前回言ったように海辺での花火大会、夜光虫ナイトツーリングの一環として海の上で漂いながら、見た。
小高い山を隔てて3キロほど離れた海上に漂う。
ちょうどシルエット状になった山の尾根筋から花火が湧き上がる格好で、まるで火山の噴火のようだった。
あまりにもきらびやかな火山の噴火。
満月に照らし出された海面の柔らかな光の回廊は、キラキラ輝く赤、緑、金、紫の回廊に変わった。晴れた夜特有の弱い沖出しの風に揺られながら、ぼくらは茶をいただいたのでした。 これ以上ない、まるで平安貴族もこんな風流なシチュエーションで茶を飲んだことがないだろうというくらいの雅びな幻想空間で、お茶をいただいたのでした。