宮城県美術館で「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」展と「宮内庁三の丸尚蔵館所蔵 皇室の名品展 皇室の美―東北ゆかりの品々」を観た。
取りあえずは「風景画のはじまり コローから印象派へ」展の超サクッと感想から(^^;
https://www.khb-tv.co.jp/s001/010/musees-reims-2021/index.html
(ちなみに、この展覧会は損保ジャパンで開催された展覧会の巡回展である)
【出品目録】
https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/871750.pdf
展覧会は、印象派へと向かう作品群を紹介しているものの、展示はコロー作品が多かったのも了解される。
私的に興味深かったのは、コロー以前の風景画家にクロード・ロランの影響と、17世紀オランダ風景画の影響が色濃く見えたことである。特にジョルジュ・ミシェル《森のはずれの藁ぶき小屋》(1795年)など、あれっ?ライスダールのハーレムの砂丘を描いた作品と似ているのでは?と思ってしまった程だった。やはり、風景画のキモは陽光による陰影表現なのだと再認識してしまう。
で、展示作品で一番私の眼を喜ばせてくれたのは、やはりモネ《ベリールの岩礁》であり、陽光に輝く海の色の美しさに魅了された。なんだかなんだ言っても私はモネ好きなんだわ
クロード・モネ《ベリールの岩礁》(1886年)ランス美術館
さて、ちょっと不思議だったのは今回の展示のテーマは印象派に至る道なのだが、バルビゾン派のテオドール・ルソーとかディアズ・ド・ラ・ペーニャ作品などがあったのに、ミレー作品が見えなかったのだ。その代わりなのだろうか? 興味深かったのは第3章(仙台では最終展示室)の版画コーナーだった。
私の目を惹いたのは、多くの版画作品と共に、当時エッチング化されたミレー作品が掲載された「イリュストラシオン」誌だった。ああ、ゴッホが描いたミレー作品模写はこれらのエッチング作品を参照したものなのか!!と了解できたのが収穫だった。
ということで、駆け足の超サクッと感想でした。