青い空、空が高くなりました。台風の影響で15日のお盆は雨になりましたが、雨が止むと青い空が広がりました。もう秋の空の風情です。
このように長い話を書いているので、そろそろ飽きられたことでしょう。
ここで山のキャンプの話に戻ります。
2学期が始まって、次の学年になった頃、あのキャンプの時に沈んだ気持ちの中に、何かしら心に刺さった棘のようなものがありました。
ハンサムな彼に失望したから、でもなく、彼は彼で結構なスポーツマンでしたから、それだけで魅力的な人でした。特にHRの野球の試合で打ったホームランを見た時には、その胸のすくような大きなアーチにかなり魅了されたものでした。
この大ホームランは私の胸にすっぽり入って来て、キャンプでの事は忘れて素敵な人だなと思うのでした。
次の学年になった時、ある日教室で何という事も無くキャンプのことを思いだしました。
彼に感じた棘のようなもの、この頃になるとホームランの威力も影を潜めてしまったのでしょう。
どうして彼のことを考えていたのか思いだせませんが、どちらかというと好意を感じている彼と、その後も付き合いたいという気持ちが湧きません。優しい感じのハンサムだし魅力的なはずなのに何故だろう。
考えている内に彼の言動、雰囲気に符合するものが思い当たりました。
『彼って、うーちゃんと似ている。』
あーそれで、私を蔑ろにしたうーちゃんの言動が浮かびます。
多分、彼と付き合えばうーちゃんと同じ、私に同じ態度をとるだろう、それで気が進まないのだ。
そう結論が出ました。
そうか、そうだったんだ、だからあの時気持ちが沈んだだけじゃなく、棘のようなものが心に残ったのだ。
彼は私の彼になることはない、その時そう思ったのでした。
また泣きたくはないわと。