








八代海を一周、水俣から出て水俣に戻ってきた。水俣周辺は山また山で、水際まで魚付き林が迫っていて、しかも海底からも湧き水が出てる。海水を舐めてみるとすごく甘い。山と海が分かちがたく繋がり、魚が育まれる子宮のような立地条件だとよくわかった。実際水俣沖でルアーを落とし込むとマゴチの5、60センチくらいのが入れ食いだった。
八代海はちょっと盲点だったけど、面白い海だ。15人しか住んでないフェリーも通わん島もあったし。カヤックトリップ講座と環境学習を兼ねて5日くらいのカヤック旅スクールをやるのにも適してそう。キャンプできる浜が少ないのがネックだけど。
ところで、このたびのCOP26でなんでブルーカーボンについて言わないのかな、と思う。海草類の二酸化炭素吸収量が地球上で最大であり、それをブルーカーボンというけど(グリーンカーボンの倍吸う)それの効果を考えるとき、水俣や八代海の海の豊かさの価値が再浮上してくる。水俣は近代化の過程で泣かされてきた地だけど、世の近代化も終わり、それが爛熟して退廃を迎えて久しい今、状況が一周して新しい意義を持ち始めているんじゃないだろうかと思う。