みんぱくの特別展示「吟遊詩人の世界」を観に。
エチオピア、インド、バングラデシュ、ネパール、日本(瞽女)、マリ、モンゴルなどの弾き語り系吟遊シンガーの「伝統と今」がわかる展示だが、中でも、みんぱくシアターで上映されているドキュメンタリー映画が面白かった。
滋味深い豊かな伝統文化も、そのままでは渋すぎ、地味すぎて今では誰も見向きもせず、悲しいかな博物館行きか観光客相手の物乞いか、に堕してしまう。そうではなく、伝統の形やスピリットを継承しつつ現代のアートとして刷新していこうとする、若い世代に焦点が当てられたムービー。
どんなジャンルにせよ、世代毎に伝わってきた古い文化には深みがあって、今のインスタントラーメンのような消費系エンタメより遥かに素晴らしい本質をもってるものだけど、いかんせん古すぎ、地味すぎ、渋すぎて、とっつきにくいことが多い。
それをいかにして新しい命として繋いでいくことができるか、そこが興味深いところ。