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今日は、2月27日。ワタクシの誕生日だ。
54歳になった。父親の時代なら、間もなく定年である。
でも、「もうそんな歳になったのか」とは思わない。「まだ時間はあるよね」と思う。「これしかない」じゃなくて、「こんなにある」と考える。基本的に楽天家なのだ。
誕生日といっても、特別なことをするわけじゃない。
ただ、ある年齢に達して以来、まずは実家の母親に電話を入れ、感謝の言葉を伝えるようにしている。
照れくさいので、「おかげさまで・・・」くらいしか言えないが、気持ちとしては「この世に送り出してくれて、ありがとう」である。
誕生日の儀式の2番目は、これまた照れるが、我が家のおかみさんに感謝することだ。
何しろ、結婚記念日を忘れないためにと、私の誕生日に結婚式を挙げた。今日は、誕生日であり、結婚記念日でもあるのだ。
おかみさんにも「おめでとう」を。それから、「ありがとう」も。
誕生日の儀式その3は、これからの1年で、やりたいことの確認だ。
このとき、毎年、<人生の残り時間>を意識するようにしている。残り時間の中における貴重な1年、と考えるのだ。
ちょっと仕事の場合と似ていて、番組ならオン・エア、原稿なら締め切りから逆算して、今、何をすべきかを決めるような感じだ。
もちろん、いつエンドマークが表示されるか、それは分からない。
しかし、心身共に、現在のレベルがずっと続くはずもない。老いは、常に現在進行形だ。
やりたいことが、ある程度やりたいように出来る、そんな“時間”を大切にしたいと思う。
誕生日は、そんな自己点検・自己確認の日でもある。
実は(ってこともないが)出版社から知らせがあり、恥ずかしながら、我が『テレビの教科書』が<増刷>と決まった。
思いがけない「誕生日のプレゼント」を頂戴したような気分だ。
全国、どこの町に行っても、必ず本屋さんに立ち寄る。立ち寄れば、新書コーナーを見る。棚に、この本を見つけると、ほっとする。
でも、一方で、それは「まだ売れてない」とも考えられるし、著者の心境は複雑である。
最近は、本来置いてあるはずの大型店でも、なかなか発見できなかった。いわゆる品薄だったわけで、私はともかく、読んで欲しい人たちの手に渡らないのは、残念だ。
それも今回の増刷で改善される。有難いことです。
「改訂版」とか、「増補版」というわけではなく、あくまでも<増刷>なので、内容自体は手を加えられない。出した時点と変わらない。
ただし、本の奥付やカバーに印刷される「プロフィール」は最新のものになっている。少しだけだが、積み重ねたものが反映されるようで、嬉しい。
とにかく、この本を読んで下さった皆さんに、増刷御礼。感謝です。
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