一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1727   第240回 8月 岩戸句会

2016年08月30日 | 岩戸句会

百日紅近くて遠き生家かな       海人

夏花火握りしめたる小さき手

  

腹這いて灼ける川原の石を抱く     薪

朝採れの野菜に並ぶ避暑の人

  

送り火や赤き脚爪うずくまる      豊春

ヘルメット目深に走る盆の僧

  

青鷺の釣り師のごとく佇めㇼ      侠心

汗くさき工人蝶にまとわられ

  

あなたには桔梗の花の切手貼り     洋子

チェンジコートオードトワレの香りくる

 

サイレンの一分間や敗戦日       炎火

避暑の群コンピュ―タが捌きおり

  

鳴き疲れたる秋の虫我も寝る      歩智

岩戸窯避暑の気分で一服す

   

牛丼を食べて夕立やり過ごす      余白

セミ飛ぶと俺の心に不安湧く

 

夏惜しむ鎌倉彫りの下駄仕舞う     章子

小さき子をヒョイと隠すや青芒

 

打ち水の浅草界隈蕎麦すする      稱子

石仏に降る木洩れ日と蝉の音と

 

新涼の庭を見回る花鋏         雲水

図書館や六キロ離れ避暑気分

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