碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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誕生日の思わぬプレゼント

2009年02月27日 | 本・新聞・雑誌・活字

今日は、2月27日。ワタクシの誕生日だ。

54歳になった。父親の時代なら、間もなく定年である。

でも、「もうそんな歳になったのか」とは思わない。「まだ時間はあるよね」と思う。「これしかない」じゃなくて、「こんなにある」と考える。基本的に楽天家なのだ。

誕生日といっても、特別なことをするわけじゃない。

ただ、ある年齢に達して以来、まずは実家の母親に電話を入れ、感謝の言葉を伝えるようにしている。

照れくさいので、「おかげさまで・・・」くらいしか言えないが、気持ちとしては「この世に送り出してくれて、ありがとう」である。

誕生日の儀式の2番目は、これまた照れるが、我が家のおかみさんに感謝することだ。

何しろ、結婚記念日を忘れないためにと、私の誕生日に結婚式を挙げた。今日は、誕生日であり、結婚記念日でもあるのだ。

おかみさんにも「おめでとう」を。それから、「ありがとう」も。

誕生日の儀式その3は、これからの1年で、やりたいことの確認だ。

このとき、毎年、<人生の残り時間>を意識するようにしている。残り時間の中における貴重な1年、と考えるのだ。

ちょっと仕事の場合と似ていて、番組ならオン・エア、原稿なら締め切りから逆算して、今、何をすべきかを決めるような感じだ。

もちろん、いつエンドマークが表示されるか、それは分からない。

しかし、心身共に、現在のレベルがずっと続くはずもない。老いは、常に現在進行形だ。

やりたいことが、ある程度やりたいように出来る、そんな“時間”を大切にしたいと思う。

誕生日は、そんな自己点検・自己確認の日でもある。


実は(ってこともないが)出版社から知らせがあり、恥ずかしながら、我が『テレビの教科書』が<増刷>と決まった。

思いがけない「誕生日のプレゼント」を頂戴したような気分だ。

全国、どこの町に行っても、必ず本屋さんに立ち寄る。立ち寄れば、新書コーナーを見る。棚に、この本を見つけると、ほっとする。

でも、一方で、それは「まだ売れてない」とも考えられるし、著者の心境は複雑である。

最近は、本来置いてあるはずの大型店でも、なかなか発見できなかった。いわゆる品薄だったわけで、私はともかく、読んで欲しい人たちの手に渡らないのは、残念だ。

それも今回の増刷で改善される。有難いことです。

「改訂版」とか、「増補版」というわけではなく、あくまでも<増刷>なので、内容自体は手を加えられない。出した時点と変わらない。

ただし、本の奥付やカバーに印刷される「プロフィール」は最新のものになっている。少しだけだが、積み重ねたものが反映されるようで、嬉しい。

とにかく、この本を読んで下さった皆さんに、増刷御礼。感謝です。

テレビの教科書―ビジネス構造から制作現場まで (PHP新書)
碓井 広義
PHP研究所

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