Reflections

時のかけらたち

Claudio Monteverdi - Magnificat

2024-11-21 23:57:48 | thoughts

 

美しい響きの讃美歌を聴いています。
クラシックの声楽は教会音楽くらいしか聴いたことがないという意外な友人からのリコメンドで貸してくれたものです。
ずっと聴いていたいので、今回楽天のポイントがたまっていたのを一部利用してブックオフで手に入れました。

昨日、シューベルトの遺作ソナタをドイツ在住の日本人ピアニストの江尻南美さんのCDで聴いていたのですが、
とても悲しくなってしまって、マニフィカトを聴いていました。江尻さんは私が都民劇場の音楽サークルに一緒に行っていた
義理の姉の友人つながりでお母さまと知り合い、ショパンコンクールの内幕を聞いたことのある方で、このCDをいただいて
いました。日本に戻るたびに地元で小さなコンサートを開いていて聴きに行っています。

マニフィカトは聴いていると自分が浄化されて天に昇っていくような感覚になります。昨日は奄美から九州本土に渡って
どこか回ろうかと考えていた時に広がった懐かしい思いがあったせいでしょうか・・・
父の仕事の関係で九州で生まれた私。1歳くらいまでしかいなかったので記憶は全くありません。私が中学2年か3年の頃
父が再び九州に転勤になり、私は高校受験の頃で東京の祖父母の家に残り、九州には結局行きませんでしたが、休みの時に
行っていた中・高時代です。確か高校受験がすんで、なぜか父と二人で初めて飛行機に乗って、鹿児島と霧島、えびの高原の方に
行ったことがありました。すてきな高原のホテルに泊まったことを覚えています。家族旅行では宮崎の都井岬、別府温泉、阿蘇
九重高原のドライブが印象に残っています。九州は特になつかしい所ではないのに、急にいろいろなことを思い出しました。
奄美の帰りにどこか寄って見たらと言う友人の勧めで今まで一番行きたかった九州は長崎と五島列島でしたが、東京に帰る
ルートを考えて熊本出張の時に勧められた黒川温泉と友人が発見した杖立温泉にいくことにしました。

 

Claudio Monteverdi - Magnificat (complete)

  • 日本聖公会口語訳、「マリヤの賛歌」

わたしの魂は主をあがめ わたしの霊は救い主である神を喜びたたえる
神はこの貧しい女にも 目を留められた
今から後いつの世の人も わたしを幸いな女と呼ぶ
力ある方が わたしに偉大なみ業をなさったから
主のみ名は聖 その憐れみは世々、主を敬い畏れる人に
主はみ腕の力を振るい 思い上がる者を打ち散らし
権力を振るう者をその座から下ろし 身分の低い人を引き上げ
飢えた人を良い物で満たし 富んでいる人をむなしく追い返される
神は父祖アブラハムとその子孫に 永遠に約束されたように
憐れみを忘れず 僕(しもべ)イスラエルを助けられた

Wikipediaより

それにしても今のイスラエルはいったいどうなっているのでしょうか?
ずっと権力の座にいるネタニヤフ。

イスラエルはユダヤ教の信者がほとんどの国だけど、中東の歴史や宗教はなかなか理解しがたい。

 

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谷川俊太郎さんが亡くなられた。高校の大先輩で親近感を覚えた詩人。そのつながりで高校では谷川徹三の講演が
あり、そういえば関係ないけど小田実も話に来たような気がする。

言葉に命を与え、新鮮なその詩はわかりやすくシンプルでした。

いつだったか新大久保駅前の道路を渡った所で待ち合わせていたのか人を待っていたのを見たことがありました。
昔、昔 丸の内線で椎名誠を見かけたことがあり、ジーンズのポケットに岩波新書を入れていたのが、彼らしいねと
話した友達に言われたことを思い出します。
学生時代に青山アンデルセンで見かけたのは串田孫一ではなく確か中村光夫。一人でワインを飲んでいました。
中央線ではだいぶ年取ったころの小澤征爾がラフなスタイルで乗ってきて斜め前に座りました。あの頃から病院通い
していたのかな・・・ 夫が入院していた新宿の病院では夜遅かったと思うけど開いたエレベーターに加藤和彦と
安井かずみが乗っていて、ものすごく暗い顔をして乗っていてお見舞いにでも来たのかなと思っていたら、あとで
安井かずみの癌を知りました。

いろいろと次から次へと思い出しますが、最近記憶も消えて行くというか引き出しにくくなってきているのを感じる私です。
無になって行くのでしょうか・・

昨日悲しいと思ったのは、残り時間が少なくなってきているのは把握しているけど、男性の平均寿命が81歳くらいだったことに
気が付いたこと。なぜかいつも同じ場所に引き寄せられて一緒に旅行する旧友とあとどのくらい行けるのだろうかと思ったから
かしら? 2年以内には四国のお遍路に行きたいと・・

生きる
谷川俊太郎

生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみすること
あなたと手をつなぐこと

生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ

生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎてゆくこと

生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ

 

谷川俊太郎の最後の詩 

朝日新聞の「どこからか言葉が」の最後の連載

感謝 谷川俊太郎

目が覚める
庭の紅葉が見える
昨日を思い出す
まだ生きてるんだ

今日は昨日のつづき
だけでいいと思う
何かをする気はない

どこも痛くない
痒(かゆ)くもないのに感謝
いったい誰に?

神に?
世界に?
宇宙に?

分からないが
感謝の念だけは残る

 

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友人から寺尾聡のNHKでの番組が良かったとの連絡があって、NHKプラスでギリギリに見ることができました。
彼の歌もさることながらバックが素晴らしくて・・ 懐かしくもあり、そしてタイムレスな音楽。最近聴くことがなかなか
できない音楽です。

寺尾聡77歳。最近亡くなった火野正平は75歳だったのね。私と同年代。


NHK MUSIC SPECIAL 寺尾 聰 人生の集大成ライブ!

 

 X NHK Music より

 

ギタリストがペダル・スティール・ギターでアレンジしたジョニー・マティスのI'm Coming Homeがグッときました。

そのスティール・ギターからなんとWalker BrothersのNo Regretsを思い出してしまい、検索したら、あらためてScottの声に魅了されて
しまいました。


ジョアンナ/スコット•ウォーカー 高音質CD音源

 

スコット・ウォーカー Scott Walker/行かないで If You Go Away (1969年)


「行かないで」は本家のジャック・ブレルの方より先に聞いたので英語のこの歌の方がなじんでいる私です。

The Walker Brothers - No Regrets • TopPop

 

After The Lights Go Out


No Regretsを聴くと必ずこの曲も思い出してしまいます。

Scott Walker Interview BBC Culture Show 2006 (High Quality)

あの美声でアンディ・ウィリアムスにでも、トニー・ベネットにもなれただろうに、現代音楽のアーティストになった
スコット・ウォーカーでした。彼も自分の生き方を貫いたのでしょうね。

 

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