遊びをせんとや

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おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

日月四季山水図を観に行く

2019-05-03 18:19:47 | 美術
連休です。

暑くもなく、寒くもなく、木々の緑は素晴らしくきれいで
今年はまだ気温も高くないので、花々もそれなりに楽しめる。

でも、海外は高いし、国内は混むし。

ということで、日ごろゆっくりおしゃべりを楽しむ間もないので、無理やり、私のおしゃべりしたい人を招いての
食事会を計、3回催す予定。まだ、明日ある。

続けたら私も大変なので、あいまに一日ずつ休憩を入れる。

そんな合間の前日にふと、ミセスを見ていたら、私の好きな日月四季山水図が公開されているというではないか!

ちょうど5月3日~5日まで。それも金剛寺で。

これは行かねばなるまい。朝起きて旦那に言うと、「チラシもってんで。」というではないか。
「はよ、言わんかいな。」と思うが、もうすでに朝のウォーキングをすますと、7時ではないか。

河内長野駅からバスで20分ほどだからそんなに遠くではない。

勇んで出かける。お天気は上々。

バスの便もよく、10時前には到着。
伽藍配置も素晴らしい金剛寺。



まずは、お目当ての日月四季山水図屏風を観に。室町時代の作だといわれ、作者不明。2018年に国宝指定。

なんと、貸し切り状態。

じっと見つめていると、涙が出そうになるほど、美しい。

「これは、絵師ではない、きっとお坊さんが描いたんだ。」とか「なんだか、俵屋宗達の琳派の流れを感じる。」
とか「こんな宇宙観をこんな風にデザインできるのは生半可な人物ではない。」などの何の根拠もない直観で
ぶつぶつつぶやく。「桃山時代ではないく、室町だといわれているが、でも私はどうしても俵屋宗達の流れを感じるから
桃山時代の後半ではないかとも思う。」と偉そうにうそぶく。

かの白洲正子様が「一番、大好きな風景画」とおっしゃって、「いかにも室町時代にふさわしい。過渡期の作品だ。」とも。

「そうか。」とガックシくるが、あとで家に帰って調べたら、やっぱり、絵仏師が描いただの、僧が描いただのと出てくる。
「俵屋宗達」の名前も出てくる。あながち、私の見立ても間違っていない。

当然、写真は撮れないので金剛寺さんのHPからお写真お借りしました。





銀箔は酸化してかなり剥落しているので、これが修復されたら、なお一層渋い色使いの中になんとも言えない微妙な
艶やかさが加わって、美しい作品だろう。


1m眼前にこの作品があって、旦那と二人。二人締め。でもあとで2人ほど人が来た。

お庭もきれい。



 




この金堂の中にも3体で国宝に認定された大日如来坐像、珍しい不動明王坐像、降三世明王坐像



この画像もお借りしました。すみません。

この本尊様は拝めないと思っていましたのに、格子の隙間からきっちり、ご尊顔を拝むことができました。

お庭を散策し、ゆっくりして1時間余り。


バスに揺られて帰りました。

なんとも濃い時間でした。国宝三昧でした。

合掌

追伸:このお寺、御酒も造醸していてえらい売れたみたいです。秀吉推薦の古酒を復活したというお酒を
   買って帰りました。超甘口でしたが、とても美味しかったです。