人の名前と同じく、地名も面白い。
由来も面白いし、読み方も面白い。
小豆島は(アズキジマではなくて)「しょうどしま」だけど、行政単位としては小豆郡「しょうずぐん」なのだね。
島の玄関口にあたる土庄港は、「とのしょう」と読むのだ。
以下は自由連想。
島根・鳥取の県境にある中海は「なかうみ」なのだが、全国放送で「なかのうみに白鳥が飛来して・・・」などと紹介されることがあり、心外に思った小学生の頃。
医学生時代に浜松の聖隷ホスピスに見学に行った。
在所は武田・徳川の合戦で知られる三方原である。
当然「みかたがはら」と思い込んでいたが、地元では「みかたばら」であると知り、これはかなり衝撃だった。
地元で「みかたばら」なのに、何の権威をもってよそ者が「みかたがはら」を公称とするのか。
大分は別府の一年間、ここは標高1,375mの鶴見岳が海岸からいきなり立ち上がってそびえ、かなり急峻な土地である。
斜面には見晴らしの良い平地がところどころに開け、それらは「〇〇原(ばる)」と呼ばれていた。
西南戦争の激戦地は、熊本の田原坂(たばるざか)であった。
原を「はる」と発音するのは九州一円の習いか。
熊襲タケル以来だね、きっと。
別府を去る直前、初秋の夜半、十文字原(じゅうもんじばる)に車を停め、眼下を眺めて息を吞んだ。
漆黒の別府湾に、満月が皎々と輝いている。
空の月と海の月、闇の中でそれを見つめる自分。
一瞬、正気を失いそうになった。
信州は海のない土地であるのに、不思議に海に因んだ地名が多い。
祭りの神輿にも舟形をしたものが見られると、昨日お目にかかったY先生が教えてくれた。
海辺からやって来た、あるいは海を越えて渡来した人々が、その思い出と出自を地名・風俗に込めたものかと解説してくださった。
次はY先生のことを書いておきたいが、その前にお仕事でしたね。
頑張ろう!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%96%B9%E5%8E%9F
原をバルと読むのは沖縄も多いと思って調べていたらこんなページを見つけました。世の中なんでも気になって調べてる人がいるものですね。
http://www.shochian.com/harubaru.htm
ちなみに九重連山の主峰は久住山となっていて、同じ「くじゅう」でも字が違います。
さらに連想で、白馬は一般的には「はくば」でも登山では「しろうま」になります。