プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

浜辺のゴミ

2007-07-05 22:27:07 | インポート

 東北では「投げる」、
 山陰では「とろく」、
 北関東では「ぶちゃる」、
 南九州では「うっせる」、
 関西では「ほかす」、
 スペインでは「えちゃる」、
 ブラジルでは「ぼたる」、
 などなど色々な言い方がありますが、砂浜にゴミをぶちゃったりえちゃったりされる方々が非常に多くて、ほとほと困っています。

 我らシーカヤッカーはもちろん、マリンスポーツ系の人はまずゴミ捨てないんだけれど、ちょいと真夏の海開きの最中だけ海に遊びに来る人などの中の一部の方々が大量のガベージをスローアウェイされて行かれます。バーベキューの網の上でカリカリになった肉とか焼きそばを網や鉄板ごとそのまま捨てていったりは当たり前で、弁当のガラ、割れた空き瓶、たこ焼きのフネ、穴の開いた¥1980くらいのゴムボート、変わったところではやたらオバハンくらい肌色のブラジャーとパンティなどなど、あらゆるものがほかされ、えちゃられ、ぼたられています。

 昨日の朝、浜でシーカヤックツアーの準備をしていると、つい2日前に地元のジイサンバアサン100人くらいのボランティアが総出で大掃除したにもかかわらず、やたらとゴミが転がっていました。特に多いのは花火のカスでした。普通ならツアー前で忙しいのでまあ休みの日に掃除しよ、ってなところですが、昨日はオーストラリア人、フィンランド人、エゲレス人ら外国人様方ご一行がお客様だったので、これではあまりにも日本の恥を丸出しってことになっちゃいますし、ひいてはこんなところで「日本の自然は微細さがあってええでしょ? これをワビ・サビって言いまんねん」とガイドする私自身の人格が疑われること必至だと思われたので、大急ぎで清掃しました。
 いやあ、ほんとにゴミ捨てる人多いよ。ツアーではいつも行くかるも島という無人島に渡ったのですが、波に打ち寄せられたゴミを見て、「日本人は自然を尊ぶ文化があるはずのになぜゴミたくさん捨てるのですか?」と問われ、「クーーーー」っと思ってしまいました。
 いくら掃除してもしても、波で押し寄せられてきちゃうんですね。それくらいゴミが多いのです。

 また、よくよく考えると、確かにお客様が指摘されたように、多神教文化圏の我々のほうが自然を神とする信仰の伝統を持っている一方、一神教は自然を人間の支配化に置いてきた文化圏だとよく言われますが、なぜか多神教圏の人のほうが海や山にゴミをポイポイほかします。普通考えれば逆でしょう。しかしなぜか中国、日本、タイ、インドネシア、ベトナムなどのアジア系の人々はゴミを捨てます。特にインドネシア人はもう親のカタキとばかりにそこらにほっぽり散らします。

 とまあおかしな話ですけれど、どうすればこのゴミゴミゴミのイタチごっこから抜け出せるかと色々考え、もうちょっと作戦を考えた方がいいかなと思い始めました。
 たとえばクリーンキャンペーンなるものがありますが、ぼくはああいうのがあんまり好きではなく、「そんなん黙って日々掃除したらええんや」と思っていました。しかし、これからはマスコミとか色々巻き込んで、「ここにゴミを捨てる人間はチンチン丸出しで町を歩くよりも恥ずかしいアホ野郎である」というような風潮を作りあげることも大切かもしれないと思うようになってきました。
 トンチ使ってね。
 いちいち「ゴミ捨てないでください」というと、
 「なんじゃコラ、ほかにも捨てていく奴おるのに何でワシだけに言うんじゃワレ、けんか売っとんかあほんだら」とかなんとか逆切れしてくる人間も多いし、馬鹿馬鹿しいしね。 


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