プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

カンダブ島

2011-03-03 15:01:45 | フィジー・カンダブ島カヤックトリップ
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 フィジーの離島であるカンダブ島でのカヤックトリップから帰ってきました。

 カンダブ島とは、日本でいえばちょうど淡路島くらいの大きさか、南太平洋に浮かぶな~んにもない熱帯雨林の島ですが、しいて言えばグレートバリアリーフに次いで世界2番目の面積を誇る「グレート・アストロレイヴ・リーフ」と呼ばれるサンゴ礁が有名です。
 そこをぐるーっとカヤックで回ってきました。

 以前のブログでも書きましたが
 http://blog.goo.ne.jp/islandstream/d/20110108
 南太平洋を中心点として地球儀やグーグルアースを見てみると、ちょうど角度の妙ってやつで大陸が全く見えず、地球は完全に水の惑星と化すのですが、その宇宙から見たウォータープラネットに浮かぶ感覚を意識して漕ぐってのがひとつのテーマでした。
 その感覚ってカヤックそのものの核心点でもあると同時に、かつカヤックという狭いジャンル枠を越えて旅とか自然とか海とかの本質をつかみ取るってことのためにも、とても大事なんですよね。
 いわゆるひとつのプラネット感覚。
 そういう所を、ただチョイ漕ぎするのも悪くはないのですが、それより1週間とか10日とか20日とか、身体の細胞全体が変わっていく感じというか、ラジオのチューニングでも合わすように己の存在の内部からそっちの側に近寄っていく旅がしたいなと思っていました。

 カンダブ島は、フォールディングカヤックでぐるっと回るにはちょうどよい大きさ、ちょうどよい辺鄙さの島で、また治安の問題や毒蛇、マラリア蚊、猛獣などの心配もなく、行く前から「テント暮らししながら周れるいい島を見つけたぜ、我ながらセンスいいなあ」なんて思いつつ乗りこみました。

 しかし実際、漕ぎ続けるには過酷なほど、もう身体の芯からおかしくなるんじゃないかと思っちゃうほど、猛烈に暑かった。また途中でハリケーンの襲来などにもあってなかなか大変な面もあったんですが、親切な各村々の人々にお世話になったおかげもあって、すごくいいトリップとなりました。ここの島民は、日本でいうならば江戸時代以前の名もなき農村にすむ民って感じの自給自足生活している人たちなのですが、便利なものは何一つ持っていないけれど、まだこんな人たちが地球上にもいるんだなあ、というほどフレンドリーでピースフルで心やさしい人たちでした。
 北アフリカや中東情勢が大きく揺れ動く一方、タイムワープしたような南の島のゆるーい空気。
 そして閉塞しまくって息苦しい日本。
 同じ地球の、別宇宙のような質感、リアリティ。
 いろんなことを哲学しまくりつつ、楽しんできました。
 
 が、帰ってきてからせっかく撮りまくった写真の後半半分、500枚ほどが間違って消去されてしまっているということに気づき、ちょいへこんでしまっているところです。
 まあ、しゃあないな。
 まあ、このトリップのこともまた、徐々にこのブログにアップしていきます。

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