とポートフラッシュもしていってください。」と言われ、ご挨拶して診察室を出る。
中廊下の椅子で待っていると、針刺し名人のOさんの姿が。今後は注射だけの場合、中央点滴室に移動することになったようだが、ポートフラッシュもあるので、引き続き化学療法室で処置してもらえることになる。
15分程待って、Oさんから化学療法室の一番手前のベッドに案内される。「今日は本当に早く呼ばれてびっくりしました。マーカーの数値もまだ出ていなくて・・・」とお話ししながら、なんとなく先にベッドに横になってしまい、今日はポートフラッシュから。今日は刺すと時は一瞬チクリでスンナリいったが、抜く時はOさんにしては珍しくちょっと衝撃があった。
続いて、ベッドの上で座り直してランマーク皮下注射。前回同様右上腕部に。5週間ぶり2回目とはいえ、薬液が入ってくると結構痛む。フェソロデックスはお尻に2本で計10分はかかったし、「ゾメタで小1時間点滴に繋がれるより、こうして数分で終わるこちらの方がいいですね。あまり楽をし過ぎて、また点滴で数時間のフルコースになるのが、怖いです」と軽口を叩く。
もし、もうマーカー値が出ているようなら、とチェックして頂いたが、やはりまだ出ていなかった。 「それではまた来月訊いて下さいね」と言われ化学療法室を後にする。毎週通っていた頃は次回でもそれほど気にならなかったが、今や次の来院が5週間後。それ迄マーカーの数値が気にならないわけではないが、まあ考えても仕方ないので、不変ということでまったり過ごすことにする。
会計を待ちながら、自動血圧測定機で測定した結果は109-67、脈は71で、私にしてはやや高め。
会計が出来るまで15分ほど待ち、読書を続ける。自動支払機は長蛇の列。こんなに早い時間から混んでいるのは珍しいとのこと。支払は前回同様2万円弱。
外に出るとすっかり本降りの雨になっている。院外薬局へ移動すると、待合椅子が一杯だ。これは長期戦だな、と覚悟する。毎度のことながら、後の方たちからどんどん抜かされる。40分ほど待っている間に2冊目の本に突入。北杜夫さんと斎藤由香さんの「パパは楽しい躁うつ病」(新潮文庫)。エコバックを取り出して袋一杯の薬を受け取る。今日の支払も前回同様4万円弱。
今日は、病院と薬局併せて滞在時間は3時間ちょっと。お昼で解放されるなら、職場が近ければ午前休だけでも大丈夫かも、などと思ってしまう。
駅に行くと、相変わらずみどりの窓口の長蛇の列は続いていた。駅ビルで昼食を摂りながら、読みかけだった本を読み切る。
改札口に行こうとすると、みどりの窓口の列がちょっと短くなっているではないか。訊いてみると、「まだ買えますよ」とのこと。これは、鉄男の母としては頑張らねば、と鉄男さんたちに交じって「東海道新幹線開業50周年記念入場券全17駅セット」なるものをゲットした。
皆さん、2セット、3セットと大人買いである。台紙とケースに入った入場券、カラフルなクリアファイルのセットを手にして電車に乗り込み、早速LINEで息子に連絡。ちょうどこの日が通院日でラッキーだったね、と。
ふと、私が一番初めに新幹線に乗ったのは開業の1年後くらいのことで、大阪の伯父を訪れた時だったことを思い出した。もう半世紀経つとは、しみじみ長く生きてきたんだなあ・・・と思うのである。
帰宅すると、今月第1回目のお花が届いていた。オレンジ色の薔薇が3本、淡い紫のリンドウが3本、黄色のオンシジュームが1本、こちらのお花屋さんから届くのは初めてではないかと思うセダムが1本、ドラセナの葉が1本。それぞれ花言葉は「愛らしい」、「正義感」、「清楚」、「静寂」だという。