なぜこの映画を借りてみたのかと言うとピアノ演奏を河村尚子さんが実際に演奏、他に藤田真央という若手で注目の
ピアニストが演奏していたからです。
蜜蜂と遠雷 2019年/日本/118分
原作:恩田陸「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎刊)/ 松岡茉優 松坂桃李 森崎ウィン 鈴鹿央士(新人)
監督・脚本・編集:石川慶 / 配給:東宝©2019映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会
素晴らしい俳優さんたちを使っているのに、心の動きや人物像を深く描かけなかった残念な映画でした。音楽だけは
迫力がありましたが、俳優さんたちに弾く真似だけさせた時間が長くて・・・
唯一感動したのは風間塵が「一緒に音を外に連れ出してくれる人を探しなさい」と師にいわれていて「やっとみつけたよ」
とキラキラした目で喜びを表したところと栄伝亜夜が音楽の世界にとどまるきっかけを見出したところです。
映画『蜜蜂と遠雷』予告【10月4日(金)公開】
|ピアニスト プロフィール&コメント|
<河村尚子>
ミュンヘン国際コンクール第2位、クララ・ハスキル国際コンクール優勝。ドイツを拠点に、リサイタルのほか、
ウィーン響、バイエルン放送響等にソリストとして迎えられ、日本でもヤノフスキ指揮ベルリン放送響、
ビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィル等のツアーに参加。文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞等、受賞多数。
CDは「ショパン:24の前奏曲&幻想ポロネーズ」など(RCA Red Seal)。現在ドイツ・フォルクヴァング芸術大学教授。
■コメント
恩田陸さんは、演奏家がピアノに向かうまでの心の機微、不可思議で魔法のようなピアノ音楽の姿を、リアルかつ
細やかに描かれています。映像と音を伴うことで、音楽を志す若者たちの熱い精神がより鮮やかに伝わりますように!
<福間洸太朗>
パリ国立高等音楽院、ベルリン芸術大学にて学ぶ。20歳でクリーヴランド国際コンクール優勝。カーネギーホール、
ベルリンコンツェルトハウス、サントリーホールでリサイタル他、クリーヴランド管、モスクワフィル、イスラエルフィル、
NHK交響楽団などと共演、一流フィギュアスケーターやバレエダンサーとの共演など幅広く活動する。CDは10枚以上リリース。
テレビ朝日系「徹子の部屋」や「題名のない音楽会」などにも出演。
■コメント
このプロジェクトに参加させていただき、大変光栄です。録音前に小説を読み返し、家庭を持つ社会人としてコンクールに
挑戦する高島明石の音を追求してみました。聴く人へ勇気と癒しを与えることが、明石と私の願いです。
<金子三勇士>
1989年、日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれる。6歳で単身ハンガリーに渡りバルトーク音楽小学校に入学。
2001年、11歳でハンガリー国立リスト音楽院大学(特別才能育成コース)に入学し、2006年に全課程取得とともに帰国、
東京音楽大学付属高等学校に編入する。同大学、大学院を修了。2008年バルトーク国際ピアノコンクール優勝の他、
数々のコンクールで優勝。第22回出光音楽賞他を受賞。スタインウェイ・アーティスト。
■コメント
国際コンクールの本選には、まず選ばない難曲をあえてぶつけてきたマサル。彼に同化して弾いたプロコフィエフの協奏曲が
どのような映像作品に昇華したのか、一番楽しみにしている一人です。
<藤田真央>
2017年弱冠18歳で第27回クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝し、世界の注目を浴びる。2018年には、
ルール音楽祭でリサイタルを行った他、ヴェルビエ音楽祭にアカデミー生として参加。スイス、並びにパリのルイ
ヴィトン財団主催New Generationシリーズに招かれた。今シーズンもオーケストラと共演を重ねる他、10月には
紀尾井ホールでのリサイタルなどを予定している。現在、20歳。特別特待奨学生として東京音楽大学2年 ピアノ演奏家
コース・エクセレンスに在学中。
■コメント
「蜜蜂と遠雷」は、発売されてすぐに読みました。音楽を文章でここまで表現できるものなのかと、とても感動しました。
今回担当させていただいた風間塵くんのように、私も“音楽の神様”に愛されるピアニストであり続けたいです。
|オリジナル楽曲「春と修羅」 作曲家 プロフィール&コメント|
<藤倉大>
1977年大阪生まれ。15歳で渡英しジョージ・ベンジャミンらに師事。ザルツブルク音楽祭、BBCプロムス、シカゴ響
などから作品を委嘱され、国際的な共同委嘱もますます増えている。2019年はオペラ〈ソラリス〉組曲版世界初演、
アーティスティック・ディレクターを務める新しい音のフェス「ボンクリ2019」などが控える。2017年ヴェネツィア
ビエンナーレ音楽部門銀獅子賞受賞。録音多数。Minabel Recordsを主宰。
■コメント
この度は「蜜蜂と遠雷」に出てくる架空の作曲家の作品の作曲をすることができ、その上に4人の全く違う今をときめく
ピアニストに演奏していただき大変嬉しいです。原作の著者恩田陸さんはこの架空の作品の描写を長く詳しく書いており、
その表現全てを実際に反映し、なおかつ僕の音楽になっていて、一人一人のピアニストの個性がバッチリ出る曲、と言う
ものを目指しました。映画を観るのが待ち遠しいです。
映画「蜜蜂と遠雷」 最高峰のピアニスト達による映画史上最も至極で贅沢な“音”が鳴り響く!!
私は再び庄司紗矢香さんがFBで紹介してくれた美しい文章を思い出しました。
“Une rencontre cependant est plus qu’une addition des choses. Comme une mélodie qui, n’étant nullement
une accumulation de notes, est formée de la consonance entre les notes
‘Je cherche les notes qui s’aiment’, disait Mozart. ” ~ F.Chen (S)
“ぼくは愛し合う音符を探しています” とモーツァルトは言っていました。」