碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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オリコン「コンフィデンス」で、俳優・ピエール瀧さんについて解説

2015年11月17日 | メディアでのコメント・論評



16年朝ドラ「とと姉ちゃん」に出演決定
俳優・ピエール瀧の魅力

ピエール瀧が16年春にスタートするNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」に出演することが、11月6日、都内で行われた記者会見で発表された。

同ドラマでは、主演の高畑充希が演じる奇橋常子一家が間借りする、深川の仕出し屋・森田屋の主人兼板前の森田宗吉役を演じる。

ピエール瀧は、テクノユニット・電気グルーヴのメンバーとして活動する傍ら、俳優としても活躍。

13年には、映画「凶悪」での演技が評価され、第37回日本アカデミー賞で優秀助演男優賞を受賞。今年は「64(ロクヨン)」(NHK)で主演を務めた他、映画には「寄生獣 完結編」など数多くの作品に出演している。

上智大学文学部新聞学科教授の碓井広義氏は、「不思議な役者さんです」と言い、その理由について「普通、名脇役と言われる役者さんは、自分を役に同化させる。だからいろんな役ができるわけで、ただ、ピエール瀧さんの場合は、どんな作品でもピエール瀧さんとして演じ、視聴者を引きつけている。そこが同じ名脇役と呼ばれる俳優さんとは一線を画す点です」と語る。

演技についても「ミュージシャンという足場があるからこその独特のリズム感であり、間であり、演じ手としてはどこか異世界の人。そんな人が刑事を演じたり、寿司屋の親父を演じたりするから、何気ないシーンであっても視聴者に対してフックを掛けることができる。作り手たちがこぞって起用するのにはそういう理由があるのでしょう」と語る。


来年はすでに3本の映画公開が決定。俳優としてさらなる活躍が期待できそうだ。

(コンフィデンス 2015.11.16号)