故郷からその訃報が届いたのは26日の午後。
小学校一年生の時から中学まで同級生で、
同じ子ども会の幼馴染であり、
お互いの家が見え、
中学は部活も登下校も一緒で、
同じ高校へ同じ汽車に乗って通い、
私が町を出た後も帰省の度に欠かさず会っていた友人が、
突然、病に倒れ、
二週間ほどで帰らぬ人になった。
急遽帰省を決め、翌日飛行機に飛び乗り故郷へ。
この目で見るまでは信じられない、
と思っていたけれど、
畳の上に横たわる友の姿は美しいままで、眠っているようで
やはり信じられなかった。
想えば、ガーデンのホームページを立ち上げたのは、
園芸好きの彼女に、私の庭を見てもらいたい、と思ったのが切っ掛け。
この前の帰省で、6月7月は仕事が忙しい彼女の会社に遠慮して、連絡をしなかったのが
今では何よりの心残りで、
一生の悔いとなった。
こんなことになるなら、一声だけでも聞いておきたかった。
お通夜、告別式、骨あげ法要と、
友人として参列できるすべての葬儀に立ち会い、
小さな箱に入った友に、永遠の別れを告げた。
傍らの位牌に書かれた戒名に
「蓮」
の文字が。
私にとっては、「睡蓮」かな。
これから、夏、青空の下で咲く睡蓮を見る度に、逝った友を想うことだろう。
庭では睡蓮の一番花が、
私が帰省している間に咲いて、
そして終わっていた。
少しの間、夏休みします。