映画評論家・和久本みさ子さんが亡くなっていたことが伝えられた。
11月7日だったそうだ。
享年71。
そのプロフィールとしては・・・・
東京都出身。お茶の水女子大学文学部卒業。映画評論家。ベルリン国際映画祭などの審査員を歴任。共立女子大学非常勤講師も務めた。編著書に「永遠のマレーネ・ディートリッヒ」「ハンサムな女たち―77人の映画のヒロイン」、訳書に「キェシロフスキの世界」など。
私が、初めてみさ子さん(と呼んでいた)にお会いしたのは1979年6月。
約30年前になる。
勤めていた出版社を退社し、別の出版社で仕事をするようになってからだ。
当時、みさ子さんは、インタビュー記事を書いていた。
編集部の人ではなく、フリーランスの書き手であり、映画評論家であることも知った。
印象は、「凛として、クールで、しかも仕事が出来る、年上の美女」。
まだ青二才だった私は、そんなみさ子さんがちょっと怖かったものだ(笑)。
しばらくして、私も映画好きであることが伝わり、時々雑談など交わすようになった。
ハリウッド型大作ではなく、単館で上映される“いい映画”と、その見方を教えていただいたことを思い出す。
後に、私がテレビ業界に入ってからも、時々会うことができた。
編集部に行きさえすれば、いつも同じ机で仕事をしている、みさ子さんがいた。
でも、もうその姿を見ることはないのだ。
亡くなってから、ちょうど1ヶ月が過ぎてからの発表、ということになる。
もしかしたら、みさ子さん本人の意思だったのかもしれない。
そんな気がする。
みさ子さん、あの頃、いろいろ、ありがとうございました。
天国でも、いい映画を観てくださいね。
合掌。