Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

夏は楽し

2016-08-27 17:29:44 | 日記

 もう夏休みも終わる時期ですが、入試の後の入学式、そしてその後に続く夏休みは開放感に溢れていました。その自由を満喫しようと私は高校時代の友人と海へやって来ました。昨年までのスクール水着も卒業です。お互いに可愛い水着の見せ合いっこをして大はしゃぎ、うきうき気分でした。

友人も私も泳ぎは達者な方でしたから、飛込み台と海水浴場を仕切ってある浮きの間を往復して泳いでいました。

飛込み台に登り、飛び込んで浮きまで泳ぎ、浮きを繋ぐロープに座って一休み、また飛込み台まで泳いで戻る。その繰り返しを何往復かした頃、飛込み台に戻って来た時です、そこに1人の男の人が待っていました。

20代後半位の年齢に見え、1人で来ている感じを受けました。

「君達、後ろの男の子かな、2人の連れなの?、一緒に来てるの?」

言われて振り返ると確かに男性2人が海面にいます。私達が見るとびっくりしたようで、1人は顔を隠すように後ろに向けました。

いえ、連れじゃ無い、私達は2人で来ていますと答えると、さっきからずっと君達の後を追いかけて泳いでいるよ、あの2人。との事でした。

一緒に泳いだらとまで言われるのです。

私と友人は思わず顔を見合わせました。

 実は前年、私達は友人6人で此処の海へ泳ぎに来ました。皆がスクール水着の中で2人だけ普通の婦人用水着を着ている者がいました。その1人に社会人らしい年配の男性が声を掛けてきて、しつこく電話番号も聞いていました。

世慣れない友人は電話番号を教えてしまい、その後かなりしつこく電話が有り困ったという事でした。家の人にも叱られたそうで、散々だったと通学電車の中でこぼしていました。

それで、今年海に来る前に今日誘った友人(昨年海に来た6人の中の1人、スクール水着派だった人)と昨年みたいな事が私達にもあったならきっぱり断ろうねと言い合わせしてありました。電話番号を教えるなんてもちろん論外です。

飛び込み台にいた男の人の話が本当なのかどうか、私達が構われているだけなのかもしれません。確かに今私達の後ろの身近な海面には彼ら2人だけでしたが、今までそうであったかは私には分かりませんでした。

気が付いていたか友人に尋ねると、気が付かなかったという返事です。彼らが飛び込み台についたので、

「行こう」

私は友人に言って飛込み台を離れます。浮きへ向かって泳ぐのです。彼らが付いてくれば男性の言った話は本当なのでしょう。

浮きの所まで来て振り返ると、やはり彼ら2人は付いて来ます。飛込み台に戻ると飛び込み台の所へ彼等もついて来るのです。

改めて観察すると、私達とそう変わらない年代のようです。連れに間違えられる訳ねと話し合います。彼らは昨年みたいな社会人の人達じゃないねとも言い合い、私達はコックリ頷き合います。

 今度は、友人が行こうと言って先に泳ぎ出します。結構早いスピードです。私も飛込み台を離れます。かなり短時間で浮きの所まで来ました。

いつものように浮きのロープに座って一休み、早めに泳ぎ着いた向こうも少し離れたところに座っているのが見えます。彼らも泳ぎが達者なんですね、気が付きました。

ハイペースで泳いで疲れてぼーっとしていたせいか、私が気付かない間に彼らの一人が側に泳いできて声を掛けました。

「僕、(地元名)大学の経済学部の2年生ですが、一緒に泳ぎませんか?」

思わず顔が赤くなってしまいます。友人を見るとやはり顔が赤いです。2人顔を見合わせて困ったねです。

変とも言えない人達のようですが、どうなんでしょうか。(地元名)大学の人なんて言うと此処では学生の顔のような存在です。はっきり断わりきれ無くて困ったのです。

どうしようか、ヒソヒソ相談です。社会人じゃないし学生同士なので良いようにも見えます。地元の国立大学生、断ると失礼な気がします。でも相手の言葉を鵜吞みにしてよいかどうかも疑問です。

迷っていると友人が言いました。『今日だけの付き合いにしておこう。』成る程そういう手があるのね、私達の対応が決まりました。

うんと互いに頷きます。話しかけてきた彼にもうんとコックリです。今日だけだけどと。

 


出会いの場

2016-08-27 10:01:17 | 日記

 急に気が変わり何かを決定するのは、私には珍しいことでした。当時、自分でも不思議に思いました。それまで趣味でもなかった写真、修学旅行の時に記念に風景を撮るためだけに手にしたカメラ。それをやってみようというのです。

 ま、いいか、学業の気晴らしにいろんな人とも話ができるだろうし。先輩の話では久しぶりに年上の男の人とも会話ができるようだから楽しみだと思いました。

当初健康のため運動したいとスポーツ関係のサークルを考えていた私は、意に反して入った文化的なサークルに、目先が変わって自分の視野が広がるかもしれないと自分を納得させ、また明るい学生時代を期待するのでした。

今までいた地方と違う場所に育った人々、そんな人との交流も楽しみでした。

私は何しろ、幼(もう書きました)小(そのうち書くかもしれません)とあれこれあったのですから、極力自分から男の子に声掛けしたり、関わりあったりせずに長く過ごしてきました。

行き成りの自分より年上の男性陣、どんな会話ができるのでしょう?興味が湧かないわけがありません。そして、同じ学校の他のクラスの人々、同期生や先輩の人となりにも興味がありました。地域が違えば人格や視点も随分違うのだろうなと考えていました。

高校時代、他校下から来た人々にそれぞれはっきりとした多種類のスクールカラーの違いを感じ、こんな小さな地域の中でも違いが出来るものだと感銘を受けた経験が既にあったので、それ以上の広域から寄り集った人々、どんな人がいるのでしょうか、出会いの場に夢は膨らみます。

 一旦、投稿した後以下続きです。

 やって来ましたサークルコンパの日。今で言う○○(忘れました、度忘れです)

2校で合同でサークル活動をしているところが多く、写真部もそうでした。近くの学校のお兄さん達が並んでいます。

ここは居酒屋さんの二階、全員で20名ほどでしょうか、男女が揃いました。

私は眼鏡の4回生の方と並びました。お話をすると東京出身とか、へぇー、首都から来られたんですね、都会出身なんですね。と、単純に感嘆、確かに生まれも育ちも東京との事でした。これには感激でした。私は初めて会う都会人にしげしげと視線を注ぎます。

多分、あからさまに地方出身のお上りさん丸出しであった私の雰囲気に、眼鏡さんなので『めーさん』とします。めーさんは気の毒に思われたのか、こういった質問をされました。

「Junちゃんはどんな男の人が好みなの?」(既にちゃん付けです。名前を聞かれてJunならJunちゃんだねとさりげなく呼び方が決定していました。)

私は暫く考えてみます。あまり間が開いてもと、思いつくままに優しい人かなと答えておきました。めーさん曰く、優しさなんて作れるものだ。だそうでした。めーさん、他のサークル員に巡回です。

 さて、のんきに座っていると向こうの学校の部長さんがお酌に来られました。大阪出身とか、都会出身の方は2度目になるので笑顔でそうですかと対応。さっきも隣のめ―さんが東京出身だという事だったし、都会出身の方が多いですね、私は結構田舎出身なんですと、私の出身地を言うと、部長さんは向こうの学校にも同じ出身地の学生が1人いて今日此処に来ているとのことでした。後で紹介すると言って、部長さんも次へお酌巡回です。

暫く過ぎてから、部長さんが結構赤くなって出来上がった、いかにも若者然とした雰囲気の男性を連れて来ました。

さっさと部長さんは行ってしまい、2人で話すことになりました。

「いやあ、君も、(ちょっと躊躇)(地方名)高校の出身なの、僕もだよ。」

内心『嫌味かしら?』と思いつつ、

「いえ、違います、出身地が(地方名)なんです。高校は○○です」と答えます。

すると、

「いやあ、僕も(地方名)高校の出身でね、」後が続きそうなので、しきりに違います、その高校の出身ではなくて、出身地がそこなんですと強調。そうすると、漸く中学は?僕は何処何処、と、話が通じる雰囲気になりました。

私が此処此処と中学名を言うと、一瞬どきんとした感じでしたが

「いやぁ、僕、勉強してね、勉強してね、でも、此処にしか来れなかったんだ。」との事でした。

あー、それは大変でしたね、あそこの高校は偏差値半分で◎大学、半分以下で○大学と聞いていますから。遊んでいるふりして影で勉強しているとか、いろいろ聞いていますから、たいへんだったでしょうね。と、同情的に話しておきました。(今考えると私も馬鹿な話をしたなと思います。

相手はしんみりしてしまいました。元々かなり出来上がっていた様子だったので、しーんとした私達のところへ部長さんが戻って来ると、同郷者を引き取って行かれました。

というように、出会いの場はこんな感じでお開きとなりました。