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今日は、2月26日。曇り空だ。
73年前、1936年(昭和11年)のこの日、東京は雪だった。
陸軍の反乱部隊が、当時の政府首脳や重臣を襲撃するという大事件が起きた。「2・26事件」である。
NHK福岡で爆発事件があったのは22日のことだ。
それに続いて、今度は、福岡、長野、札幌、そして代々木の本体と、各地のNHKに銃弾が送られてきた。
送り主は「赤報隊」を名乗る何者かだ。
一体、これは何なんだろう。
福岡の爆発は、幸いなことに、建物を破壊するような本格的なものではなかった。そして、銃弾もまた、実際に撃ち込んできたわけではない。
「本気でやろうと思えば、爆破も銃撃も出来るんだよ」という示威行為に見える。つまり、“脅し”や“警告”だ。
しかし、何に対する脅しや警告なのかが、よく分からない。
手がかりは、やはり「赤報隊」なのか。
ここ数週間、『週刊新潮』が連載した、朝日新聞襲撃事件の「自称・実行犯」による手記が話題になっている。
ライバル誌である『週刊文春』が、その真偽に疑問を投げかけ、次に、いわば当事者である朝日新聞が23日の紙面で「検証」という形の反論記事を掲載した。
まあ、ざっくり言えば、「虚報」であるという主張だ。
新潮側は、今日発売の号で、これに反駁した。「虚言をそのまま掲載」したわけではなく、朝日の記事は「まず結論ありき」で、「手記は間違いだらけ」というイメージ操作に過ぎない、と書いている。
今後、再び朝日がどう答えるか、注目だ。
今回の爆発と銃弾は、「赤報隊」という名称と、タイミングを考えると、この『週刊新潮』の記事の真偽問題や騒動との関連を思ってしまう。
いや、もちろん、単なる愉快犯の可能性だってある。
とにかく、朝日新聞襲撃事件とのつながりの有無を含め、きちんと捜査して欲しいものだ。
代々木のNHK放送センターだけでなく、NHK福岡でも、NHK札幌でも、知人たちが働いている。
NHK福岡の知り合いに、「大丈夫かい? 元気かい?」と問い合わせたら、こんな返事がきた。
今度は実弾が送られてきたので、
さすがに元気も無くします。
「報道ステーション」によると、
実弾が送付された4放送局の共通点は、
「オリンピックゆかりの地」とのこと。
福岡は立候補しただけなのに・・・。
その回の「報道ステ」は見ていないが、すごい想像力というか、大胆な推理というか。
東京(しかも代々木だ)、札幌、長野と並べて「五輪開催地つながり」と言われたら、確かに、立候補だけの福岡が気の毒だ。
いずれにせよ、<言論を暴力で抑えようとする事件>などでなければいいのだが。
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