ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2023.7.16 母卒寿の誕生日 92歳レジェンドの指揮に元気を頂く

2023-07-16 22:40:50 | 合唱

 昨夜はケーキと紅茶を頂いた後、一番に入浴してベッドに入った。マントラCDは最後まで聴かないうちに眠りについたようだった。

 今朝はいつも通りの目覚ましを消した後、日曜日仕様のスマホアラームでノロノロ起きる。睡眠時間はたっぷり。窓の外は既に見るからに暑そうだ。またしても体温なみの気温になるという。
 
 今日は午後から合唱練習である。練習場は東京東部。我が家から行くと東京横断。ドアツードアでたっぷり1時間半はかかりそうだ。となると、ランチを摂ってから出かけるのでは間に合わない。現地のどこかでランチを摂って参加するとなると少なくとも2時間前には出かけないといけない。うーん、起きたのが遅かったので、ブランチを摂って出かけることにする。
 今日は2曲目の譜読みをするように、と事務局からのお達しメールが出ていたので、泥縄式にYouTubeで予習をする。移動中の車内で聴けるように夫がWalkmanに落としてくれる。有難いことである。
 
 夫がいつもの朝食に加えて目玉焼きを用意してくれて、3人で頂く。息子はデートで私より2台早い特急に乗ると出かけて行った。
 身支度をして家を出る。暑い。予定した特急に乗り、席を確保し、Walkmanを聴きながら楽譜を広げてずっと口パク自主練。こういう時、マスクは実に便利である。
 JR乗換駅のホームで電車を待っている僅か5分ほどの時間、地面からの熱風と上から刺し込むような日差しが相まって、あまりの暑さでクラクラしてくる。かといって冷房が効きすぎていると昨日のようにいきなりお腹を壊す羽目になる。

 JRで30分弱揺られ、初めて降りる駅に到着したのは練習開始20分前。幸い今日の練習会場は駅から徒歩2分の便利な所である。間違えてエレベーターで5階まで上がってしまう。よくよく見ると、同じような名前の会場があり、私が行くべきところは2階だった。慌てて戻ると、既に沢山の参加者が整然と座っている。

 出席登録は名簿にマルをつける、なんていうアナログな方式ではなく、QRコードを読み取って、パートと名前を送信するデジタル方式。世の中変わったものであるなぁ、とおばさんはしみじみ思う。
 すぐに同期のRちゃんが見つけてくれる。席を確保してくれているというので、有難く。テナーのT君は大阪から駆け付けている。近くには後輩たちの姿もちらほら。
 OB・OG合唱団でも一緒に歌っている同期のNちゃんの呼びかけが功を奏して、今回は同期の参加者が何人もいる。ソプラノ、テナー、ベースのパートリーダーも勢揃いだ。今日はソプラノのSちゃん、アルトのMちゃんの姿もあった。

 受付のテーブルには、大学時代からお世話になり、5年前迄OB・OG合唱団でもご指導頂き、来月半ば、御年92歳になられる指揮者・Y先生の逐語訳と、綺麗な名札が置いてある。こちらを頂き、名札を首にかけて席に着く。
 定刻通り、準備体操と発声練習が始まり、20分ほど。かなり本格的な体操だったので、今日は少しでも涼しいのでは・・・とワンピースを着ていたが、次回はパンツで来ようと思う。冷房が効く中でも動いたせいで汗ばんでいる。
 
 定刻5分前、Y先生が登場される。一同拍手。前回の練習では体調を崩され、自主練習になったのだが、すっかりお元気になられて本当に素晴らしい。こうして先生にご指導を頂くのは2018年以来5年ぶりのことだ。
 ピリリと練習場の空気が変わる。先生が指揮台に座られ、ドイツレクイエムについて少しお話をされている間にピアノ伴奏の方が到着される。先生から握手を求められて、スタートである。

 今日の練習は1時間。2曲目に進むのかと思いきや、1曲目をやって頂けた。ブラームスのドイツレクイエムは40年前、3年次の12月、定期演奏会で歌ったメインの曲である。細かい所はさておき、不思議なことに身体が覚えているものである。
 幸い第二外国語はドイツ語だったので、発音にもそれほど困らない。それにしても40年後にこんな夢のような再演の機会がやってくるとは、大学3年生の時、一体誰が予想しただろう。生きていればこんな思いもよらないご褒美が頂けるのだなぁと有難く思う。

 先生が曲想やブレスの位置等丁寧に説明されながら、まずはピアノの音で男声、女声をそれぞれ聴いた後、声を載せていく。
 皆、一言も聞き逃すまい、と真剣にメモを取っている。いいなぁ、と思う。ただ先生の指導の下で歌いたい、それだけのために全国から集まった100名ほどの人たち。目指すは来年の10月の演奏会本番だ。それまで生きていられるかどうか、1時間強、ステージに立って歌うことが出来るくらい元気でいられるか、は神のみぞ知るであるが、練習に出るだけでこんなに元気を頂けるとは、である。

 Rちゃんの隣で彼女の美しい声を聴きながら、そして後ろからテナーの聞き慣れた声を聴きながら、なんだか自分もうまく歌えているような錯覚に陥る。気分が高揚し、幸せな時間。あっという間に充実した1時間が過ぎる。
 少しお痩せになったけれど、ジョークも交えるY先生節が復活して何よりだ。先生の足取りも軽い姿を拝見し、「30歳も若い若輩者の私達がやれ腰が痛いだのなんだの、とても言ってられないわね~」とRちゃんと言い合う。

 先生の指導が終わり、皆が帰る支度を始めたところで、「遠方からいらした方もおられるので一旦10分ほど休憩を挟み、残れる方は自主練をしましょう」という事務局のアナウンスがあった。Rちゃんと私はここで帰ることとし、ベースのK君に挨拶し、アルトのMちゃんを探したものの姿が見えず、で会場を後にしてRちゃんとお茶に流れた。

 Rちゃんは、この近くに長年お勤めした会社の工場等があり、この駅には何度も降りたことがあるとのことだが、私は初めて。新しい商業ビルがオープンし、そこのカフェがお薦めとのことで、おのぼりさんよろしくついていく。
 それにしてもうだるような暑さである。日傘をしていても気休め程度か。

 カフェで席を確保し、さすがに冷たいものが頂きたい気持ちはあるが、お腹を心配してホットのチャイラテをチョイスし、塩気のあるパンを温めて頂く。
 今日はライナーを予約してあるのでこれから2時間半近くはOKとお喋りスタート。ノンストップであれこれ喋りまくって、さてそろそろお手洗いを済ませて・・・、のタイミングでメールチェックをすると、なんと人身事故で本日のライナーは運行休止の連絡が入っていた。
 電車が動いていないのでは帰れない。運転再開までには40分以上。再開後すぐに乗った所で混雑と遅延が目に見えている。
 というわけで、もう一度座り直して1時間ほど。お喋りする内容は尽きないものである。

 ようやく運転再開が確認できたので、ゆるゆると席を立ちJRの駅へ向かう。ここでも点検と称して電車が5分ほど遅延していた。
 JRの乗換駅でRちゃんと別れ、私は私鉄へ。座って帰ろうなんて考えると何時になるか分からないので、ひとまずホームで待機中の本線の特急に飛び乗った。大混雑していて足を踏まれたりというアクシデントはあったけれど、途中乗換駅で各駅停車に乗り換え、後は座ることが出来た。

 ジムに行って帰宅した夫よりも小一時間帰宅が遅くなり、夕食の用意をさせてしまった。
 母には遅ればせながら「卒寿のお誕生日おめでとう」のMeet通話。父が亡くなって丸7年、堂々の90歳である。明日は1日遅れだが、お祝いのため、都心ホテル一泊の予定である。

 
コメント
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