プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

9.11

2018-09-13 12:17:09 | 日記

 おとついは9.11だった。
 2001年の9.11は衝撃的だったけど、今の世界情勢を見てると、1973年の9.11チリ・クーデターから全ては始まったようにも思える。

 民主的な選挙によって誕生したチリの社会主義政権を、アメリカ政府に支援された軍部が武力で覆したクーデター。
 そして「シカゴ学派」と呼ばれる新自由主義経済スタイルを押しつけ、徹底的に規制緩和させて国富を奪っていった。  https://ja.wikipedia.org/wiki/チリ・クーデター

 その後、その成功例に味をしめたアメリカは世界中でそのやり方を展開していった。それをジャーナリストのナオミ・クラインは「惨事便乗型資本主義」とか「強欲非情資本主義」などと呼んだが、世間一般では「新自由主義」とか「グローバリゼーション」と呼ばれている。

 よく「文明の衝突」などというけれど、どっちかというと衝突というより「おれのものはおれのもの、おまえのものもおれのもの」と強者が弱者を徹底的にいじめ収奪する、ジャイアンルールのパワー・ポリティクス。結果、負け組になるまいと過剰なまでにカネ金かねを追い求める世の中。

 毎年9.11はその辺の所を考える日にしている。
 世界の趨勢に飲み込まれず、「勝ち組・負け組」マーケティングの土俵にも乗せられることなく、どうやったら抜け穴から抜け出して豊かに生きていけるかということを。別に勝ちたくも負けたくもなく、誰にも支配されず誰をも支配せずという、普通の人間の普通の感覚で生きていく方法。

 そう考えるとシーカヤックなんてまさにそういうツール。


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ベース基地無事

2018-09-07 22:24:56 | 日記

 先日の台風後、避難していた奈良から湯浅に戻りました。

 お陰様でベースはほぼ無事だったけど、更衣室がズレていました。
 風で一瞬宙に浮き、ズレて着地したようだ。

 まあ最小限に収まってよかったと思うべきでしょう。


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あじさいが満開

2018-06-13 13:23:11 | 日記

 当店敷地内には色んな花や木々が生育していますが、
 ちょうどあじさいが満開です。

 しっとり潤った空気感の中で咲くあじさいを見ていると、
 梅雨もまたいいものだと思います。


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本一冊分の原稿

2018-02-19 09:38:34 | 日記


今ぼくはベトナムに来ています。我がライフワークのひとつである世界カヤックトリップの一貫としてですが、今回は漕ぐというより本一冊分の原稿を書くことにほぼ時間を費やしてました。

明日帰国する段になってようやくほぼほぼ完成。

こんなのをいつか書きたいと昔から思っていたやつ。ええ年になってきてやっと経験が醸造されてきたか。直感的世界を探求した結構アバンギャルドな内容ゆえに、ちょっとでもシラケた気持ちがもたげてきたら終わりなので、後先考えず書き切ることにだけ集中した。

書いててなぜ古今東西の海人があんまり記録を残してこなかったのかもわかるような気がした。だけど教育を受けた今の時代の海人は書かんとあかんねんな。過去の海人たちのためにも。そしてこれからの。

発表の方法はこれから考えよう。とにかく好き勝手やりたい放題に書ききりたかった。

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本州一周中の若者

2017-12-13 09:59:28 | 日記



シーカヤック本州一周中の飯山君という青年が当店に立ち寄り中。

今年のゴールデンウィークに神奈川の小田原を出発し、太平洋を北上。福島原発周辺はパスして三陸から津軽・竜飛岬を回って日本海へ。そこからひたすら南下し、下関から関門海峡を抜けて瀬戸内海に入る。そのまま瀬戸内カヤック横断隊に7日間合流したあと、鳴門を抜け湯浅に。

シーカヤックの世界にポジティブな夢を描く若手のホープ。

先週金曜日からうちのベースで休養がてら凪待ち滞在。多分あさって金曜日に出艇して旅再開、小田原のゴールへと向かう。

というわけで、もし海辺で出会うことがありましたら、何か差し入れでもしてあげてください。面白い海旅の話を聞かせてくれるでしょう。


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カヤック艇の進水式

2017-09-28 00:22:06 | 日記

 先日、艇を注文されていたお客さまの納品&進水式をしました。 
 写真はその後のツーリングシーン。

 上はウォーターフィールドのシメスタ500
 下はバタフライカヤックスのクルーソー・タンデム460

 シーカヤッキングにおいて、当店ではウォーターフィールド社の艇を特にイチオシでお勧めしています。初心者からエキスパート、のんびり系から冒険まで、あらゆる用途別に取りそろえられた豊富なラインナップ。幾多のシーカヤッカーによる多種多様なシーンでの使用実績の積み重ね。壊れにくいシンプルなハッチやラダーの構造を含めた艇のクオリティ。見た目のかっこよさ。国産(熊本)ということで備品やパーツの取り寄せや交換が容易なこと。などなど様々な角度から考えても、現在最高峰のシーカヤックメーカーだと思いますね。 

 またバタフライさんはコストをギリギリにまで下げた上で最も高いクオリティを持つフォールディングカヤックを世に出す、姫路発の気鋭のビルダーです。フェザークラフト社がなくなった今、より本格的なシーカヤックも出してもらいたいなと思うところです。

 もちろんアイランドストリームでは両者のカヤックとも取り扱いしています。
 当店サイト上にて、「シメスタ500」の紹介ページはこちら

 またクルーソー・タンデム460の紹介ページはこちら


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同じ曲をずっと演奏するということ

2017-09-14 00:31:18 | 日記

 
 ここのところようやくお客さまのピークも過ぎ、
 だいぶ落ち着いてきた感がある。

 真夏の一時、毎年、毎日毎日同じツアー業務を繰り返すことは、
 正直うんざりしてしまうところもあるけれど、
 まあ長年やって定着させるってそういうものなんだろう。

 うんざりするような腹の内は見せない。

 湯浅湾シーカヤックツアー。
 2004年にアイランドストリームを立ち上げて以来、一体何千回これをやってきたんだろうと考えるとき、ローリングストーンズとかスティーヴィー・ワンダーとかのことを思ったりする。彼らも同じヒット曲を何万回も演奏してきただろう。飽きて飽きて死ぬほどうんざりすることもあっただろう。
 一体何を思って、未だに同じ曲を演奏し続けるのか?

 多分、もう飽きるとかうんざりするとか、そういう次元を超越してるんだと思う。ぼくはまだまだその段階には足元にも及ばないけど、なんとなくそんな感じが掴める。
 多分、ほんとにすごい奴は、何十年同じ曲をやっても、毎回毎回魂を注ぐことができる。
 無駄な力は抜くけど、手は抜かない。そういうものだと思う。

 曲は同じでも、来るお客さんは毎回違うわけだし。
 そしてそのお客さんにとっては初めてなわけだしな。
 自分がどうこうというより、
 そういうお客さんからのレスポンスを感じ取って、
 毎回新たな気持ちで臨むのだろう。
 ルーティーンを行うことによって、心身が整うって面もあるし。
 仕事って、そういうものだ。

 最も忙しい時期、ツアーが終わって夜寝る前に息抜きでyoutubeで色んなミュージシャンの演奏を鑑賞するのも毎年の恒例。ヒーリング系とかチルアウト系とかそういうものよりも、すごいミュージシャンの緊迫した演奏にすごく癒やされる。きっとあらゆる面で「突き抜けて」いるからだろう。逆に言うと、忙しくてしんどいときにのみ見抜ける「素晴らしいもの」がある。色々聞いてみて自分がどう感じるか、人体実験的に探ってたくさんの新しい発見をしていくことは楽しい。他人や世間の評価ではなく、100%自分の感性で見抜けるわけだから。

 中でも、お盆の多忙なある日、好きなギタリストの一人であるジョージベンソンの色んな映像を見て、感動した。
 この人、どんなときも絶対心込めて演奏する。
 友達の家に行ってたまたま転がっていたギターを軽く爪弾く時にも魂を入れる。
 すごいと思う。
 たとえばこの下の曲なんかもリハーサルというか、
 音合わせ的な感じでのオフレコ演奏なんだけど、めちゃ気持ち入れている。
 超一流のプロってやっぱりこういうことなんだと思うね。

 


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カヤックでチヌ、トップウォーター。

2017-09-13 22:10:10 | 日記

 真夏の喧噪が過ぎ、落ち着いた海のシーズンに入ってきました。
 ツーリングにシュノーケリング、釣りキャンプと、
 カヤックを使ったいろいろな楽しみ方ができる季節。

 先日、久々にカヤックでチヌ釣りに興じる。
 トップウォーターでバフッときて、50オーバーのやつ。
 さすがにパワフルな引きで面白い。

 チヌは意外とルアーに、しかもトップウォーターに結構反応する。
 タイラバのマダイとはまた違った楽しみがある釣り。

 興味ある方は釣り方をお教えしますので、
 アイランドストリームにてお声がけ下さい。


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ウミガメ孵化し海に帰る

2017-08-08 18:54:42 | 日記

 二カ月くらい前に、当店アイランドストリーム前の栖原海岸にて23年ぶりにウミガメが産卵上陸したと書きましたが、あれ、専門家に見てもらったところ、実は、「卵は産んでない」ということでした。産もうとしたが、産まずに海に戻ったとの見立て。
(その時の記事1はこちら記事2はこちら

 がしかし、本当のところはきちんと産んでいたのでした。
 先日孵化してたくさん海にかえっていきました。大半が夜中に孵化したようっですが、日中に孵化して残されたやつは一旦保護し、暗くなってから浜に還しました。

 みんな元気に海に出て行きました。
 その、専門家ってのは一体なんだんねん? と思うところだけど、むしろよかったといえるでしょう。

 頑張って絶対生き延びろよ。世界の海を旅して20年後にまた戻ってきておくれ。


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水の転生

2017-07-04 18:15:50 | 日記



 海人にとって、陸海空の水の転生が実感できる梅雨は最も好きな季節のひとつ。

 カヤックで海に出ると、自分も生態系の一部、地球規模の水の循環の一部と感じられて、素晴らしい。


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SUPもライフジャケットを着用しよう

2017-06-20 22:32:45 | 日記

 結構沖まで漕ぐカヤッキングの際、ライフジャケット(正確にはPFDという)を着用することは当たり前のように浸透していますが、SUPではかなり沖まで漕ぎ出すにもかかわらず、なぜか着用しない人も結構多いようです。
 最近特によく見かけます。

 とても危険です。反論として「リーシュを付けているから大丈夫だ」という人もいますが、リーシュのヒモが劣化していて千切れたり、外れたりすることって割とあります。ライジャケならばちゃんと着用していれば脱げないですが、リーシュって結構心許ないところがあるものなのです。

 ライジャケなしで沖にこぎ出し、途中で風が吹き付けてきて波も出てきて戻れなくなった。リーシュのヒモも千切れてしまった。ボードは流されていきました。
 さて、どうなるでしょうか?
 あまり頭を使わずとも、分かることですね。

 これからの水温の高い夏場、もし何かあってもライジャケさえ着用していればなんとかなりますので、そこのところよろしくお願いいたします。

 ちなみに当店アイランドストリームにはSUPは6台あり、スクールを2回以上受講した方にはレンタルしようかなと一時考えていましたが、しばらくはレンタルなしにしたいと思います。世の中には色んな方がおられますし、安全管理しきれないところがあるからです。
 SUPスクール、ツアーなどのプログラムはやっておりますので、どうぞご参加くださいませ。
 http://islandstream.la.coocan.jp/sup.html

 それ以外で自分で海に出たい方は、マイSUPをご入手の上、お楽しみください。


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梅雨の時期の海

2017-06-16 21:00:01 | 日記

 さて、梅雨時期に入りましたが、この時期の海とシーカヤッキングについてまとめた記事がありますので掲載しておきます。 
 http://islandstream.la.coocan.jp/tuyu.htm

 もうかれこれ10年以上前に書いたものですが、毎年毎年やってくる季節の特徴に大きな変わりはなく、またシーカヤッキングの楽しみも安全意識も同じですので、どうぞご参照ください。

 梅雨の初期~中期にかけて、海は比較的穏やかなコンディションに恵まれることが多く、イメージに反してよいシーカヤックシーズンとなります。また周囲の山々の緑が深く、そして潤い、まるで深呼吸するような息吹が感じられる、美しい時期です。
 海面から水蒸気が上がり雲を沸き立たせ、雲は山にかかり雨を降らせる。雨に潤った木々は艶っぽさを増し、山襞に水の流れを作り出す。水の流れはまとまって川になり、川はやがて海に注ぐ。そんな水の循環のハーモニーが如実に感じられる、なんと素晴らしい季節なのでしょう。

 また、海上に降る雨も、見ものです。海水と雨水は比重が違うので浸透せずはじかれ、玉のようになった雨粒が海面を一斉に転がります。その時のサウンドと転がる玉の美しさと言ったら・・・。
 俗に、真珠のカーペットと言いますが、雨が激しければ激しいほど見事さが表現されます。
 ぜひ一度、体験してみてください。


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アイランドステッカー

2017-06-15 23:14:10 | 日記

 当店アイランドストリームの新しいステッカーができました。

 ひとつ200円で販売していますが、Facebookのアイランドストリームのページに「いいね」を押して頂いた方には無料で差し上げます。当店にお越し頂いた際にその旨をお伝えください。


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時間と空間を旅して

2017-06-06 18:40:54 | 日記

 先日、当店アイランドストリーム前の湯浅湾・栖原海岸にアカウミガメが産卵上陸したと書きましたが、この海岸では23年ぶりの出来事だったようです。

 当店の地主であるYさんがその時のことを記録していたようで、23年前の母カメは120個を産卵し、孵化したのは100尾、海に帰ったのは80尾だったそうです。で、その時海に帰れず死んでいた赤ちゃんのカメ1尾をYさんが大切に冷凍保管していたのですが、私がこの店を全面借り上げる際にその赤ちゃんカメも引き継ぎ、実は今日まで冷凍保管し続けていました。

 それが上の写真の容器の中に入ったものです。

 もしかしたら先日上陸した個体は、23年前の赤ちゃんカメの1尾だったかもしれず、だとすればこの両者は兄弟姉妹だった可能性もあるということになりますね。

 もしそうなら、すごく感慨深いことですよね。

 いずれにせよ、ウミガメは平和、豊かさを象徴する神話的な存在でもあり、また自然環境の健全さを表すバロメータのような存在でもあります。幾世代も末永くウミガメが帰ってこられるような美しい浜辺を、是非とも守っていかなければと思いますね。


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アカウミガメの夢

2017-06-05 10:40:08 | 日記

 当店アイランドストリームの目の前の湯浅湾栖原海岸にて、アカウミガメが産卵上陸。今朝6時半くらいにツアー用カヤックを並べようと浜に下りたとき、なんかでかい岩が転がってるなあと思いきや、ウミガメだった。夜に産卵を終え、海に帰ろうとしてるところだったようだ。

 この浜では約20年ぶりの産卵上陸だったらしく、さっそく湯浅町に連絡し、産卵場に囲いを作って保護。
 20年前のその時に孵化したやつが世界の海を旅し、戻ってきたのだろうか? 
 そうだとしたら泣けてくる。

 昔、スティングに「ブルータートルの夢」というタイトルのやアルバムがあってよく聴いたものだが、このレッドタートルは世界の海を旅しつつ故郷の湯浅湾や栖原海岸の夢を見続けてきたのだろうか? あるいは満月の夜の海を眠りながら数億年前と変わらず三葉虫やアンモナイトの夢を見てきたのだろうか? 一体どこまで旅してきたんだろう。太平洋からさらにインド洋やメキシコ湾やアラビア海には行ったのだろうか? どんなサメやイルカやシャチや海洋生物と出会ったのだろうか? 
 ぜひ旅の話を聞かせてほしいよ。
 などと思うと胸がきゅーんとしました。


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