包丁の其の先ほどの寒さかな
その人は一つの咳の様に消えた
寂かなりしみじみと見る古暦
備えあり愁いも在りて歳の暮
踏まないで忘れな草を踏まないで
夕焼けて婆の影踏む子等の影
照れ臭し少し長めの半ズボン
なでしこの様な少女に径問われ
勝った子が負けた子つつく運動会
会得せり粧わぬ山と粧ふ山
悠久の時を偲びて墓洗ふ
破荷似合う男の背中かな
立冬や下り続ける男坂
包丁の其の先ほどの寒さかな
その人は一つの咳の様に消えた
寂かなりしみじみと見る古暦
備えあり愁いも在りて歳の暮
踏まないで忘れな草を踏まないで
夕焼けて婆の影踏む子等の影
照れ臭し少し長めの半ズボン
なでしこの様な少女に径問われ
勝った子が負けた子つつく運動会
会得せり粧わぬ山と粧ふ山
悠久の時を偲びて墓洗ふ
破荷似合う男の背中かな
立冬や下り続ける男坂