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本日発売の月刊『広報会議』6月号。
つい先日参加させていただいた座談会「メディアの誤報にどう対応するか」が掲載されている。
参加者は、大阪経済大学客員教授で経済評論家の岡田晃さん、元日本コカ・コーラ広報担当副社長の山根一城(やまね・かずき)さん、そして私の3人だ。
岡田さんは日経新聞とテレビ東京での経験から、新聞とテレビの違いについて指摘し、山根さんはBMWジャパンや日本コカ・コーラでの広報体験を元に対応策を語っていらっしゃる。
私はテレビメディアの現場を踏まえたアドバイスをさせていただいた。
たとえば・・・
テレビは「印象のメディア」である、ということ。
「誰が何をしゃべったか、どこの会社が何を伝えたか」というところが本来の“情報”だが、テレビでは「表情」一つが情報になる。
その人の発言内容だけではなく、「表情、服装、姿勢」すべてが情報になってしまうのだ。
また、「報道のワイドショー化」という傾向の中で、分かりやすくて面白いものが、テレビ報道により強く求められる。
その点、船場吉兆の「ささやき女将」などキャラクターがあるケースは、テレビ報道にとって実に“美味しい”ものとなる。
ただし、キャラクターに焦点が当たれば当たるほど、ものごとの本質論がどこかへ行ってしまう。
キャラクターによって事実や真実が矮小化されてしまうのだ。
視聴者や企業はその点に気をつけなくてはならない。
テレビは「印象のメディア」であるだけでなく、「情緒のメディア」でもあるのだ。
・・・といったことを話している。
掲載された座談会を読み返してみて、他のお二方の発言が多くの示唆に富んでいることに、あらためて感心した。
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