一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1717   第239回  7月 岩戸句会

2016年08月02日 | 岩戸句会

夏の波バッキンガムを崩しけり     炎火

平面図だけで建ちけり蜘蛛の家

 

瘦せ裸十針くっきり手術痕       豊春

坪庭の草の匂いの夏座敷

 

片蔭やエホバの布教師佇めㇼ      薪

夏雲の湧き立つ彼方父母の墓

 

平穏の大地失せゆく油照        稱子 

日盛りの町一瞬の無音かな

 

年毎に縮む身丈や盆灯籠        侠心

立ちんぼの果ての至福やトリス・ハイ

 

身を捩る鮑哀れや献杯す        海人

はたた神夜更けの街を支配せり

  

峯雲と竿いっぱいの体操着       鼓夢 

梅雨明けを待てぬくま蜩あぶら蜩 

 

戴きし茗荷きざみて揖保乃糸      歩智

太陽に向かぬ向日葵そだち過ぎ

 

みどり葉に守られ紛れて実は育つ    余白

梅雨明けの知らせが届き五時起床

 

時計草耳を寄せれば母の声       章子

サングラスお世辞の言へるひと日なり

 

クロワッサンつまみたくなる夏の月   洋子

振り向かずチャレンジのみの夏の旅

 

絞られてタオルは汗を滴らす      雲水

いつまでも裸の子なり風邪引くぞ 

           タカサゴユリ(高砂百合)   

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする