一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2049  春嵐微動だにせず父母の墓    海人

2019年04月03日 | 

 この句を「墓が春嵐に微動だにせず」なんて当り前のことじゃないか、と解釈したら、少しも面白くない。しかし墓は、父母の眠る墓である。そこで私は、作者の意図を考える。

 「微動だにせず」は、墓に掛かるのではなく、父母に掛かっているのではないか。ということは、本来「微動だにせず父母」終止形ではなく「微動だにせぬ父母」連体形でなければならない。

 しかし、「微動だにせぬ父母」に直せば良い、と言っているのではない。この句のままで良いのだ。何故なら直してしまうと、読者から考えることを奪ってしまうからだ。

スノードロップ

雪が融けて滴り落ちる「雪の滴(しずく)」君は素敵な名前をもらったねえ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする