「盆栽」
切り詰めた果樹 もう五年が過ぎる
今年は花咲かないかな 咲けば実がなるのに
幹は古びた風情が出 小さな新芽を出している
根元には瑞々しい苔 びっしり生えてマリモのよう
ふわふわと海綿の柔らかさ
誰かが転がして土がこぼれた果樹
拾い上げその柔らかな苔を押し鉢に戻す時
ふうわりとした年輪を感じる盆栽の一歩
「盆栽」
切り詰めた果樹 もう五年が過ぎる
今年は花咲かないかな 咲けば実がなるのに
幹は古びた風情が出 小さな新芽を出している
根元には瑞々しい苔 びっしり生えてマリモのよう
ふわふわと海綿の柔らかさ
誰かが転がして土がこぼれた果樹
拾い上げその柔らかな苔を押し鉢に戻す時
ふうわりとした年輪を感じる盆栽の一歩
「ゆり」
まっさらな土の上
芽が出て筍のようにふつふつと伸びている百合
やがて葉が開き その流線的に尖った緑を開く
ぱらぱらと空を切り 蕾付け開く姿を思いながら
春の後の初夏の空 青い空と気温の高さを思いながら
そろそろと水を遣る
まだ更地多いその地表へ