ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.10.12 あけぼの会秋の全国大会参加

2014-10-12 21:52:42 | あけぼの会
 連休2日目。今日は、5月に開催された春の大会と同じ会場で、所属する患者会の秋の全国大会が行われた。去年までの大きな会場から、一回りこじんまりとした会場になったが、一体感がアップしたように思う。

 12時から16時までという4時間の長丁場、その後は場所を移してのパーティ。準備から後片づけまで、会長さんはじめ事務局の方々のお骨折りには例年のことながら本当に頭が下がる。
 さて、今回も実に盛りだくさんの内容。
 Part1、2の2部構成で、前半の会長さんのご挨拶の次に、サプライズでパーキンソン病のキーパーソンと自称される永六輔さんが登場し、皆で大拍手。そして、今年のゲストは評論家の大宅映子さん。80歳で乳がんを患ったお母様が100歳で大往生されたお話や、生命への畏敬の念を持つことの大切さ、病と闘う上での意識として、そういう畏れの気持ちがどこかにあればよいのでは、という有難いお話を頂いた。ノー原稿で15分のお話はさすがであった。
 続いてDoctor of the Year2014の表彰。今日の講演者である清水先生が目出度く受賞された。

 前半のラストは、昨年来の大会で好評を博したチェロやピアノのクラシック音楽による癒しの時間。若いピアニストのソロにも酔いしれた。

 後半は講演、全国から出席している会員紹介、講師の先生方への質問、全員合唱でのフィナーレと続く。

 後半の講演は、春の大会でのお話がとても興味深かった国立がんセンター中央病院 乳腺・腫瘍内科医の清水千佳子先生が再登壇。春のおさらいから始まって「乳がん医療を育てる―新薬と患者会への期待」をテーマに、30分の講演時間ではとてもとても・・・というほどのてんこ盛りの内容。
 最新の治療がより良い治療ではない、治療の価値は医療者だけでも患者だけでも決められない。患者と社会とともに考えるもの、というサバイバーシップに関する研究に注力されておられることに頷いた。
 次に「抗がん剤―開発・審査承認・薬価設定までの至難の道」と題して、国立がん研究センター 執行役員・企画戦略局長である藤原康弘先生が講演された。実際に使えるようになるまでに四半世紀、300億から1,000億という膨大な時間とお金がかかる新しい抗がん剤の説明に会場からはため息。自分のため、ではなく次の世代のための治験参加であることに納得する。がんワクチンや免疫療法、治験参加に際してのポイントなど興味深いお話が聞けて大満足。

 続いて「講師の先生がたに聞く」ということで、会長さんとかつて再発者のサロンでご一緒したこともあるMさんとともに、私も再発患者として登壇させて頂いた。始まる前に少しリラックスということで、お馴染み北は北海道、南は四国まで(残念ながら九州の方たちは台風のため飛行機が飛ばずご欠席)の多くの会員さんたちのご紹介がある。そして、会場全体がすっかり打ち解けた雰囲気になり、ディスカッション開始。

 会長さんは初発で完治されたサバイバーであるが、Mさんと私は現役の再発治療中患者だ。Mさんは私より人生でも大先輩、再発治療歴も13年という方。いつもパワフルで鮮やかな衣装に身を包み、小柄でおられるのを感じさせないほどの存在感。元気一杯でおられる。
 予定より時間は押して始まったが、残り僅かな時間でスケジュールは滞りなく終わり、各県の支部長さんたちが舞台前にずらりと勢揃いして「千の風になって」を歌い終えたところで終了時間となった。

 お開きの後、先日お世話になったイデアフォーのNさんともご挨拶も出来て良かった。
 今月のプチ虹のサロン開催は大会の後に、としていたので、Sさんとお茶へ移動することに。Kさんは風邪でダウンされ、もう一人のSさんも残念ながら出席が叶わず。既に4時間もの大会参加で草臥れているにもかかわらず、久しぶりにお目にかかったEさんたちと合流し、大人数になって、カフェへ。いつもながらなかなかお喋りは止まらず・・・。
 Sさんと最寄り駅までご一緒し、来月の再会を約束してお別れした。

 さて明日は、来週日曜日に控えたホームカミングデーの合唱本番前最後の合同練習の日だ。勤務する大学では祝日開講日にあたっているが、私は来月の祝日開講日に出勤するため、今回はカレンダー通りに三連休。練習に参加出来ることになってほっとしていた。が、またもや台風が近づいていて(今回7回参加した練習のうち3度目の台風直撃!である。)、普段より先生の練習開始時間が1時間早い。

 夫が「夜に都心から帰って来て、次の日の朝また都心に出かけて行くより泊まった方がいいんじゃないの?」と背中を押してくれた。ありがたや、では遠慮なく、ということで、急遽、練習場所の最寄駅前のビジネスホテルを予約した。
 それにしても、山手線内というのはどこへ行くにもなんと便利なことか。大抵のところは30分以内でドアツードアだ。

 そんなわけで、また独身貴族の夜をまったりと過ごさせて頂いている。明日の練習の復習に励みながら秋の夜長、贅沢に読書も愉しみたいと思っている。


コメント (4)
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