一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2117  茶の花や占い通りの良き晩年  洋子

2020年01月03日 | 

    作者は、若い頃占いをしてもらったのだろう。そして、その占い通り良き晩年になった、という。全くもって、実に有難くめでたいことである。

 さて、季語に茶の花を持ってきた。チャノキ(茶の木)は、ツバキ科ツバキ属の常緑樹である。加工した茶葉から湯・水で抽出した茶が飲用される。原産地はインド、ベトナム、中国西南部とされるが詳細は不明。花は、サザンカ(山茶花)やツバキ(椿)と似ているが、白く小さく地味である。

 つまり作者の晩年は、そんなに派手で豪華ではなく、茶の花のように地味ではあるが、幸せな良き晩年だ、と納得しているのだ。

 この句の季語が、例えばボタン(牡丹)だったら、自慢じみていけない。茶の花の謙虚さが良いのだ。

ロウバイ(蝋梅)

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