『高校生からわかる「資本論」』 という本があります。
そして、天野 秋は高校生である、ということです。
ならば、天野 秋でも『資本論』がわかる。
ということを言っても、そう間違いではないでしょう。
でも、高校生が “「資本論」がわかる” とはどういうことでしょう。
宮沢さんの本に、高校時代に友人らが「価値形態論」や「商品の分析」が
いかにも難解でそこらで挫折する、ことについて「もちろん文章の難解さは
あったかもしれないが、“ 労働 ” という概念がわれわれには身体的に理解
できなかった部分があったのではないか」と述べています。ということは高
校生に『資本論』の理解は不可能ということですか?
『高校生からわかる「資本論」』の書き手の池上彰さんは、その本を書くた
めに、高校生や卒業生に集まってもらい授業形式で解説し、それをもとに
本にした、そうです。その「授業」には出版社の社長や出版部長も出席した
のです。それによってこの書名が「看板倒れ」にならない、という書き手・出
版社としての自信になったのでしょう。
“ 労働 ” という概念が身体的に理解できなくっても「価値形態論」や「商品
の分析」は理解できる、ということがいえるわけです。
ましてや、アキちゃんは現役の海女という出来高払いで働く労働経験者です。
故に(∴)、「あまちゃんでもわかる『資本論』」はタイトルとして看板倒れでは
ない、といえます。
すこし甘いか。