散日拾遺

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地名・自由連想

2013-05-08 09:50:01 | 日記

人の名前と同じく、地名も面白い。

由来も面白いし、読み方も面白い。

 

小豆島は(アズキジマではなくて)「しょうどしま」だけど、行政単位としては小豆郡「しょうずぐん」なのだね。

島の玄関口にあたる土庄港は、「とのしょう」と読むのだ。


以下は自由連想。


島根・鳥取の県境にある中海は「なかうみ」なのだが、全国放送で「なかのうみに白鳥が飛来して・・・」などと紹介されることがあり、心外に思った小学生の頃。


医学生時代に浜松の聖隷ホスピスに見学に行った。

在所は武田・徳川の合戦で知られる三方原である。

当然「みかたがはら」と思い込んでいたが、地元では「みかたばら」であると知り、これはかなり衝撃だった。

地元で「みかたばら」なのに、何の権威をもってよそ者が「みかたがはら」を公称とするのか。


大分は別府の一年間、ここは標高1,375mの鶴見岳が海岸からいきなり立ち上がってそびえ、かなり急峻な土地である。

斜面には見晴らしの良い平地がところどころに開け、それらは「〇〇原(ばる)」と呼ばれていた。

西南戦争の激戦地は、熊本の田原坂(たばるざか)であった。

原を「はる」と発音するのは九州一円の習いか。

熊襲タケル以来だね、きっと。


別府を去る直前、初秋の夜半、十文字原(じゅうもんじばる)に車を停め、眼下を眺めて息を吞んだ。

漆黒の別府湾に、満月が皎々と輝いている。

空の月と海の月、闇の中でそれを見つめる自分。

一瞬、正気を失いそうになった。


信州は海のない土地であるのに、不思議に海に因んだ地名が多い。

祭りの神輿にも舟形をしたものが見られると、昨日お目にかかったY先生が教えてくれた。

海辺からやって来た、あるいは海を越えて渡来した人々が、その思い出と出自を地名・風俗に込めたものかと解説してくださった。


次はY先生のことを書いておきたいが、その前にお仕事でしたね。

頑張ろう!


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2 コメント

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Unknown (勝沼)
2013-05-08 21:59:15
 三方ヶ原はWikiを見るかぎり元々ミカタガハラだったものがミカタハラになったようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%96%B9%E5%8E%9F

 原をバルと読むのは沖縄も多いと思って調べていたらこんなページを見つけました。世の中なんでも気になって調べてる人がいるものですね。
http://www.shochian.com/harubaru.htm
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連想 (山口)
2013-05-09 09:22:17
「ばる」では大学時代に九州の九重連山を登りに行ったときに使ったキャンプ場の長者原(ちょうじゃばる)を思い出しました。
ちなみに九重連山の主峰は久住山となっていて、同じ「くじゅう」でも字が違います。
さらに連想で、白馬は一般的には「はくば」でも登山では「しろうま」になります。
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