ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

あたふたフランス旅行(3)

2011-02-03 10:53:16 | 旅日記
アルル Arles

「アルル」といえば、まず浮かぶのがビゼーの組曲「アルルの女」。
しかし、この町に縁の深いフィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh:フランス語
ではヴァンサン・ヴァン・ゴーグ)にも同じ題名の有名な絵画があります。
 ゴッホは1853年生まれのオランダ人ですが、画家を志してデッサンの勉強を始め(1880年)、
パリへの移住(1886年)の後、陽光にあこがれて南フランスのここアルルでポール・ゴーギャン
と共同生活を始めます。
 1888年2月から翌年5月までの間に200点以上も制作した絵画の風景は、今もアルル周辺
にその面影を残しています。



1月19日 16時前、郊外の「アルルの跳ね橋」(ラングロワ橋)に着きました。
町の中心部から約3キロほど南西に離れた運河に架かっています。ゴッホの代表作の一つに
描かれた橋ですが、現在のものは観光用に復元されたものでゴッホが実際に見た光景とは
かなり違うということです。



手前にある橋を渡って対岸へ行ってみました。
次は市の中心部へ移動します。



エスバス・ヴァン・ゴッグ。(ゴッグ、ゴーグは「ゴッホ」のフランス読み)
ゴーギャンとの仲がうまくいかなくなったゴッホは精神を病み、自分の耳を切って女友達に
送るなどさまざまな奇行を始めます。
ここは1889年にゴッホが療養生活を送った病院。現在は市の総合文化センターとして内部に
図書室や資料室などが設けられています。



ゴッホが描いた「アルル療養所の庭」



その中庭も、ゴッホの絵の通りに復元されたものです。



エスバス・ヴァン・ゴッグ前の通り



パン屋さんの店先に、美味しそうなパンやケーキが並んでいます。
ここからレビュリック広場へ



レピュブリック広場(同じ名前の広場はパリにもあります)。
エジプトから運ばれたオベリスクが建っています。左側の国旗の立つているところが市庁舎、
右の建物はサン・トロフィーム教会です。





上部だけ夕陽を浴びる市庁舎(16時40分)。



サン・トロフィーム教会。少しの時間ですが、中に入り拝観しました。



美しいステンドグラス。



そして馬小屋でのイエス様生誕の模型。サントン人形の大型版ですね。
外に出ると17時近く。まだ円形競技場などアルルの観光が残っています。

*アルルとゴッホの足跡について関心をお持ちの方は、ぜひciao66さん
の「ペンギンの足跡」-「フランス紀行2010」をご覧ください。
同じペンギンを名乗る縁でBLOGを通じて知り合った友人ですが、彼の旅のスタイルは私たちの
ようなお仕着せのパックツァーとは大違い。移動手段から宿の手配まですべて自ら計画し、
地図を片手に歩きまわる手作りの旅だけに、隅々にまで行き届いたた細やかな観察眼で、
鮮やかな写真とともに旅の雰囲気を余すところなく伝えてくれます。彼はまた美術や文学にも
造詣が深いので、充実した記録になっています。*