kaeruのつぶやき

日々のつぶやきにお付き合い下さい

マルクス、もうひとりに『資本論』を。

2013-05-09 18:04:14 | kaeruの『資本論』

 これも『資本論』の中身に関係することだと思います。

 第1巻での同志・ヴォルフへの献詞を紹介しましたが、もしマルクスが自分

の手で第2巻・第3巻を世に送り出すことができていたなら、その扉には一人

の人の名前が記されていたに違いありません。

 その名は「イェニー ・ マルクス」=マルクス夫人。 そのことは 『資本論』

第2巻の序言の締めにエンゲルスが

「『資本論』の第2部と第3部は、マルクスがたびたび私に語ったところでは、

彼の夫人にささげられることになっていた。」

と記していることで明らかです。

 

 kaeru的妄想を語れば、彼マルクスは「イェニー」の名を記すとあわせ、

他の一冊には「イェニー・フォン・ヴェストファーレン」=マルクス夫人にな

る前のイェニーの名前を記したかも知れません。

 マルクスは青年時代に詩を書いたことがありますが、その多くがイェニー

に捧げられたものです。「愛の本」「歌の本」と題する詩集の扉には

「わが親愛なる 永遠に愛する イェニー・フォン・ヴェストファーレンに」

との献詞が記されています。

 人生の終わり間近になって、己の一身の体現である『資本論』を、かって

己の想いの体現であった「詩集」の扉に記した言葉で、ふたたび飾りたい

と念じていたと思ってもそう的外れではないでしょう。