Jun日記(さと さとみの世界)

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土筆(44)

2018-04-12 10:00:52 | 日記

 「私の手前そう言うんでしょう。」

分かっているから、気にしなくていいのよ、と笑顔で言う従姉妹。するとご近所男の子は、聞こえるんじゃ無いか?あいつ聞いているんじゃないか?と、心配そうに言うと、少々目が泳ぎました。「如何せ本人は聞こえたって分かって無いんだから、無理しなくていいのよ。」「私には正直に言って貰って構わないから。親戚だからって気にする事無いわ。」と、従姉妹はあくまでにこやかに笑っています。

 と、ご近所の子は、目の前の年上の彼女に対して何だかムカッとしたようでした。目に怒りが見えました。キッとした感じで目の前のお姉さんを睨むと、

「どっちかっていうと、あの子の手前君の方と付き合っているんだ。」

親戚なんだろう、あの子と。と言い出しました。『あの子って誰だろう?』そう考える私の目の前で、従姉妹とご近所さん、2人の間に暫く沈黙の時が流れました。

 と、行き成り

「如何いう言い方するの、この私に向かって。」

と、憤ったような従姉妹の声。この声に驚いた私が、2人の物言いや顔付きを覗いて見てみると、今迄にこやかだった従姉妹の顔は眉間に青筋が立っていました。これに対して、男の子の方は表情が緩み余裕のある笑顔に変わりました。


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