かったかくんのホームページ

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魂一霊祭り・・・地域の風習

2015年12月13日 | Weblog
田舎はいなかの風習があります。


 
一年を通して、いろんなお祭りがあります。お祭りと言っても神楽を舞うわけではありません。「謝実祭り」「貴船さま」「水祭り」「魂一霊祭り」・・・いったいどんなお祭り?最近は、神主さんが「これは・・・・こんなお祭りなんですよ。」と説明をしてくれるようになりました。


長い年月、世の中がインターネットや機械化されていない時代、厳しい自然と戦いながら生活をしていくために、せめて、「天に祈る」ことが暮らしを支えるための最後の手段だったのでしょう。
 

現代文化の中、いろんな地域では、このようなお祭りは消えていったり、まとめたりしています。住んでいる地域は、まだ一つひとつが残っています。昨日の土曜日は、「魂一霊祭り」でした。座元はうちでした。
 


「魂一霊祭り」は、さすが、インターネットには、載っていない。
近くの神社の中に「魂一霊様」のほこらがあります。そこに、野菜やら、果物を添えます。これも座元の役目。


夕方の4時から地域の方が集まり、神主さんがお祓いをしてくれます。一人ひとりが玉ぐしをささげます。

ひと通りの儀式が終わってから、神主さんから説明がありました。

「「魂一霊祭り」とはですね。魂一霊様は火をしずめる神様です。」


初めて知った。
 
「地域の中が火事がおこらず、平穏で過ごせるように。」
という意味なのでしょうか。
 

毎年12月に座元持ち回りでこのお祭りが行なわれています。
 
そこからが大変。
 
今度は、地域の方が座元の家にやってきて、宴です。
 

昔は、きっと朝から地域の方が座元の家で、いろんなご馳走などを作っていたのでしょうが、今は、料理屋さんからとります。

各軒ごとに500円を徴収して、食べろや飲めや状態です。座元はおおごとです。ちょっとした地域の忘年会です。

「昔はなあ、夜中まで飲みよったけどなあ。」

と地域の重鎮の方々。
 

とどめは、「らいと」です。(「らいと」どんな字か知りません。)
座元と来年の座元の方がお酒を酌み交わします。


座元がコップになみなみ、日本酒をつがれます。一気に飲み干します。く、くるしい。そして、来年の座元にコップを渡します。すると、

「かったかちゃん、まだまだコップが温もってない。まだもらわれん。」
なんと・・・。またコップに日本酒がつがれ、飲みます。



く、くるしい。とっとと受け取って欲しい~。
 繰り返し、そして、来年の座元に。



「仕方ない。もらうか。」
という具合になって、座元が次に引き継がれます。そして、来年の座元のコップにつがれます。
 
これを「らいと」と言います。
 

何百年、このようなお祭りを通しても、地域の人々のつながりを保ってきました。
 

それは、いいけど、みんなが帰ってから、「らいと」のお酒で気分が悪かった・・・。すぐ寝込みました。はい。
 

役割が終わりました。