葉山の四季

葉山の四季をお伝えしたいと思います。

浴衣ワールド

2017-08-10 23:58:54 | 「てんがらもんラジオ」

番組は、

http://www.ustream.tv/recorded/106728998

全句と入選から特撰別はこちらの村永さんのブログで読めます。

http://blog.goo.ne.jp/tengaramonn/e/7abcfec298df003f66e78992e1b924f9

今日の「てんがらもんラジオ」の川柳教室に寄せられた40ばかりの句を目にしますと浴衣が作り出すひとつの雰囲気・ワールドが感じられます。それで久しぶりに俳句歳時記を開き浴衣を当たってみました。


浴衣の語源は湯帷子(ゆかたびら)で、湯帷子は入浴の時に身を拭(ぬぐ)うことをかねて着たもので、夏だけに限られたものではなかった。室町時代の末から江戸時代の初期に入り庶民の間に盆踊りが流行すると、湯あがりだけでなく、普段に浴衣を着るようになった。これが揃い浴衣で盆帷子・踊浴衣といわれた。(略)夏の夕、性別年代を問わず浴衣と団扇、下駄ばきで祭や夜店をそぞろ歩きする姿は、かつて日本の風物詩だった。(あと略)


歳時記の例句に、


   浴衣だけ着てみる遠き笛の音    林翔

祭囃子の笛が聴こえてきて、出かけるわけではないが、しばらく寛いだ気分でと、浴衣に着替える。

それが日本人感覚でしょう。


   夕日あかあか浴衣に見透き日本人   中村草田男


とはいえ今日の川柳のなかに、

やまいもほったさんの


   青い目につんつるてんの浴衣掛け  


があるように、浴衣は日本人専用ではありません。祭の場なのか温泉街の光景かわかりませんが、外人が外出に浴衣を選んで着て出たのでしょう。

見慣れた浴衣姿にオヤと思わせる者は、


   浴衣がけサンダル履きの子もいます   ひげ爺さん


サンダル、各種の靴などなど若い者の浴衣姿では足下まではセットになっていないようです。その辺を詠みこむのは川柳の得意とするところでしょう。

それでもこんな川柳をみますと、


   夏祭り鼻緒の痛さうれしくて    池田のぞみ


全国高校生川柳コンクールの作品ですが、池田さんの言葉
「年に一度着るか着ないかの浴衣を着て、さらに慣れない下駄(げた)で自分が歩きたい人と一緒に歩いているシーンです。何気ないこのシーンの中には、長い時間歩いて鼻緒は痛いけれども、その分一緒に過ごせているといううれしさが詰まっています。」

若者の気持のなかにも浴衣姿が生み出すくつろぎと同時に、ほのかな色香は確かに伝わっています。


今日の特撰は浴衣ならではの一句です。

   抱きとめたゆかたの君は香り立つ   田舎もん

 高浜虚子の句     浴衣著て少女の乳房高からず

コメント (4)
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マルクスの未来社会論 ー2ー

2017-08-10 15:22:35 | マルクス・エンゲルス古典

輝かしい未来像ーー人類社会の「本史」

『資本論』からの引用

冒頭に『資本論』新日本新書版の該当頁として13分冊の1434頁から1435頁が示されていますが、不破さんは『マルクス 未来社会論』のなかで、前の頁(1433)からの部分を「これから研究しようという、未来社会論」と示しています(下の赤のアンダーライン部分)。

ですので3頁分を載せておきます。

1433頁内(アンダーライン箇所より)

この頁は『資本論』3分冊の906頁で、不破さんが引用しているのはアンダーライン部分です。

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八月の八句

2017-08-10 00:33:23 | kaeruの五七五

よみよ 今日が投句の締切日で、未だの人は、とのメールが……

私以外にも怠け者がいるのか、は忖度する筋合いもないので以下の八句を。

    汗拭きつ歳時記開く秋立つ日

    句を詠まず迎へて過ぎる原爆忌
 
    補聴器に夏うぐいすのしきりなり
 
    短夜や風の音つれ闇うごく
 
    八月の言霊しるす五七五
 
    涼風や砂に残りし踵跡
 
    天空に上と下あり雲の峰
 
    草むしる九十翁の独り庭

読み返してみて、詩心に遠い句ばかりで宿題で詠む子どもの句みたい、の感想。
コメント (2)
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