「せせらぎ」は、「せせらき」「せぜらき」「せせなぎ」「せらぎ」などとも言われ、動詞「せせらぐ」の連用形の名詞化である。 浅瀬などに水が流れる音。また、音をたてて流れる小さな、あるいは浅い水の流れ、浅瀬そのものをいう。
この句の面白いのは、小川のせせらぎを「音頭」としたところだろう。音頭とは本来、雅楽の主奏者、声明や民謡の主唱者を指した。先頭に立って指導することを「音頭を取る」などと言うようになったことを踏まえると、この句の「音頭」がなかなかの選択であったことが分かるだろう。せせらぎの音頭に乗せて、蛍たちが乱舞している、というのだ。
オオバギボウシ(大葉擬宝珠)