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ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

あたふたフランス日記(12)

2011-02-12 07:00:00 | 旅日記
ブールジュから更に125kmのバスでの移動。ロワール地方はロワール河流域の280km、面積
800平方mが世界遺産に登録されています。体調の悪い♀ペンはバスで座っていると幾分か
楽なようです。




ロワール地方には古城が点在し、その数は100を超えるといわれています。その中でも
「ロワール渓谷の宝石」といわれる最大の城がシャンポール城 Chateau de Chambord
です。



この城はフランス王フランソワ1世のために1519年に建てられたものですが、王の居城
ではなく、はじめはブローニュの森で狩りをするための小屋が始まりといわれています。
その後、歴代のフランス王などが増改築を加えて現在のような華麗な姿になりました。



正面から見たところです。古典的なイタリアの構造に伝統的なフランス中世の様式を
取り入れたフレンチ・ルネサンス様式という、左右対称の構造になっています。



林立する小塔は殆どが暖炉の煙突で、寒冷な地方らしい眺めです。
城にはレオナルド・ダヴィンチが設計したという有名な二重らせん階段を始め、数々の
見所があるのですが残念ながら時間がなく、外部からの見学に終わりました。



次はアンボワーズ城へ向かいます。途中、今夜泊まるホテルがあるトゥールの町を
通過します。ここにも城館が見えます。



川沿いには沼地が続き、ところどころにこの様な鄙びた民家が建っています。



日暮れと競争するようにアンボワーズに着きました。



ここでもロワール川の手前から城館を見るだけです。ところで、この背中を見せて城館を
見つめる人は…



左手に抱えているのはメドゥーサの首…そうです怪物を退治したペルセウスの銅像ですが、
この顔はレオナルド・ダ・ヴィンチがモデルではないかと言われています。
ダ・ヴィンチは1515年冬、フランソワ1世の客人として招かれて城近くのクロ・リュッセ
(フランソワ1世が幼年期をすごしたクロー館)に住居を与えられました。



ロワールの川面に優雅な影を落とすアンボワーズ城。
この城はもと中世の城砦でしたが、15~16世紀にシャルル7世、ルイ11世、シャルル8世、
フランソワ1世らの国王たちの居城として最盛期を迎えました。とくにフランソワ1世の
時代にはダ・ヴインチが設計に関わって、イタリア・ルネッサンスの建築様式が採用され
ています。



次第に暮れなずむアンボワーズ城をあとに、来た道をトゥールまで引き返します。



ロワール川を染めて夕陽が沈み、やがて驚くほど大きなまん丸に近いお月さまが銀色に
輝きだしました。町の灯が明るさを増す頃、トゥールに着きました。
明日は、いよいよ私たち二人が一番楽しみにしているモン・サン・ミッセルの観光です。