一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2137  木洩れ日のレンズ踊らす青葉風  薪

2020年06月09日 | 

   木立の茂った森や林に入ると、青空は青葉によって封鎖されている。木々は、生きるための見えない闘争を続けながらも、結局はお互いに譲り合って隙間なく葉を広げている。それは実に見事である。勿論、完全に封鎖できるはずもなく、かすかな隙間から漏れる日光が木洩れ日だ。

 この句のレンズとは、葉と葉の隙間をレンズと見立て、レンズを通して地面に洩れ落ちた光が、揺らめいている様子を踊っている、と表現している

    つまり、「木漏れ日のレンズ」とは、葉と葉の隙間のことであり、「踊らす青葉風」とは、地面の木漏れ日が風によって踊っているのである。

ムラサキシキブ(紫式部)

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2136  アマリリス大音... | トップ | 2138  老鶯や今日とい... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事