遊びをせんとや

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新・水滸伝 ~解りやすい名作~

2023-09-22 07:11:29 | 歌舞伎
大学時代の友達がチケットを格安で取ってくれた南座「新・水滸伝」公演。

 
思えば3年前の2月に猿之助劇団の「オグリ」の公演が全面中止になって以来の猿之助劇団公演。
奇しくも猿翁が亡くなった。

東京公演の時は現猿之助の事件があって急遽團子さんが代役をになったが、今回の公演は中村隼人主演。


この芝居、16年前に初演だそうだ。猿翁が考案したそうだ。
作・演出横内謙介氏。主題曲がすごく良かった。音楽加藤和彦氏。
初演の時は市川右團次(その時は右近)が主役を務めたようだ。
今回はセリフや演出を少し変えての公演ということだ。

あらすじを知らなくても解りやすくなっているし、結局、青虎と王英のロマンスが主な筋立ててになっているような気がする。
主題は「世間にはびこる国家の横暴を打つ」ということ。タイムリーでいいかも。
主人公の林冲は序幕、自分の妻が自殺して世をはかなんでのほとんどアル中状態で一幕を終える。
そこから徐々に仲間意識に目覚め、梁山泊の中心になっていくという再生ストーリーだ。

主な女形の役は初演そのまま姫虎演じる笑三郎さんは「別班」に見えてしょうがなかった。
市川中車が梁山泊の親分、晁蓋を演じていたがやっぱり「半沢直樹」の役柄を思い出してしまう。(笑)

若い座員とベテランのバランスが良く、緊張感のあるしまったいい舞台だった。

彭玘を演じた團子さんの好演が光る。
中村兄弟(福之助、歌之助)の仁にあった役柄も良かった。
主演の中村隼人はタッパがあり容姿、風貌もよく、華があり、立ち姿がまるで仁左衛門だった。声もいい。
もう少し心情が徐々に変わっていくところが表現されていたらもっと引き込まれただろう。
いずれにしても若い役者さんが活躍してこれからが楽しみです。
平日で一回公演だったから終演後トークショーもあって良かった。
満員御礼でした。


観劇後、お茶を飲みながら芝居についておしゃべり。それもすごく楽しかった。

今回の観劇は着物でと思ったのだが、あまりの蒸し暑さで着付けだけで汗だくになりそうなので断念した。
10月は是非着物で観劇したい。

昨日の幕間弁当。

残り物ばかりだけれど日本酒を少し持参したのでちょうどいい感じ。

晩御飯はこれも残り物のペンネポロネーゼをチーズグラタンにして

トマト、イチジク、生ハム、アボガド、冷凍してあったステーキを解凍して。
フォッカチャ。