雪山から珊瑚礁まで、
紀伊半島の海、山、川には自然のありとあらゆる形態が、
バラエティ豊かに揃っている。
そいつを自分の五感と全身で味わい尽くすこと。
一生飽きないほど、毎回新しい発見に満ちあふれている。
その中でも湯浅湾とは、
広大な紀伊半島というフィールドの、
玄関口みたいな場所だ。
ここを押さえとくと、
すーっとその奥の深い世界に入っていける。
湯浅湾だけでも想像以上に色んな場所があるけれど、
紀伊半島全体となると想像を遙かに超えたバラエティに富んでいる。
湯浅湾はそのとっかかりの部分としてちょうどいいのだ。
比較的穏やかなので初心者の練習場としてもちょうどいいしね。
中・上級者にもルート取りの上達に適している。
また湯浅湾を基準として、自分の感覚で、
黒潮フィーリングの濃淡を対比してみるのも面白い。
紀伊半島は岬を一つ越えるごとに、
少しずつ、あるいは劇的に世界を変えるけれど、場所ごとの
それを自分の身体で感じることによって、
自然に対する感性を磨くことにも繋がるわけだ。
そうして、自分自身の感性で、
紀伊半島の地図そのものを描き直してみること。
湯浅湾をホームグラウンドとして、さらに、
紀伊半島全体のフィールドを楽しむこと。
多分それは関西人にとっての、
充実したアウトドアライフを送る、
ひとつの王道スタイルだと思う。